平成十一年度施政方針~本村の特性を活かし、 事業の展開を図る~
知念村議会の三月定例議会が三月十一日から三十日までの日程で開催されました。
今定例会では、平成十一年度の村政運営の基本となる予算案をはじめ多くの重要な案件について審議されました。よって開会にあたり志喜屋村長から平成十一年度の施政方針が次のように述べられました。
[写真]施政方針を述べる志喜屋村長
はじめに
本日ここに、平成十一年第二回知念村議会定例会の開会にあたり、議員各位のご健勝を心からお慶び申し上げますとともに、日々の職務のご精励に対し深く敬意を表します。
今議会は、来年度の村政運営の基本ともなります平成十一年度予算をはじめ、多くの重要な案件について御審議をお願いするものでございますので、議案のご説明に先立ち、まず村政運営に当っての私の所信の一端と主要施策の概要を申し上げ議員各位並びに村民の皆様の御理解とご協力を賜わりたいと思います。
私は、村政を預かる責任ある立場にいる者として、村長就任以来、これまで村政運営の基本姿勢として村民の「和」「対話」「公平公正」「信頼」をモットーに、平和、主権在民、人間尊重主義を基調として村民本位の村政運営に努めてまいりました。
その間村民や議員各位の深いご理解とご支援、ご協力によりまして村政運営も緊調に推移しておりますことに対し、心から敬意を表し深く感謝を申し上げる次第であります。これからも村民こそ自治体の主役であり、村民が何を望んでいるか、本村が進む方向性や現状をしっかりと見極め、村民の幸福のために、所信を忘れず村行政の課題解決に精力的に取組んで行きたいと思います。
さて本年、一九九九年は一九〇〇年代最後の年であります。と同時に次の新しい千年紀、ミレニアムを迎える前夜でもあります。
今の世の中は、社会を構成する各要素の結びつきが強くなり、突発的に起きた一つの出来事がたちまち政治、経済、社会問題として世界まで拡がってしまう事態が起こりうる時代であり、国際社会における経済活動、情報活動、文化活動が国境を越え地球規模で行われる本格的なグローバリゼーションの時代であり、それは「競争の時代」の到来であります。
また、冷戦構造終焉後の宗教的、民族的な地域紛争の続発というように、一方では競争と紛争、他方では大気汚染や酸性雨、オゾン層の破壊、熱帯雨林の伐採などの地球環境問題をはじめ人口爆発、資源エネルギーなど人類の運命に関する共通の課題を抱え世界各国が協調して解決を図っていかなければこの星地球は重大な状態になるだろうといわれております。
まさに競争と協調の時代がやってきているということであります。
国内に目を向けて見ますと政治の面では、今我が国は第三の改革行政改革を推進しつつあります。第一の明治維新第二の戦後の改革に次ぐものであります。行政改革の一番重要なポイントは地方分権だとされております。明治維新によって江戸時代の深い眠りから覚めて国際社会の中で独立を守る為に中央集権国家をつくって以来、今日まで続いてきた訳でありますが、ここにきてこの明治維新型の仕組みは変動する国際社会に適合しなくなったとして経済大国にふさわしく国民が幸せを実感できる国家社会に根本的に国を改造しようというその一つが地方分権だということであります。
つまり、政治の中心、国づくりの基本は国民の幸せにあるということであります。それは、住民主権、地方主権、すなわち地域社会が自立していく地方自治が実現される方向にきているということであります。それには、自己決定、自己責任が伴うことを私達は十分認識し、依存体質を改める意識改革を図っていかなければならないと思います。
経済の面では、九〇年代初頭から続いてきた長期低迷、就中、九七年、九八年の実質成長率がマイナス成長を示し、もし九九年がマイナス成長になったとしたら三年連続という異常事態となり、戦後世界で初めての大不況となるのではないかと心配されております。
政府は、現状を打開すべく公的資金の導入等を講じているもののいまだ明るい兆しが見える状況になく、長引く不況は市町村財政にも深刻な影響を与えるものであり景気の動向が注目される所であります。
社会的には、少子高齢社会を迎え増加するであろう老人性痴呆や寝たきり老人の問題は介護や医療保険をはじめ金銭的な経済問題等さまざまな問題を抱えることは間違いないと思われます。また、老人人口が主力となる社会は、必然的に国家、民族のパワーが下落するものであり、その力を維持、回復する方策を全国民が考えるときに来ていると思います。
