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社会教育コーナー コミュニティと青少年教区 城間正栄(知念村社会教育委員会)

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はじめに
去る五月二十日、第一回村社会教育委員会が開かれ、役員選出、活動方針等についての話し合いがなされた。
社会教育は学校教育以外の分野での組織的な教育活動を意味し、成人教育、青少年教育を主として行なうものであるが、婦人教育、家庭教育等も考えられる。
知念村の社会教育はそういう教育を充実発展させるために中央公民館活動やスポーツ活動、コミュニテイにおける教育活動を組織し、指導していく。
そのために村教育委員会は予算を組み、施設の設置や各種の学級、学習会、講演会等を計画立案する。社会教育の立場から「コミュニテイと青少年教育」を考えてみたいと思います。
一、 Community コミュニテイとは
国民生活審議会は「生活の場において村民としての自主性と責任を自覚した個人および家庭を構成主体として、地域性と各種の共通目標をもった開放的でしかも構成員相互に信頼感あふれる集団」がコミュニテイと定義づけているが、それは近隣社会のことで地域に定住生活をしながら、お互いに協力し、連帯し、自らの力で生活を高めていく社会である。
そこには地域住民としての自主性と責任と権利を自覚し、相互に協同生活をする中で自分達がこの地域(知念村又は各部落)をつくるんだという共通の目標と理想をもった人々の営みがある。コミュニテイは人々が定住の場(地域)を同じくし、相互に協力することを前提にし、その協力関係を高める場として、自然的、物的、社会的な生活環境がある。
そして、そこに住む人々が心を一つにして「コミュニテイをつくるんだ」というコミュニテイ意識をもち、理想に燃え、実行することが一番大事である。
理想的なコミュニテイに住む人々は郷土建設の理想をもって明るく生活する。そこには青少年の非行などおこるはずがない。
二、 青少年の問題点
今日の青少年教育の基本的問題点は近年の社会構造の急激な変化でコミュニテイが崩壊し、青少年の生活をとりまく環境や生活内容が大きく変化し、青少年の人格形成にマイナスの作用をしたことにある。
社会構造の変化は工業化、都市化、核家族化、情報化、官僚化の社会となってコミュニテイの崩壊を促進し、相互の心が通じにくく人間疎外さえみられる。
社会連帯の意識のない現代社会で青少年問題の解決は地域社会の人々が共通理解のもとに努力してはじめて可能である。現代の青少年の生活はオートバイ事故や不勉強、非行など非社会的、脱社会的行動にはしりやすい。
また一方で、もやしっ子、甘えっ子、知恵肥りっ子もみられこれら青少年の人格形成は家庭学校、社会生活の中でなされたものであるが、その解決を学校や家庭だけにまかせるのでなく。理想的なコミュニテイをつくる中で解決方法を考えることも大事である。
コミュニテイと関連して青少年の問題点を二、三考えたい。
1、 情報化時代にあってテレビつけの子供が増え相互に協力しあって自然の中で遊ぶということがなくなっている。
自然を相手にせず、一方的に受け身の立場になってテレビを見ているから画一的な考え方ができあがり、子供らしい好奇心、冒険心、競争心がなくなっている。
2、 両親とも毎日の仕事に忙しく子供とともに働くことも社会参加、社会活動することもできない。
感受性の強い青少年は他人と協力し合う社会的適応能力があるが十分に伸ばされてない。
3、連帯性のない現代社会では年上の方々を尊敬する若者の心もうすれ、年輩の方々の智恵と体験、郷土文化を受け継ぐ若者も少ない、いわゆる「タテ」の関係が崩壊している。
三、地域活動の具体的方法
青少年の健全育成のためのコミュニテイづくりを考えたい。最近、各県でコミュニテイ再建が叫ばれている理由の一つは地域の人々がコミュニテイの崩壊で連帯性を失い、孤立的な存在を心配し、青少年の健全育成の必要性からである。
青少年の地域活動は地域行事や体育行事、地域奉仕、レクリエーション等の活動が考えられるが、単なる義務的な割り当て制では長続きしない。
皆が納得する組織をつくり、その組織にのっとって活動する中で青少年の日常生活が人格形成に大きく影響を与えるようにしなければならない。
1、 組織について
「タテ組織」と「ヨコ組織」をつくる。
ア、 各字に小・中・高校生の自治会組織をつくる。
自治会の活動方針や予算は区長又はPTA会長の指導下におく。
イ、 各字で各班ごとに、小、中、高校生合同の自治会組織をつくり、班長の指導下において、学習活動や日常生活の計画を立て実施する。
2、活動について
ア、伝統行事の継承活動
各字には独特の棒術、空手。芸能、綱引き、拝所への祭事、合同生年祝い等の伝統行事や文化があり、それにできるだけ青少年を参加させ継承させる。
この伝統行事の継承は青少年の心を豊かにするだろう。
イ、奉仕活動
婦人会が一年に二、三回全体的な清掃をしているが、小、中、高校生や青年、大人も全員参加で清掃をさせる。
清掃作業をすることによって労働の仕方、尊さを大人から学び、連帯感や「自分の村を字を建設する」という郷土愛も生まれるであろう。
ウ、 スポーツ活動
現代のスポーツ行事をますます充実強化して発展させるとともに各字でも各班対抗や年齢別対抗などのスポーツ行事を数多くもつようにする。
エ、 PTA活動
PTA会長を中心にして学校との連携をとり、教育情報交換をさかんにし、学事奨励会や講演会、親子キャンプ、水泳大会各班ごとの学習活動等をコミュニテイの活動の一つとして位置づけて行う。
そうすれば部落全体が学習雰囲気につつまれるであろう。
オ、 同好会活動
写真や絵、読書会、星空の研究など青少年と大人の同好の者が集まってそれぞれの個性を伸ばす。明るく楽しいコミュニテイになるだろう。
カ、社会教育振興大会をもつ
村全体で毎年一回大会をもつて、村民に社会教育の啓発を行ない、また大会で社会教育への功労者を表彰してより一層の関心をもたせるようにする。
おわりに
社会教育に一番大事なことはコミュニテイに生きる各人がその能力、個性を十分に発揮し、相手のためにつくすという心をもつことである。
そして、協同生活の中で連帯感と尊敬と信頼を養い、「この知念村を、この部落を自分達がつくるんだ………」という郷土愛を一人一人の胸の中により強く、より多くもつことができるように努力することである。
この小論は全日本社会教育連合会から出版された社会教育に関する答申書、文献、各県の報告集や、その他の文献を参考にしました。

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大分類 テキスト
資料コード 008542
内容コード G000001354-0009
資料群 旧知念村広報
資料グループ 広報ちねんNo.21(1982年7月)
ページ 5-6
年代区分 1980年代
キーワード 広報
場所 知念
発行年月日 1982/07/09
公開日 2026/09/24