"平成十四年第一回大里村議会定例会が、三月十二日に開会し、三月二十九日までの日程で開かれました。屋冝村長は、開会にあたり、平成十四年度の施政方針を次のように述べました。
はじめに
本日ここに平成十四年第一回大里村議会定例会の開催に当たり、平成十四年度一般会計、特別会計予算案をはじめ、その他諸議案のご説明に先立ち、平成十四年度の村政運営の基本姿勢と主要施策を申し上げ、議員各位を始め、村民皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。さて、昨年は二十一世紀の幕明けの年を迎え、村民待望の役場新庁舎がめでたく完成し、新世紀の活力ある豊かな村づくりへのスタートができ、また二十一世紀の幕明けにふさわしい四年に一度の大里まつりを村民参加の手づくりのまつりを開催し、成功裡に終えることができ、村民の団結と融和の力にあらためて感動を覚えた次第であります。また、業務遂行におきましても、職員の頑張りによりまして、結核予防対策推進優良市町村として、沖縄県ではじめて全国表彰を受け、また県においても、納税優良町村として受彰する等、輝かしい年でありました。また、40年余にわたる懸案でありました最も大事な教育の場であります大里中学校用地の未登記問題についても、地権者の特段のご理解とご協力によりまして、解決ができましたことを改めて議員各位をはじめ、村民の皆様に御報告を申しあげ地権者の皆様に深甚なる謝意を申し上げる次第であります。しかしながら、米国同時多発テロの影響で世界の平和がおびやかされ、その影響で本県の観光産業が不振をかい、更に失業者が増大するなど、又、BSE(狂牛病)問題が発生し肉用牛生産農家へ大きな打撃を与え色々と国、県の対策も実施をしているものの、今だに回復の目途が立たない状況にあります。さて、今年は沖縄県が祖国復帰して三十年目を迎え、新たな県づくり、村づくりへのスタートの意義深い年であります。復帰後、三次にわたる沖縄振興開発計画で国の高率補助によって、当村も学校教育施設整備を始め、補助事業を導入し、諸々の社会資本の整備を実施してきました。しかしながら、まだまだ村民のニーズに対応するには至ってなく、まだまだ解決すべき課題も残っており、今後もひきつづき国、県の支援を得て積極的に行政を推進していきたいと思います。新年度も、国の行政改革が一段と進行し、市町村への交付税の減額、補助事業の見直しで新規補助事業の採択が厳しくなってきており、又、これと合間って、村の財政事情も更に厳しさが予想され、引続き村行政改革実施計画を着実に実行しながら財政健全化に努力めつつ、村民福祉と行政サービスの低下にならないよう役場職員一丸となって汗して頑張っていく決意であります。
平成14年度施政方針
平成十四年度の予算編成方針
平成十四年度の予算編成方針は、国の社会情勢や経済の動向を注視しながら地方財政計画を基本にし、本村の財政状況を最重要視して財源の重点的及び効率的予算の配分を考慮して編成しています。我が国経済は、平成十一年春から緩やかな景気回復過程をたどったものの、その足取りは弱く、平成十三年に入ってから回復の動きは弱まり、景気回復局面は短期間にとどまった。この背景には、不良債権・過剰債務問題、厳しい雇用情勢、財政や社会保障制度の持続可能性への不安などが民間需要を低迷させる一方、時代や環境の変化に対応できていない制度・規制など現在の経済社会システムのあり方が民間活力の発揮の機会を制約してきたものと考えられる。このため政府は、構造改革への取り組みを抜本的に強化し、平成十三年十月には「改革先行プログラム」を決定し、これを受け第一次補正予算を編成するなど、経済、財政、行政、社会など各般にわたる構造改革を推進している。ところが、米国における同時多発テロの発生を契機に世界同時不況のリスクが高まってきており、我が国においても景気は悪化を続けている。