また、二十一世紀を目前にして世界は、高度情報化時代に突入しインターネットを始めイントラネット等の普及により、大きな変革期に直面しており、自宅のパソコンでいながらにして世界の情報が瞬時に手に入るまさにネット上でのテレポーテーションが可能となりコンピューターによるマルチメディア時代の到来を実感し得る状況下にあります。
村民の価値観も多種多様化し時代の変化に対応した人材育成の必要性が叫ばれており、庁舎内においてもパソコンの習得による職員の資質の向上や意識改革に努め村民への行政サービス向上に努めてまいりたいと思います。
昨年は、平成十一年(一九九九年)を初年度とし、平成二十年(二〇〇八年)を目標年次とする「海と緑と朝日の里」を将来像とした第三次基本構想が村民を始め議員各位のご協力により策定されました。
本村は、全集落が海に面し潮騒の香りや多彩な自然海岸環境や内陸部周辺崖地の緑地環境等の景観に恵まれ、二十一世紀の新しい時代を迎える快適環境創出の条件整備は整っており、第三次基本構想を基軸に天、地、人を大切にし健康で明るく住よい活力に満ちた誇りある平和な新たな村づくりに邁進する所存であります。
世紀の転換期という歴史の節目の時期ということのみならず知念村の歴史の一頁に関わる立場におかれたものとしてこの難局を克服し、自助の精神に裏づけられた品格あふれる知念村を次の世代に引き継ぐ責務があることを肝に銘じ常にえりを正し、未来のモデル村、ウェルネスの里として村民に安心と喜びを与え続ける理想郷実現の為、誠心誠意頑張らなければならないと決意を新たにしているところであります。
[写真]グランドゴルフを楽しむ久原老人会
ご承知のように国の財政状況は、バブルの後遺症を抱える中、相次ぐ金融不祥事による信頼低下や企業倒産による雇用不安等の影響により税収が大幅に落ち込み、これらの歳入不足を補填するために公債費残高が三二七兆円にも達する見込みであり、国債費が政策的経費を圧迫し構造的に厳しさを増し財政構造改革という大変重い課題を背負っております。
また、税収も今後の経済動向に左右されるため、その見極めが難しいなど、財政を巡る事情は一段と深刻さを増すに至っております。行財政改革についても財政構造改革の推進に関する特別措置法を制定し、それを踏まえ歳出面において経費全般にわたる徹底した節減合理化による地方一般歳出の抑制等、財政構造改革をより具体化する措置を講じています。
県においても現下の厳しい行財政環境を踏まえ、事務事業の見直しや定員の適正化、勧奨退職制度の活用等による人件費の抑制を進めるとともに、財政運営の健全化・効率化を図りつつ、新たな政策課題や行政需要に的確に対応するための簡素で効率的な行政システムを確立していくようにしており、県民参画の下に新たな行政改革大綱を策定するための取組みを検討しております。
平成十一年度の本村財政は、近年の経済の低成長により、地方財政の要である地方交付税及び村税は、当面大幅な伸びを見込むことが困難な状況にあります。
また、歳出面においては、人件費、公債費、負担金等の義務的経費の増大、継続事業の農村総合整備事業、漁港建設事業、漁港漁村総合整備事業、集落環境整備事業、道路整備事業、農業集落排水事業、斎場御嶽周辺整備事業、総合運動公園整備事業、老朽化水道管改良工事、知念岬公園整備事業や新規事業に久高島コミュニティーアイランド事業、介護保険準備事業、知念城跡土地買上事業等、旺盛な財政需要があります。
脆弱な財政規模の本村においては、高率補助のあるうちに国県費補助の活用や起債事業の導入による事業実施が必要であり一般単独事業による事業の展開は当面難しい状況にあることから引続き沖縄特例措置の高額補助制度の活用を最大限に図るとともに事務事業の選別をおこなう等、中長期的視点にたった行財政運営に努めて行く必要があります。
平成十一年度は財政運営の健全化・効率化を図るために庁内事務の改善や管理職手当の削減、諸手当の一部廃止等、行政改革にも精力的に取組んで行きたいと思っております。
平成十一年度の予算編成にあたっては、国、県の予算編成方針及び地方財政計画等に留意しながら、引続き歳入の見直し、歳出の節減合理化に努め、平成十一年度事業の選択を行うとともに国、県の基本的方針に沿って、予算編成を行いました。
