~子供たちが自分を理解し、課題を自ら考えて解決する努力と意欲をもたす教育的刺激と環境が望まれる~
教育委員会 指導主事 山内美武
はじめに
平成八年度に県教委の「基礎学力向上対策推進地域」として研究指定され、学校、家庭・地域の役割を明確にし連携を深めて、子供たちの「基礎学力向上」と「健全育成」を図るために、組織体制を確立して三年間研究を推進してきた。
その実践発表会を昨年の十二月五日(土)、知念中学校体育館で開催し、村当局、村議会議員、区長、学校職員、PTA会員、他村民多数が参加し盛会であった。
学力向上対策推進が平成九年度より県教委から市町村教委、学校主体の取組事業になり、これまで以上に行政、学校、家庭・地域が一体となって教育を考え、連携を深めて、子供たちの教育に取組むことが重要となっています。このためには、基礎学力や生活の現状や社会的な教育要請等の共通認識が大切になります。
このようなことから三年間の村学力向上対策の研究取組の概要を述べて総括をする。
一、村学力向上対策推進要項の概要
平成九年度から学力向上対策事業が市町村教委・学校主体の取組の変更に伴い、平成八年度の指定当初の方針、計画に基ずき、村学力向上対策の目標を設定する等して推進要項・計画を作成し研究推進した。
①村学力向上対策の目標
「心豊かで主体的に生きる幼児児童生徒の育成」
・推進テーマ「子供たちの
学力向上と健全育成をどのように図るか」~学校、家庭、地域の役割の明確化と連携を通して~
②各専門部会の目標
(省略)
③取組の重点(省略)
二、取組内容の概略
①教育委員会
・各種委員会の招集・研究推進の支援
・学校計画訪問・地域教育懇談会
・読書期間表彰式、読書体験発表会
・教育講演会・学対実践発表会等
②学校部会
知念幼稚園
◎特色ある幼稚園つくり
~幼稚園と家庭・地域との連携を図る~
*絵本好きな幼児の育成
・幼児への絵本の貸出し(親の読み聞かせの奨励)
・国での絵本の読み聞かせ
・地域ボランティアによる読み聞かせ
知念小学校
◎自ら学ぶ力を育てる授業の創造
~教科における調べ学習を通して~
学習指導法の工夫→T T授業、個を生かす評価や支援
基礎学力の向上→補習指導、進級テスト、基礎学力強化学習会
読書力の向上・習慣化→各学年間目標冊数の設定
基本的生活習慣の形成→よい子の一日を全家庭に配布
家庭学習の定着・充実→家庭学習帳、がんばりノート他
知念中学校
◎一人一人が意欲的に学習するための指導法の研究
~参加する授業・わかる授業を目指して~
・TT授業の充実 ・教育計画に位置づけての補習指導
・漢字力検定テストの実施・読書活動の充実
・生徒指導の充実 ・学年だよりによる啓蒙活動 ・部活動の充実
久高小中学校
一人一人が喜びを味わえる学習活動の工夫
小学校~地域に根ざし、総合的に働く力を活用できる児童を育てる支援の工夫~(「ふるさと学習」に主体的に取組む児童会・生徒会の指導を通して)
・体験的学習を通しての「ふるさと学習」の取組
・漢字、計算に絞った家庭学習・文章力を高める日記指導
中学校~少人数の特性を生かした指導を通して~
・基礎、基本の定着を図る学習指導の充実 ・家庭学習の定着
・漢字力、計算力、英単語力の養成 ・基本的生活習慣の形成
③家庭・地域部会
[図表]家庭・地域・各支部の推進テーマ
家庭では "・食事の習慣、早寝早起き、整理整額、あいさつ等の礼借、手伝い
・家族の会話、生活について、親の望み、社会生活の仕方等
・くつろげる、明るい、楽しい、暖かい、なかよしな家庭"
地域では "・地域ぐるみで子育でする集会や行事に参加
・悪さや弱いものいじめを許さない
・社会教育事業への参加、積極的な行きがいづくり"
各支部の推進テーマ
志喜屋 子供が自信を持って家庭学習に取り組めるようにするには
山里 家庭での読書の奨励
具志堅 親子地域調べ学習~簡易水道(カー)について~
知念 家庭学習のしつけと帰宅時間の厳守
吉富 地域での音読活動の継続(地域放送設備を利用して)
久手堅 帰宅時間厳守と家庭学習の定着を図る
安座真 家庭学習を定着させる生活しつけ
知名 地域、家庭での学習環境つくり
海野 プリント学習による基礎学力の向上
久原 リーダー育成と基礎学力の向上
久高 あいさつ励行と家庭学習の定着
県営団地 基礎学力向上の取り組み
上原 あいさつ励行と家庭の学習環境つくり
*今年度の村学対発表→具志堅支部、知名支部
*島尻地区学対発表→久原支部
三、児童生徒の基礎学力と生活の実態
★学力検査、達成度テスト、学校の実態調査、その他)
(1)基礎学力
[図表]基礎学力
※小学校は、日常の授業以外に夏休みの基礎学力強化学習会や放課後に補習授業等-生懸命取組したにもかかわらず学力検査、達成度テストとも結果が下降しているが、学校の事前テストよりは向上している。中学校は、日常の授業及び補習指導等の成果が学力検査。達成度テストに表れ向上している。
(2)生活の実態
①家庭生活でテレビ等の時間で就寝が遅く、家庭学習がほとんどされず、また、授業に集中できない。じっくり話を聞く態度や忍耐力に乏しい。
②学習が自分を伸ばす、将来の希望実現のためにやる目的意識が弱い、又、テストのための学習意識が強く、じっくり学習する習慣や態度が修得されてない。
③物事の考え方や判断が幼稚で、年齢相応の精神的発達が不十分である。
四、結び
本村は、学力向上対策推進に取り組んで十年余になる。健全育成の面では、少々生徒の不良行為はあるが地域社会を憂慮させる大きな問題がなく学校は落ち着いている。しかし、社会が情報化し、善悪は別としていつでも社会の波は押し寄せてくることを学校や家庭・地域社会は念頭に入れて連携を深めて危機管理を怠っていけません。
基礎学力は、知識理解、思考、表現、創造、判断等生きる知恵を生み出す基礎です。本村の取組からご承知のように学校がどんなに一生懸命にやっても家庭の親の支えがなくては力がつきません。家庭では勉強を教えるのではなく学習習慣、勉強する意義や目的、親の胸中の思いや願いを諭し、立派な人になるためには、自分は自分のために自分に何をすればよいのかの教育的刺激を与え環境をつくることです。食事も自分で自分の口に入れて血となり肉となって体をつくる。勉強も子供が自らやる気をもってやらないと力がつきません。教育は投資です。投資を無駄にしないためにも自分でやるしつけを!
| ダウンロード | https://docs.google.com/uc?export=download&id=19rBfQ1Qyhs4rXewlETgrGtQkr12T1fgK |
|---|---|
| 大分類 | テキスト |
| 資料コード | 008412 |
| 内容コード | G000000389-0001 |
| 資料群 | 旧知念村広報 |
| 資料グループ | 広報ちねんNo.111(1999年3月) |
| ページ | 2-3 |
| 年代区分 | 1990年代 |
| キーワード | 広報 |
| 場所 | 知念 |
| 発行年月日 | 1999/03/01 |
| 公開日 | 2026/09/24 |