個人消費が伸びず、生産が大幅に減少し、設備投資も減少している失業率はこれまでにない高さにまで上昇している。さらに、デフレ(持続的な物価下落)が進行しているそうした中で、平成十四年度予算は、財政構造改革の第一歩として、「国債発行額三十兆円以下」との目標の下、歳出構造を抜本的に見直す「改革断行予算」と位置づけられ、いわゆる五兆円を削減する一方で重点分野に二兆円を再配分する」という理念を踏まえつつ、予算配分を大胆にシフトすることによって経済構造の転換を促准する。国庫補助負担事業については、国の関与が特に必要なものに限定していくこととし、費用便益の検証、事業規模の抑制、配分重点化などへの取り組みを踏まえたものとすること、また、「国は大きな方向の見定め、地方にできることは地方に任せる」との観点から、統合補助金の一層の拡充を図り、地方の裁量を高めるとともに、地方交付税における段階補正、事業費補正等の見直しを行い、地方公共団体の自主的・主体的な財政運営を促すこととされている。一方地方公共団体は、地域における行政を自主的かつ総合的に広く担うこととされており、循環型経済社会の構築など環境問題への対応、少子・高齢社会に向けた総合的な地域福祉施策、情報公開、生活関連社会資本の整備等の重要政策課題を推進していく上でますます大きな役割を果たしていくことが強く期待されています。このようなことから、地方公共団体においてはこれまでも地方行革大綱に基づき、組織・機構の簡素効率化等、定員管理・給与の適正化、民間委託の推進、広域行政の展開など行財政全般にわたる改革を積極的かつ計画的に進めることが強く求められています。本村の財政状況をみると、経常収支比率については平成三年度から、公債比率については平成六年度から毎年上昇し続け、平成十二年度決算で経常収支比率が九二・九%、公債比率が十二・三%と高い率を示し財政の硬直化が一層進んでいる。歳入においては、村税の平成十三年度決算額は減少するものと予想され、引き続き全国的な不況や種々の事件等による景気の悪化から、平成十四年度においても厳しいものと思われる。地方交付税については、平成十三年度は前年よりも一億円以上の減額となる見込みであり、平成十四年度においても原資となる国税収入の落ち込みにより前年度を大幅に下回ることが予想されるので、一般財源の伸びは見込めない。又、公共事業の見直しにより新たなる事業の創出も厳しくなっていることから、国県支出金の伸びも期待できない状況である。一方、歳出においては、公債費の負担や経常経費に充当する一般財源が年々増加し村財政を取り巻く環境は一段と厳しさを増している。このような実状に対処するため、今後とも行財政改革の推進を実行し、経常経費の大幅な対前年度マイナスの予算編成が必要である。本村の平成十四年度予算は、国の経済動向及び地方財政計画を見極めるとともに村の財政状況、重点施策及び優先度、緊急性等を考慮して総合的観点に立った予算編成をしました。平成十四年度の各会計の予算総額を見ると一般会計で三十四億九千七百二十五万七千円、対前年度四千八百三十七万三千円、一・四%の減である。次に国民健康保険特別会計十億五千二百二十万四千円、老人保険特別会計九億二千七百四十三万六千円、介護保険特別会計六億四千六百四十五万五千円、土地取得特別会計一千七百十二万円、農業集落排水事業特別会計三千八十八万九千円、村有家畜導入貸付事業特別会計2万円です。一般会計、特別会計を合わせた総額は六十一億七千一百三十八万一千円になります。平成十四年度のハード面・ソフト面の主な事業は次のとおりです。
新規ハード事業
(1)湧稲国地区集落地域整備統合補助事業
(2)環境整備計画概略調査設計委託業務
(3)小・中学校プール改修工事
継続ハード事業
(1)真境名線道路改築事業
(2)県営目取真土地改良事業
(3)大里城址公園整備事業
(4)一般コミュニティ助成事業
(5)南風原地区集落地域整備統合補助事業