次に平成十一年度の主な施策についてご説明申し上げます。
一、基本的な考え方
平成十一年度は、本村の基本的方向性が示された第三次基本構想の初年度にあたり「海と緑と朝日の里」を新たな目標とする①海のみえる美しい村づくり②水と緑と活力ある健康村づくり③光あふれる温もりのある文化むらづくり、の振興ビジョンであります。限られた財源の中において、この基本構想を基軸に保健福祉の充実、生活環境の整備、教育文化の向上、産業の振興等に関する諸事業を進めていきたいと思います。事業を進めるにあたっては本村の特性を活用する視点に立った事業の展開を図っていく所存であります。
二、福祉・保健について
村民の健康・長寿を促進するために次のような福祉政策の実現に精力的に取組んでまいります。
健康は、人間が生きる上での基本であり、村民が生きがいのある基本的な生活を営むためには、健康であることが何よりも大切であります。
近年、医療を取り巻く環境は高齢化の進展や疾病構造の変化、医療サービスに対する住民のニーズの多様化などに伴い大きく変化してきており、なによりも老人医療費の増高は、医療保険財政のみならず自治体等の財政も圧迫している状況にあります。その主たる要因は社会的入院にあると思われことから、その対策として保健婦、看護婦等による訪問指導を重点的に実施し医療費の節減に努めていきたいと思います。
住民の健康の保持増進を図るための疾病の予防、早期発見、早期治療などの健康づくりの施策を講ずることは、益々重要になってきています。
[写真]"毎週火曜日は健康相談日!"
高齢者対策については、ホームヘルパーの派遣など住宅福祉サービスを拡充するとともに、保健福祉サービスの充実を図ってまいりたいと思います。高齢化社会を迎えたいま、従来のようなただ単に寿命がどれだけ伸びたかというのみでなく、健康で生きがいのある、活動的な老後生活の確保や、さらには、障害があっても高齢者自らが望む環境で自立した生活が実現できるよう精力的に取組んで行きたいと思います。また、障害者や高齢者の介護を目的とした介護保険制度がいよいよ平成十二年度から実施されることに伴い平成十一年度は、介護保健制度の円滑な運用に向けての体制づくりや人材育成の強化を図って行きたいと思っております。
また、地域の保育の殿堂として昭和五十一年四月に開園した西部保育所は、これまで、幼児教育の拠点として大きな役割を果たしてきましたが、建設後二十三年が経過しコンクリート劣化に伴い亀裂、剥離による雨漏りが著しく昨年専門家による耐朽度調査により、危険度の高い不適格庁舎として認定され、また、少子化傾向の影響で保育児童の恒常的な定員割れや村財政運営の健全化等総合的に検討した結果、休止することになりました。
保護者の方々には大変不便な状況になると思いますが、中央保育所の機能充実強化を図り対応する予定でありますのでご理解をいただきたいと思います。
福祉は、自立を支援することが基本であり、強者も弱者も共に支えあい、村民が安心して快適に楽しく老後を迎えられる環境づくりに努めてまいります。
三、生活環境整備について
(1)道路網の整備について
道路は、村民の生産活動や利便性の向上を図るとともに、災害時等の緊急避難用の施設としての機能を持つことから、本村の基本施設として整備を図る必要があります。
現在、県が進めている県道南風原知念線については、平成十二年度の供用開始に向け順調に進捗しており、さらに、県都那覇市圏域ヘアクセスする地方高規格道路「南部東道路」も関係町村で構成する道路整備促進期成会を中心に県とタイアップしながら協議が図られており、早期の採択に向けさらなる努力を傾注して行く所存であります。
一方、村道等における新設・改良工事についても、地域の実状や投資効果等を勘案しつつ、鋭意整備していく方針であり、平成十一年度は、次の事業を実施してまいります。
①久原道路整備工事
②下与那桝原道路整備工事
③安間原道路整備工事事
⑤久原地区下水排水路整備工
④村道一〇七号線整備工事
(2)港湾の管理・運営について
本村の安座真・久高の両港湾は、新年度における安座真から久高への航路変更に対応すべく、港湾施設及び船待合施設が平成十年度に国、県補助により全て完成しております。
