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産業分野別年表 雑貨店(佐敷エリア)

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産業分野別年表 雑貨店(佐敷エリア)
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【南城市の戦後史 産業編】
産業分野別年表

1988年

小谷商店店主の小谷武彦さんが、文具類を佐敷町教育委員会に寄贈する。

●小谷商店(日用雑貨や文具類の販売店)の閉店にともなう寄贈であった。
●小谷商店は、佐敷小学校の東門近くにあった。
●宮城教育長は「お心遣いに感謝します。ご趣旨に沿って有意義に活用させていただきます」とお礼を述べた。
●寄贈された教材、文具類は町内の幼稚園、小学校、中学校に配布された。

【コラム】広域化する買い物の場
 1988年10月に住民を対象に佐敷町総合計画策定に関する町民意識調査が行われましたが、日用雑貨の買い物については次のような結果が出ました。
・日用雑貨の買い物先は町内が80.7%を占める。
・正月・盆用品、着物、洋服、家具、電気製品、レコード、本の大半が、与那原町や那覇市など町外で求められている。
 このとおり、買い物をする場所が広がっていたことは明らかですが、その原因の1つは、モータリゼーションに伴う、勤め先の広域化であると考えられます。同調査では、次の通り、勤務先も広域化していたことが明らかになっています。
・町内の7割余の人たちが那覇市をはじめとする他市町村に勤めている。
・勤務先の回答の上位3位は、那覇市(30%)、佐敷町内(23.7%)、与那原町(10.5%)。

出典:広報さしき 第140号(1989年3月) pdf

【コラム】お店の元気なおばあちゃん 与那嶺敏子
 1993年、『広報さしき』で、雑貨店を営む85歳の与那嶺敏子さんが紹介されました。ここでは、彼女の個性や当時の雑貨店の経営事情について紹介します。
敏子さんは、歳をとっても続けることができるのは雑貨店だと考え、63歳の時、自宅の一室を利用してこの商売を始めました。彼女は、22年間の経験で、どの客がどのタバコを好むのかを覚えていて、迅速な対応ができていました。また、計算が得意な彼女は計算機を使わずに紙に書いて計算していました。敏子さんは多くの人と顔を合わせ、いろいろな話をすることで若返る感じがすると話し、楽しんで仕事を行なっていました。
 しかし、当時、店の経営は厳しくなってきていました。敏子さんは「やり始めは良かったね。いろんなのが売れたよ。でも、最近は、スーパーができてもうけも少なくなった」と話しました。当時もまだ売れ続けていたのは、タバコなどに限られていたそうです。

参考資料:広報さしき 第190号(1993年5月) PDF