新規ソフト事業
(1)地域福祉マップ作成事業
(2)精神障害者作業所支援事業
(3)老人福祉計画策定事業
(4)障害者福祉計画策定事業
(5)介護保険計画策定事業
(6)国土利用計画策定事業
(7)学校給食車購入事業
(8)「健康大里21」(仮称)計画の策定事業
継続ソフト事業
(1)巡回型ミニディサービス事業
(2)3歳児未満医療費給付事業
(3)福祉バス運行事業
(4)高齢者の生きがいと健康づくり事業
(5)配食サービス事業
(6)心身障害児(者)ホームヘルプサービス事業
(7)重度心身障害者医療費助成事業
(8)補装具給付事業
(9)海外子弟研修生受入れ事業
(10)埼玉県大里村児童生徒交流事業
(11)緊急雇用対策特別事業
(12)移民史編集事業
(13)むらおこし事業
(14)野菜パイプハウス設置補助事業
(15)大里村男女共同参画計画策定事業
(16)子育て支援センター事業
(17)延長保育事業
(18)放課後児童健全育成事業
(19)資源ゴミ集団回収報奨金交付事業
(20)1日人間ドック等健康づくり事業
(21)大里城址公園埋蔵文化財調査事業
(22)住民基本台帳ネットワークシステム構築事業
平成十四年度の主要施策
(1)地域の活力のある村づくり事業について
活力と潤いのある地域社会の実現を図るため、地域特性を生かしつつ、村及び三学校・各自治会・各種団体がこれまで進めているCGG運動を積極的に展開し、村民が誇りと愛情のもてる「緑と心豊かなかりゆしの里・大里」づくりを推進します。
(2)移民史編集事業について
移民史の編集事業については、平成八年度から事業を実施し、平成十三年度で原稿作成、資料収集が完了し、平成十四年度は発刊に向けて印刷製本を予定しています。
(3)海外移住者子弟研修事業について
平成四年度から事業を実施して、今年度で十一年目を迎え、これまでハワイ一名、アルゼンチン八名、ブラジル七名、計十六名の研修生を受け入れています。研修生は沖縄の自然環境・歴史・伝統文化・食文化等にもふれあい、また、技術の習得及び村氏との交流も深め、その成果が期待されます。二十一世紀の国際化社会を迎え、相互の国際的な交流発展と人材育成の掛け橋となることを期待し、今年度も海外移住者子弟の研修生を受け入れしてまいります。
(4)埼玉県の大里村交流事業について
同じ名称の自治体が縁で、平成二年度に友好村を締結して以来、村民の翼の受入れ事業十一回で七五二名、児童生徒の交流事業両村で四九〇名、本村から村民の翼については、平成八年度と平成十一年度の二回において、述べ一三二名を派遣しました。また、その他の団体や村民においても、これまで両村の多くの自然や歴史・文化・食文化・農産業・商工観光等、見聞と交流を深め、その成果は両村の発展に寄与してきました。今年度も引き続き事業を実施していきます。
(5)地区土地利用調整計画策定事業について
平成十三年度は、地域づくり協議会を立ち上げてワークショップを実施し、村の実情に即応した土地利用の策定に必要なデータの収集、分析を行うことを内容とする地区土地利用調整計画策定支援事業を実施しました。平成十四年度は、各個別規制法による指定が重複する地域において土地利用の方向付けを明らかにする大里村の土地利用調整基本計画を策定していきます。
(6)住民基本台帳ネットワークシステム構築事業
電子社会の急速な進展を反映し、平成十二年度から総務省主導のもと、全国的に住民基本台帳ネットワークシステムの構築が進められています。本格稼動は平成十五年八月の予定となっています。その目的は、住民基本台帳カードの活用による住民票広域交付の実現をはじめ、法律で定める国の行政機関等における本人確認事務等の効率化を図ることにより、住民の負担軽減、住民サービスの向上、或いは国・地方を通じた行政改革を図ろうというものであります。また、将来展望としては、市町村独自の方針のもとに、当該住民基本台帳カードを住民に関係する業務処理や住民サービス業務等に広く活用し、一層の事務の効率化と住民サービスの向上に役立てていきたいと思います。