長年に亘る馬天、久高航路から、同じ行政区の安座真、久高航路への変更は、地域住民の長年の夢であり、久高島の振興及び本村の活性化に大きく貢献するものと期待されております。
そのような観点から新年度は、カーフェリーの早期就航や、船待合施設を活用した収益事業等について、地域住民や船舶会社等の関係機関と連携を深めつつ、地域活性化に向けた施策展開を図っていく所存であります。
[写真]島民が久しく待ち望んでいた安座真船待合い施設完成
(3)海浜・公園整備について
本村は「水と緑』の豊富な村でありますが、村民が気軽に利用できる公園等が少なく、多くの村民から施設整備を期待する声が多く寄せられていました。その為、平成八年度に事業計画され平成九年度に採択された知念総合運動公園整備事業及び知念岬公園整備事業につきましては、実施設計や用地買収も完了し、新年度から工事着工の運びとなっております。
公園整備は青少年の健全育成や村民の憩いの場、或いは健康増進、融和を図るうえからも不可欠の施設であり、複数年にわたる事業でありますが、地域住民や村民の理解を得つつ、暫時整備を進めて行く所存であります。
また、県営安座真海岸環境整備事業(安座真人工ビーチ)も順調に進捗したことにより新年度に一部供用開始が決まり、現在、県と管理委託契約の締結に向けて具体的に作業を進めているところであります。同委託業務の締結にあたっては、財政的な面や施設の有効活用等による収益事業も勘案しつつ、地域住民のご理解と協力を得ながら、適切に運営されるよう鋭意努力して行きたいと思っております。
以上のことから、平成十一年度は、次の事業を推進します。
①総合運動公園整備工事
②知念岬公園整備工事
③安座真海浜公園整備工事(村営)
④安座真海岸環境整備工事(県営)
⑤安座真人工ピーチ管理事業
(4)簡易水道事業について
水道事業は、村民に水道水の安定的供給を図る重要なライフラインを確保するための事業であり、公衆衛生の向上と生活環境の改善を図ることを目的として、水道水の安定確保に努めているところであります。
水道事業が開始されて二十年が経過し、当時布設された水道管は老朽化が激しく、水道管の閉塞や赤水、漏水等が頻繁に発生し維持管理費が年々増大したことから早期の事業実施が求められ、平成九年度に国庫補助事業による老朽管更新事業を導入し西部地区から鋭意整備を進めている現状にあります。
西部地区においては順調に進捗しており、新年度は東部地区を中心に整備を図って行く所存であります。
しかしながら、水道施設の整備に要する経費は、膨大なものがあるため脆弱な水道財源だけでは大変厳しく、その費用の捻出に苦慮している状況にあります。村民が等しく水道水の供給が受けられるためにも、経営基盤の安定した経営主体の確立が望ましいことから、機会ある毎にその必要性を県に提案していきたいと思います。平成十一年度は、次の事業を実施してまいります。
①西部地区老朽管更新事業(継続)
②東部地区老朽管更新事業
③既設管撤去工事
④水道管移設工事
(5)農業集落排水事業の推進ついて
私は、「豊かな自然、きれいな海、快適な生活環境」の確保を目指して平成六年度から集落排水事業を導入し西部地区や久高地区から鋭意進めてまいりましたが、平成十一年度には、東部地区が採択される見込みとなっております。
これで村全域が事業採択され整備される見込みになりましたが、これも偏に村民のご理解によりかなえられたものでありこの場を借りて深く感謝を申し上げます。
なお、現在進めております知念西部地区・知念西部第二地区・久高地区の三地区の整備については、地域住民のご理解、ご協力のおかげで事業計画どおり順調に進捗しております。
また、平成十一年度から知念西部地区(志喜屋、山里、具志堅)と久高地区が供用開始の予定をしていることから、宅内配管接続についてご理解、ご協力をいただき早期に接続して下さいますようお願いを申し上げます。
さらに、知念西部第二地区(知念、吉富、久手堅)については、引続き整備促進しさらに、知念東部地区(安座真知名、海野、久原)においては平成十一年度採択に向けて調査・測量設計を実施し事業の早期採択に向けて全力を傾注してまいりたいと思います。
なお、平成十一年度の事業は次のとおりとなっております。
①知念西部地区機能調整工事
