解説 |
大里村役場発刊『大里村史 移民本編・移民資料編』(2003)編纂のための現地調査時の写真。
1999(平成11)年3月1日から3月27日の間、ペルー、ブラジル、アルゼンチンの3か国で現地聞き取り調査を行った。一世、二世の方々が主な調査対象であった。沖縄戦前の移民は、1899(明治32)年に當山久三の斡旋によりハワイへ出発したのが始まりとされている。貧困問題、徴兵忌避などの当時の沖縄の環境が移民を後押しするきっかけになった。戦後は先に移住していた家族からの呼び寄せや琉球政府の移住政策により、再び移民が行われた。沖縄からペルーへの初回移民は1906(明治39)年で、その中には大里村出身者も含まれていた。
写真は、左から
村田幸恵氏、島袋・大城・カルロス氏(二世・1999年当時のペルー大里村人会会長)、森田登氏(湧稲国出身・ペルー大里村人会前会長)
村田幸恵氏の父は嶺井出身で、村田幸恵氏は二世にあたる。熊本県出身二世の夫とともに大里村人会へ加入。島袋・大城・カルロス氏は、母が大里村湧稲国出身で大里村人会との付き合いが多かったため、1975(昭和50)年、自主的に大里村人会に加入した。2人とも、日本語はあまり話せないが、沖縄方言は話すことができたという。
森田登氏は、呼び寄せ移民でペルーに渡っていた姉を頼って、1965(昭和40)年に移民。スペイン語の会話・読み書きに慣れるのに3年ほどの時間を要した。 |