(7)女性施策について
平成十一年六月に施行された「男女共同参画社会推進法」において、市町村は、女性と男性がお互いの人権を尊重し個性と能力を十分に発揮できる社会を実現するための「男女共同参画計画」を策定することが努力義務となりました。同法の施行に伴い村においても「懇話会」を設置し、平成十三年に実施した村民意識調査結果をもとに「村男女共同参画行動計画(仮称)」の策定に向けた作業を進めています。平成十四年度は庁内推進本部を立ち上げ男女共同参画社会の、形成に向けた促進が図られるよう努めてまいります。
(8)社会福祉の充実について
村民が安心した暮らしができるように、地城の中で互いに助け合う精神風土を育み、福祉の行き届いた村づくりを推進します。そのためには、村民の福祉に対する認識を高めると同じに、社会福祉に関わる関係者が連携してサービスを提供できる推進体制の強化を図ることが大事であります。社会福祉事業法から社会福祉法へと法律改正により、利用者と事業者が対等な立場にたって福祉サービスが受けられることになり、この制度が村民に十分周知されるよう推進します。
①地域福祉について
総合的な地域福祉活動を展開するために保健、医療、福祉、介護、教育分野等にわたる関係機関との連携強化や、村社会福祉協議会をはじめ各福祉団体の育成及びネットワーク等によって推進体制の強化を図っていきます。又、老後の生活保障がされる国民年金業務の推進については、社会保障制度の普及周知と定着を図りながら、無年金者をなくす取組みを強化します。特に地方分権法の改正により、納付事務が平成十四年四月一日より、国の処理事務として国に移行されることになり、そのことにより無年金者が増えることが予想されるので、口座振替等の推進を図ってまいります。
②老人福祉について
本村の高齢者が健康でかつ「生きがい」をもって生活し、理想的な長寿を実現するために、高齢者自らも、生きがいをもって積極的に社会参加することに、比重が置かれてきています。又介護予防の観点から、本村では高齢者の生きがいと健康づくりのために、ゲートボール大会やクラブ活動等の事業を、村単独事業として取り組んでいるほか、高齢者が要介護にならないために健康づくり事業を各地域で展開するとともに村運営のミニデイサービス事業や、社会福祉協議会運営のいきいきサロン事業を拡充し、社会的孤立感の解消、及び自立生活の助長を図ってまいります。そのために地域を支えるボランティアの育成強化を進めてまいります。
③児童福祉について
少子化が進行する中で、子育ての社会環境や、近年特に児童虐待等が社会問題化する等子育ての環境は厳しいものがあります。そのためにも保育園、児童館等の施設機能の拡充や、地域の情報提供の拠点整備づくりが急務とされています。このような状況を改善するために、関係機関との連絡体制の強化を図ってまいります。又今年も子育ての支援をするために、法人が行う「子育て支援センター事業、延長保育事業」への助成や、認可外学童保育園に対する「放課後児童健全育成事業」への助成事業を行います。
④障害者福祉について
障害者の福祉ニーズをふまえ、日常生活を支援するための介護活動や、福祉機器等の情報提供を、関係施設との連携のもとに施設利用サービスの充実を促進し、障害者の社会活動への参加と自立を促進します。そのために公共施設の整備改善や、住宅の改善支援等によるバリアフリーな環境づくりに努めます。又、社会福祉基礎構造改革により、サービスの内容を決定する「措置制度」から新たな利用の仕組「支援費制度」に、平成十五年度より移行するので、今年度は移行に向けての啓発広報活動の強化、及び利用者の調査事務の措置を図ってまいります。
