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父と子 職業の選択と父親 詫摩武俊

子供は、身近な大人が何らかの職業を持っているので、自分は大きくなったら何になろうかとかなり早い時期から考えています。
当初は、ばくぜんとしたもので外見的に目立つはなやかなものにあこがれ、しだいに自分の家庭の事情、学校の成績などを基礎にして現実的に考えるようになります。
職業についての関心は職業知識、職業興味、職業意欲とに分けられます。
職業について子供がもっている知識は貧弱なもので、ごく表面的なことしか知っていません。
職業興味というのは、好きとか嫌いという言葉で表されるものです。
子供の場合は、自分が将来それになりたいかどうかという点から、好き嫌いが述べられます。
職業意欲とは将来その職業につきたいという願望です。
これにも、何となくやってみたいと思う段階からどんな犠牲を払ってでも実現したいと望んでいる段階まで、さまざまあります。
男の子はもちろんですが、最近の女の子は自分の将来をよく考えています。
ただお嫁さんになりたいというのは少なく、仕事をしたいと望んでいます。
子供が職業について考えたり話したりするときに、一番いい相談相手になるのはやはり父親です。
子供が例えば、歯科医になりたいと言ったら、歯科医になるためにはどんな勉強が必要か。この職業のおもしろい点は何か、つらいことや苦しいことはどんなことなのかを、その子供の年齢に応じて話してやってください。
歯科技工士とどこが違うのか、一般の医者とどこが共通しているか、についても理解できるように説明することが大切です。
子供が未熟ではあっても、まじめに聞いているのにからかうような態度で接してはなりません。
幼いときに望んでいた職業につく人はまれです。
父親からいろいろと説明を聞き、事情がこみいっていて何度も変りながら、職業は決定されていきます。
父親の配慮を感謝し、なつかしく思い出せる人は幸福です。
(東京都立大学教授 心理学)

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大分類 テキスト
資料コード 008543
内容コード G000001355-0017
資料群 旧知念村広報
資料グループ 広報ちねんNo.22(1982年9月)
ページ 9
年代区分 1980年代
キーワード 広報
場所 知念
発行年月日 1982/09/20
公開日 2026/09/24