解説 |
『南城市の御嶽』掲載資料。国道331号からニライカナイ橋方向へ約7、80m入った左側の丘の上にある殿。かつては現在地より東側50mの位置にあり、北西方向(ソージ按司の墓の方向)にある山を背にして拝所が建てられていたという。階段を上って敷地内に入る。敷地内はコンクリート敷き。その敷地奥、南東側に出入り口を設けたコンクリート平屋型の拝屋がある。その建物の内部、右手壁側にあるコンクリートの板の上に、切り石の直方体の香炉がある。この香炉の上には石灰岩の石が置かれている。この建物の外(奥側)の左にはコンクリート板の上に切石の香炉があり、右側にはコンクリート板の上に石灰岩の三つ石と香炉が置いてある。敷地内の北東側と南東側の塀沿いに建物に向かってコンクリート製の煉瓦状の物が9個配列されている。祭祀に参加していた神役の座を表すものとみられる。『由来記』巻13-333の「佐宇次根所」(「サウス巫」が祭祀を司っていたとある)がこの拝所に相当するか。現在、この拝所ではチンジャー門中・ナカイズミ門中が2月15日の片ウマチー、5月15日の五月ウマチー、6月15日の六月ウマチーで祭祀を行っている。※拝所のなかには、私有地に位置するものもあります。無許可での立ち入りや迷惑行為は慎んでいただくようにお願いします。 |