(9)保健予防と介護、医療との一体的な事業推進について
保健予防事業を、介護保険、国保、老人医療と相互に連結、効率的な業務の推進を図るために、平成十三年度で行政の機構改革を行い、健康課を設置して二年目を迎えましたが、本年はその機能をさらに充実させることに努めます。平成十二年度に、福祉、環境、保健、国保、介護、教育における、行政と福祉法人が一体となって相互に関連、類似する横断的事業の取り組みとして、「おたっしゃ祭り」を開催しました。この取り組みは関係課の既存の予算を持ち寄った経費節約型の連携事業として、一定の成果をあげましたが、本年度も引き続き健康課を主管に実施していきます
(10)保健事業について
平成十三年度は本村が結核対策優良市町村として、沖縄県で初めて全国表彰をされましたが、このことは、これまでの取り組みの中で、各種健診等で高率の受診率を維持していることと複十字シールの販売にも見られるように、各区の区長・自治会長始め、村民の協力態勢にも負うところが大きく評価されたものと考えます。今後とも幼児から高齢者まで、これまで実施している事業をさらに充実させ、村民の健康保持、増進に努めます。
①高齢者インフルエンザ予防接種の普及について
平成十三年に予防接種法の一部を改正する法律の施行により、本村においても同年十二月から高齢者に対するインフルエンザの予防接種を一部村負担で実施しております。インフルエンザ予防接種は個人の発病又は重症化を予防し、併せてこれによりその蔓延の予防に資することを目的として行うものですが、本年も対象者全てが接種を受けるように、普及、啓発に努めます。
②精神保健福祉施策に係る相談体制の充実について
平成十二年に改正された精神保健福祉法により、精神保健福祉施策に係る県、市町村の役割分担が見直され、本年度から通院医療申請や、手帳申請事務等、これまで保健所で扱われていた業務の一部が市町村に委譲されることになりました。今度の事務委譲が円滑でスムーズに委譲されるよう、福祉部門との連携を図り、障害者が在宅で安心して十分なサービスが受けられるよう、相談体制を充実させることに努めます。
③精神デイケアの充実について
在宅の障害者が地域でより充実した生活ができるように、仕事を持ち、行き場をつくることで、症状の安定と社会復帰への支援を行うため、村内の知的障害者作業所からの受託作業や、農場経営に専門指導員と農業指導員を配置する、「精神障害者作業所支援事業」は、緊急雇用対策事業を活用して実施します。
④「健康大里21」(仮称)計画の策定について
生活習慣病に起因するさまざまな健康課題の解決に向けて、国はすべての国民が健やかで心豊かに生活できる活力ある社会を形成するために、平成十二年三月に「二十一世紀における国民健康づくり(健康日本二十一)」を定めており、これを受けて、地方計画として、本県においても「健康沖縄二十一」を十三年度内に策定する予定であります。また、厚生労働省では「健康日本二十一」など、健康づくり対策の推進を法的に位置づける、「健康増進法」の法制定を予定しており、本村においても生活習慣に起因する肥満や高血圧、糖尿病や心疾患等の出現が高い数値を示しており、今後は具体的な数値目標を設定し、評価を行うシステムづくりを進め、より実効性のある健康増進施策を推進するために「健康大里二十一」(仮称)の計画策定を進めます。
(11)介護保険事業について
介護を必要とする人達を社会全体で支え合うシステムづくりとして、平成十二年度に介護保険制度が発足して二年目を迎えております。本村ではスタートの年から認定率が高くそれに伴い、平成十二年度の給付率も当初予算より十四%も超過する状況にあり、介護保険制度への期待の高さが伺われます。現在、沖縄県町村会においては、介護保険運営の広域化により運営の効率性、公平性、安定性などのメリットを追求し、保険料の平準化により、公平な負担と公平な給付を目指し、参加予定市町村が平成十五年度開始を目処に、広域連合の設立に向けて移行作業が進められているところでありますが、移行されることにより、住民サービスが低下しないように努めます。
