解説 |
『南城市の御嶽』掲載資料。 波田真ノロの屋敷と言われている。山里から久手堅に向かう国道331号から左側に折れて山手に向かう道路の近くにある。民家の屋敷内、母屋に接して東側に造られたコンクリート平屋である。建物の前にはサキシマスオウノキの古木が生えており、その根元にはウフミチ井泉からの水が小川のようになって流れている。この木は知念村時代に文化財に指定されており、その脇にはその説明板が立っている。拝屋の奥所に祭壇(幅71cm)があり、茶色の香炉(直径18cm)と花瓶などの具足が置かれている。『由来記』巻13-329の「波田真巫火神」に当たるか。波田真ノロの勾玉を保管しているという。『由来記』には稲のニ祭(初穂祭と大祭)の三日祟ベの時の供物と波田真巫(ノロ)が祭祀を行うことが記されている。現在は、2月の二月ウマチー、4月のアブシバレーの前日のミチシマ、5月14日の五月ウマチーの三日祟べ[ンチャタカビ]、6月14日の六月ウマチーの三日祟ベ、6月24日のアミシヌ御願、7月7日の七夕が行われている。5年に1回、アミシヌ御願の翌日に綱引が行われるが、新屋での祭祀の後に拝屋の前の庭で鉦を打ち鳴らす。現在、五月ウマチーと六月ウマチーは行われてない。※拝所のなかには、私有地に位置するものもあります。無許可での立ち入りや迷惑行為は慎んでいただくようにお願いします。 |