②久高地区機能調整工事
③知念西部第二地区処理施設工事
④知念東部地区調査測量設計業務
[写真]西部第2地区農業集落排水事業処理施設完成(鳥瞰図)
四、教育振興について
(1)生涯学習の推進について
今日の社会は、国際化、情報化、科学技術の進展等により、急激に変化しています。
また、自由時間の増加、趣味の多様化、高齢化等により、村民は自己の充実・啓発のため、質・量ともに豊かな学習の機会を求めています。
このため、村民の価値観の多様化や高度化に対応する学習ニーズに応えて、いつでも、どこでも、だれでも学習でき、かつ、その成果が適切に評価される生涯学習社会の実現に努める必要があります。
生涯学習は、学校教育の基礎の上に各自の自発的意志により、自分に適した手段・方法を自ら選択し、生涯を通じて行われるものであります。このために生涯学習の推進にあたっては、村民の生涯の全ての年代における学習要求に応える観点から、学校・家庭・地域社会などの各分野の広範な教育、学習の体制や機会を総合的に整備し、その充実を図りたいと思います。
(2)学校教育の充実について
今日の社会は、高齢化、情報化、国際化、科学技術の進歩向上等により急激に変化しています。次代を担う幼児・児童・生徒は、このような加速する社会に生きて行かなくてはなりません。
激動する社会にあって、学校教育においては『生きる力」を育むという視点にたって、自分で課題を見つけ、自ら考え、自ら解決して行く資質や能力の育成を重視した教育の展開が求められています。
そこで、幼児・児童・生徒の豊かな心や創造性に富む自己教育力の向上や育成をめざして、基礎的・基本的事項の学習や個性を生かす教育を重視し、新しい学力観に立った特色ある学校づくりを推進します。また、道徳教育、生徒指導の充実を図るなど、心の教育を重視し、他人を思いやり、生命を大切にする心やたくましく生きる力を育てるとともに、健康の増進、体力の向上を図り、幼児・児童生徒がいきいきと活動するゆとりのある学校教育の実現に努めます。
さらに、「総合的な学習の時間」の創造や選択幅拡大の趣旨等を踏まえ、各学校が創意工夫を生かした特色ある学校づくりを推進したいと思います。
(3)社会教育の充実につて
価値観の多様化の中で、村民の学習意欲の高まりや時代の変化に伴う新たな学習需要の増大を背景に、生涯学習を図るうえで、重要な役割を担う社会教育の充実・強化が求められています。
このため、社会教育施設・設備を整備し、社会教育指導者の養成確保等、社会教育指導者体制の確立に努めます。
また、各種講座の開設や社会教育関係団体の育成促進、公民館活動の充実を図るとともに社会参加活動推進事業の取組を促進して社会教育活動の活性化に努めます。
さらに、家庭や地域の教育を高めるため、幼・小・中校との連携を図り、家庭教育の充実に努めていきたいと思います。
(4)青少年の健全育成について
青少年は、一人一人が多様な可能性を持った存在であります。青少年が心身ともに健やかに成長することは、全ての村民の願いであります。この願いを実現するために、学校、家庭・地域社会が、それぞれの教育機能を十分に発揮するとともに、三者が相互理解を深め連帯、協力して青少年の健全育成に取り組み、青少年が、現在または、将来において自己実現が図られるように、自己教育力の育成に努める必要があります。
このため、社会の変化に主体的に対応し、社会の課題に積極的に取り組むことができる青少年を育成するため、実行性のある青少年育成活動を推進します。
[写真]親子豆腐づくり教室
(5)国際化情報化情報化への対応
二十一世紀に向けて急速に変化し、進展していく国際社会の中で、教育、学術、文化等の国際交流が一層盛んになってきています。
今後、国際化の進展の基本となる人と人との相互理解、相互交流を推進し、自国の文化や異文化を理解し、これを尊重する態度や異なる文化をもった人々と共に生きていく資質や能力の育成に努めるとともに、国際性豊かな視野の広い人材の育成が必要であります。
このため、国際理解教育を進めるとともに、コミュニケーション能力を重視し、小学校への英会話指導を行う外国講師を招致するとともに、中・高校生等の国際交流事業を推進し、国際性豊かな人材の育成を図ります。
