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【レポート】戦争体験証言を用いた教材開発ワークショップ

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【レポート】戦争体験証言を用いた教材開発ワークショップ
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 8月22日(月)南城市役所にて、「戦争体験証言を用いた教材開発ワークショップ」を行いました。これは戦争体験者の高齢化や昨今の社会情勢により、学校現場における平和学習の在り方が課題となっていることから、令和3年に市が発行した戦争体験証言を使い、授業で活用できる平和学習の教材開発を目的に開催しました。対象は市内の小・中学校の教員で、9校12人が参加しました。
 講師は琉球大学教育学部教授の山口剛史先生、サポーターに『南城市の沖縄戦 資料編』、『南城市の沖縄戦 証言編―大里―』の刊行に携わった山城彰子さん、山内優希さん(両名とも現在、北中城村教育委員会在籍)をお招きしました。

講師の山口剛史氏(写真左)、サポーターの山城彰子さん(写真中央)、山内優希さん(写真右)

第一部 山口先生による模擬授業

 ワークショップは2部構成となっており、前半は、山口先生が実際の戦争体験証言から作成したワークシート※1を使いながら、参加者に向けて模擬授業を行いました。スライドに証言者の名前や写真、避難ルート、証言に出てくる場面がイメージできるような写真を見せながら、証言を読み上げました。
 また、参加者からの質問や感想を聞きながら、市町村が発刊している沖縄戦関連の本を活用する意義、戦争体験証言を用いて授業する際のポイントや配布資料の扱い方などについて、小・中学校で授業を行ったときの子どもたちの反応を交えながら解説しました。

※1『南城市の沖縄戦 証言編-大里-』より「仲程シゲ」(銭又)、「瑞慶覧長方」(銭又)それぞれの証言から抜粋して作成。

前半の様子①
前半の様子②

第二部 証言を用いたワークシートづくり

 後半は、参加者が3グループに分かれ、各グループで証言を用いたワークシートづくりが行われました。初めに各グループで指定された証言※2を一通り読み、次に題材とする証言内容の範囲を決め、どのような発問にするかをグループで話し合いながら、ワークシートを作成していきました。また、わからない用語や、文字化されていない証言者の背景などを、講師やサポーターの二人がグループを回って説明し、より証言の読み込みを深くしていきました。

※2 『南城市の沖縄戦 証言編-大里-』より「糸数禧子」(目取真)、「玉城福梁」(稲福)、「與那嶺盛昭」(古堅)のそれぞれの証言を配布。

後半の様子(糸数禧子さんグループ)
後半の様子(証言:玉城福梁さんグループ)
後半の様子(証言:與那嶺盛昭さんグループ)
ワークシート作成の様子①
ワークシート作成の様子②
ワークシート作成の様子③

グループ発表

 ワークシート作成後、グループ毎にパネルに貼り付け、どのようにワークシートを作成したか発表しました。発表後は、講師とサポーターからコメントをもらいました。

証言:糸数禧子さんグループの発表
糸数禧子さんの証言を用いて作成したワークシート
コメント(山口先生)
証言:玉城福梁さんグループの発表
玉城福梁さんの証言を用いて作成したワークシート
コメント(山城さん)
証言:與那嶺盛昭さんグループの発表
與那嶺盛昭さんの証言を用いて作成したワークシート
コメント(山内さん)

おわりに

 最初は緊張した面持ちの参加者でしたが、時間が経つにつれて緊張も解けていき、試行錯誤しながらワークシートづくりに取り組んでいました。発表では、どのグループからも子どもたちに寄り添いながら作成したことが伝わる内容でした。参加者アンケートからは、証言を用いた平和学習の取り組みについて前向きな感想が多く見られました。

今回のワークショップの様子や、配布した資料は、以下から視聴・ダウンロードができます。ぜひ、ご活用ください。
また、ワークショップ内で使用した証言は、『南城市の沖縄戦 証言編―大里―』より抜粋しています。『南城市の沖縄戦 資料編』とあわせて、ぜひご覧ください。

【動画】
①戦争体験証言を用いた教材開発WS(第1部・模擬授業)
②戦争体験証言を用いた教材開発WS(第2部・ワーク内容説明)
③戦争体験証言を用いた教材開発WS(第2部 糸数さんグループ発表・コメント)
④戦争体験証言を用いた教材開発WS(第2部 玉城さんグループ発表・コメント)
⑤戦争体験証言を用いた教材開発WS(第2部 與那嶺さんグループ発表・コメント)
⑥戦争体験証言を用いた教材開発WS(講師陣の挨拶)