(12)国民健康保険制度について
国民健康保険制度は農業、自営業者やその家族で、被用者保険の加入者等を除く全ての村民を対象とする公的医療保険制度として、被保険者の健康保持に大きな役割を果たしておりますが、医療技術の高度化や高齢化の進行等の要因により、年々医療費が増高傾向にあることと併せて、不況が長期化する中で、就職難、リストラ、倒産等による失業の問題は、国保財政の運営に与える大きな不安要因であります。政府は高齢者の定率一割負担導入や高額療養費制度の見直しなどの一連の制度改正と診療報酬・薬価基準の改定(マイナス二・七%)などで市町村国保で現行制度と比較して一、四〇〇億円の保険料軽減効果があると公表しています。直接には退職者医療の老健拠出金を被用者保険から支出させる負担軽減措置が盛り込まれるが、将来的には老健対象者を段階的に七十歳から七十五歳以上に引き上げる等の改正を視野に入れていることは、新たな負担を伴う被保険者や保険者側の両方に痛みと軽減措置が施される改正内容となっているので、今後の推移を見守りながら、被保険者に対する制度改正への理解と周知を促進しながら、これまで実施してきた「国保保健指導事業」などを活用して、相談事業や訪問指導、1日人間ドック等の健康づくり事業を引き続き実施します。
(13)老人医療制度について
平成十三年度における老人医療は介護保険移行と原則定率一割負担の導入に伴い、全国レベルで伸び率が鈍化している。今国会に提出される、医療制度改革の内容は、新たに七十歳以上の高齢者に原則定率一割負担の徹底と、自己負担限度額制が導入され、高額所得の高齢者に対する二割負担制導入と同時に、低所得者に対する負担軽減措置と、高額療養費制度の見直しを内容とするものであり、診療報酬・薬価基準の改定と併せて、老人医療費の抑制効果が注目されるところであるが、新たな負担を伴う被保険者や低所得者の申請主義に対する対応では、制度への理解の促進と、引き続き老人保健事業の充実を図ります。
(14)環境衛生について
村民が心身ともに健康な生活を送るために、環境衛生は重要な施策の一つであります。環境衛生は、ごみ処理・河川の水質浄化・悪臭等・年々量的、質的に多様化しております。ゴミ収集業務につきましては、村民のご理解とご協力により、順調に実施されております。尚一層、分別の徹底と、減量化・資源化を推進します。ゴミ最終処分場の設置につきましては、用地選定を終了し平成十四年四月一日から、南部広域行政組合において、事業着手に向けた作業が進められることになります。し尿処理については、島尻消防清掃組合の清澄苑において円滑に処理されるよう推進に努めます。大里グリーンタウンの汚水処理施設の維持管理について、これまで自治会に補助金を交付して、管理をしておりましたが、平成十四年七月一日から村管理として公衆衛生と生活環境の向上に努めてまいります。河川については、雄樋川・報得川・のは川・国場川の源流となっており、水質の浄化を始め、河川環境の保全は、重要な課題であります。畜舎排水や家庭雑排水により水質が悪化している状況であります。地域住民並びに関係機関・団体が協力して河川環境の浄化の推進に努めます。その他の公害についても、その指導と対策に努めます。環境衛生は、村民が自らの問題として、取り組んでいかなければなりません。村民を始め、関係機関、団体と連携して住み良い生活環境の保全に努めます。
(15)道路整備について