また、情報教育指導者の育成を図るため、教職員研修の充実と情報機器及びソフトウェアの整備を図り、教育情報の共有化や有効利用に努めます。
(6)体育・スポーツの振興について
体育・スポーツは、心身の健全な発展に資するとともに、明るく豊かで活力に満ちた社会の形成に役立つものであります。今後、自由時間の増大、高齢化・情報化社会の進展等社会環境や生活様式の変化とともに、二十一世紀に向けて体育・スポーツの重要性が層増すものと考えられます。
このため、生涯にわたる健康で心豊かな生活をめざして、自発的、自主的な運動の日常化や健康生活を実践できる能力や態度の育成を図るとともに、学校と地域社会が連携し、スポーツの振興を推進します。
(7)郷土文化の保護育成について
本村は、琉球民族発祥の地として伝えられ、数多くの有形無形の文化財を有しています。久高島はその歴史的な背景から民俗文化財の宝庫ともいわれています。
これらの文化遺産を後世に正しく継承することは、私たちに課された責務であり、その保護と活用に努めてまいります。特に、斎場御嶽は「琉球王国の城・遺産群」として世界遺産へ登録申請するために、引き続き準備を進めます。
また、心の豊かさが求められている今日、郷土の歴史や伝統を踏まえた個性豊かな地域文化の創造をめざし、村民の文化活動を積極的に図るとともに、郷土に根ざした伝統芸能の振興と後継者養成活動を推進します。さらに、遺産より出土した勾玉等の貴重な資料の活用に努めます。
五、産業振興について
(1)農業の振興について
本村の農業は、基幹作物のさとうきびを主体にサヤインゲン、ニガウリ、キュウリ等の生産がなされており、特にサヤインゲンは県内の主要な産地となっています。
さらに近年は、水耕栽培によるサラダ菜、カラーピーマンの生産や新産物のアセロラ、薬草のウコンなどの栽培が軌道に乗りつつあります。これらの薬草等については、平成九年度事業で完成した薬用作物の乾燥工場、ウコンの収穫機械の導入、本年度に建設している洗浄施設、久高島での果樹加工施設等の事業実施により生産農家の意欲の向上や農家の生産規模拡大に貢献するものと信じており平成十一年度も引続き支援して行きたいと思っております。
私は、土地改良事業やかんがい排水事業等を積極的に実施し、ある程度の成果を上げてきた所であるが、近年農業従事者の高齢化や後継者不足にともない、農地の遊休地がみられることから今後の対策として、農協と連携をとり農用地の利用集積、農地流動化推進員による遊休農地の有効利用に全力を尽くして行きたい思います。今後農業経営をより安定させるためには、豊富な湧水の効率的な利用を推進する必要があり、平成八年度から事業が実施されている志喜屋土地改良区域内のため池の整備についても、事業が早期に完了するように県に要請をしてまいりたいと思っております。また、村全域の農業用水基礎調査資料により、湧水等の利用計画について県と連携をとり、その方向性について整理して行きたいと思います。
さらに、今後農業離れを防くためにも後継者の育成はもとより、平成九年の台風十三号で多大な被害のあった知名土地改良区において、防風対策、潮害対策事業や継続的に実施している農村総合整備事業の推進についても農村快適環境を創出するため、次の事業を実施致します。
①農村総合整備事業
②知名地区農地保全整備事業(防風施設)
[写真]一面に広がるウコン畑
[写真]
(2)水産業の振興について
本村の水産業は、農業につく村産業の柱であり沿岸域の好漁場を背景にえび養殖モズク養殖、刺し網漁、はえ縄漁等を主とし、沖合漁業は、パヤオ漁、ソデイカ漁等が営まれております。
近年は、漁法の技術向上に伴い若者が漁業に対する意欲が増大し漁船の大型化及び近代的装備に加えて、これまで一〇海里から三〇海里近海で操業していたソデイカ漁の減少等により操業区域が二〇〇海里付近に拡大している状況にあり、漁民の安全操業確保の為の支援をしていきたいと思います。
また、志喜屋地区沿岸域のイノーで養殖しているもずくは、近年健康食品として重視されて以来、多くの需要が見込まれたことから、もずく漁業従事者も若干ながら増加しております。
養殖用もずくは、本村の主要な地域特産品として内外より期待されていることから、漁業従事者の生産意欲も向上している状況にあり今後は、加工場等の建設により付加価値の高い商品開発販売に向け取組んで行きたいと思っております。
さらに、漁業生産の拠点となる漁港整備につても、機能強化のため、海野漁港、志喜屋漁港、久高漁港整備、並びに久高集落環境整備事業も次のとおり実施してまいります。
①志喜屋漁港修築事業
②久高漁港漁村総合整備事業
③志喜屋漁港関連道整備事業
(3)畜産振興について
畜産振興については、豚舎が民家に近いことから悪臭、排水不備による環境汚染がないように指導していくとともに、畜産は、有機農法にとって必要不可欠なことから、微生物を利用した処理方法の講習会の実施、また、三町村合同で実施している共進会の開催により、畜産農家の技術の向上に努め、営農意欲の増大や農家所得の向上を図って行きたいと思います。
(4)商工業の振興について
特産品開発に向けてさらに前進する必要があり、引き続き商工会と連携を密にしながら、平成十一年度事業で計画している、農業・農村パートナーシップ事業の活用により、特産品の開発に全力を投入して行きたいと思います。
(5)観光産業の振興について
本村の観光産業は、自然快適環境の保全、伝統芸能の普及、歴史遺産群、斎場御嶽の世界遺産登録や安座真人工ビーチの共用開始により、村民はもとより県内外から多くの利用者が訪れるものと思われることから、本村を広く知ってもらう絶好の機会だと認識しており、ビーチを活用した観光産業の振興を図ってまいります。
平成十一年度は、安座真人工ビーチ施設の供用開始による運営管理について検討を行う等、観光産業の拠点として位置づけ県の観光イペント事業と連携し海のカーニバル、海開きフェアー等の開催に向けて検討してまいりたいと思います。
六、 治山、 治水事業の推進について
昨年の十月に発生した集中豪雨は、村内各所で多大な被害を及ぼし、特に安座真地区南側斜面の造林地の安座真原において、土砂流出が発生し農地や農業施設に大きな被害をもたらしました。
さらに、農道下部側が急斜面になっている状況にあり住宅地等への被害拡大の可能性が大であることから迅速な対応が望まれており、県営治山事業導入により村が発注する農業施設災害復旧事業と連携し早期復旧が図れるよう努めていきたいと思います。
なお、継続で実施されている海野治山、安座真治山事業についても早期に整備されるよう引続き県に要請していきたいと思っております。以上、平成十一年度の村政運営にあたっての所信の一端と諸施策の概要を申し上げましたが各会計の総額は次のとおりであります。
予算は、景気回復の遅れ等から地方交付税や村税収入の伸びが見込めないことから歳入の不足を補うため、これまで財政調整基金等から多額の取り崩しが行われた結果、基金残高が年々減少し非常に厳しい財政運営を強いられている状況にありますが、村民の負託に応えるべく苦心して編成してあります。
今後とも効率的な財政運営が図られるよう職員一体となって諸課題解決に取組む所存でありますのでなにとぞ、慎重なるご審議の上、議決を賜りますようお願い申し上げまして、平成十一年度の施政方針と致します。
(1)一般会計予算
(対前年度比8.43%増)
36億8千9百12万円
(2)国民健康保険事業特別会計予算
(対前年度比23.89%増)
6億2千2百83万8千円
(3)老人保健特別会計予算
(対前年度比2.02%増)
8億09百34万9千円
(4)簡易水道事業特別会計予算
(対前年度比24.02%増)
5億2千2百40万2千円
(5)農業集落排水事業特別会計予算
(対前年度比5.53%増)
5億8千3百87万4千円
合計62億2千7百58万3千円
(対前年度比9.78%増)
| ダウンロード | https://docs.google.com/uc?export=download&id=1FZvUuAPNDWI5tbyK0YA-Or4qsATUTs3y |
|---|---|
| 大分類 | テキスト |
| 資料コード | 008413 |
| 内容コード | G000000390-0001 |
| 資料群 | 旧知念村広報 |
| 資料グループ | 広報ちねんNo.111(No.112か)(1999年4月) |
| ページ | 2-9 |
| 年代区分 | 1990年代 |
| キーワード | 広報 |
| 場所 | 知念 |
| 発行年月日 | 1999/04/01 |
| 公開日 | 2026/09/24 |