道路は、本村の均衡ある発展、活力と潤いに満ちた地域形成及び安全で快適な生活環境を確保する上から、欠くことのできない最も重要な公共施設であります。本村では、これまで村づくりの基本構想基本計画に基づき、地域活性化を図るため中・長期的な道路網整備計画を樹立し、積極的に整備が進められ、着実にその成果を上げてきました。今年度は、継続事業として村道真境名線の整備に努めます。また、近年村内の通過交通量の増大に伴い、道路機能の維持増進を図り、交通安全や快適な生活環境と道路の保全に努めます。次年度以降の道路整備事業ついては国庫補助事業の新規採択に向けて、積極的に取組みを展開してまいります。
(16)河川の整備について
昨年行われた「のは川クリーンアップ作戦」本村の河川環境については、その整備機能は立ち遅れ災害防止対策の強化が望まれる中、これまで年次的に国の補助事業による災害復旧事業で整備を図ってきました。本年度も村の中央部を流れるのは川等の災害箇所の整備に努めます。なお、字古堅を上流とする手登根川は未整備のため、低地帯においては毎年のように冠水被害があり、その対策として一部の浚渫工事に努めます。
(17)都市公園整備について
大里城址公園整備事業については、継続して事業を実施してまいります。なお、引き続き文化財保護法に基づく公園区域内の埋蔵文化財調査も実施してまいります。
(18)農業の振興について
本村の農業は、生産基盤の整備とともにビニールハウスなど近代化施設の基礎条件の整備が進展し、基幹作物のさとうきび栽培も機械化の導入、インゲンやニガウリ等の冬春期の野菜、キクやラン等の花卉、マンゴー等の熱帯果樹、肉用牛の生産拡大等、地域の特性を活かした農業生産が展開されている。また、一方では農業従事者の高齢化の進行、新規就農者の減少、産地間競争の激化等の一層深刻化が予想されるなか、農業経営の改善、担い手育成・確保が大きな課題であります。本村では、活力ある農村社会づくりを推進するため「第三次大里村総合計画」に掲げられた農業振興方向を踏まえ、今後とも農業生産基盤の整備と農業近代化施設等の導入を推進し、経営規模の拡大、農業生産の担い手の育成・確保・集落内における農家間の労働力提供・農地の賃借等の推進なと農業構造の改善に努め、生産性の向上を図ります。更に、農業経営体質の強化、農業者の意向を的確な把握に努め、農業者自らが地域の特性を活かした自発的な取り組みを支援するとともに、農協、関係機関と連携を図りながら活力に満ちた農業振興策に取り組みます。
①生産組織等の育成
農業経営体、農業者が農業を魅力ある職業として選択し得る魅力とやり甲斐のあるものへ誘導し、安定的な農業経営体の育成を図ると共に、農業経営母体として重要な位置づけを持っている農業生産法人組織の強化及び認定農業者の育成を推進しながら、オペレーターの育成、受委託促進により経営の効率化を図ります。
②生産活動等の助成
ア さとうきびの振興
さとうきびは基幹作物として、本村農業の中心を担っております。農業就業者の高齢化や野菜、花卉等他品目への転換から栽培面積が減少傾向にありますが、農業経営及び他作目との輪作体系からも重要作目であり、今後は、機械化営農を前提とした農地の集団化、機械化一貫体系の確立と労働力の省力化に努め、品質的には反収の高い優良品種を導入普及し、古株更新も三年を限度として、生産性の向上に努めます。
イ 野菜の振興
本村の野菜栽培は、県内外の市場出荷に向け、数多くの品目が栽培されています。主な品目はサヤインゲン、レタス、キュウリ、オクラ、ニガウリ等の生産が伸びる傾向にあります。特にサヤインゲン、ニガウリ等については平張りパイプ施設及び鉄骨ハウスの普及により生産が伸びる傾向にあります。今後は、市場の動向に対応した冬春野菜の供給地として主産地の育成に努め、基盤整備の促進、近代化施設の導入を図り生産組織の育成を促進します。また、農協等関係機関と連携強化し、野菜生産の振興、生産農家の底辺拡大に取り組みます。
ウ 花卉の振興
花卉については、温暖な気象条件を活かした県外供給地として、生産団地の強化と近代化施設の導入により、生産性の向上、栽培技術の向上を図ります。
工 果樹の振興
果樹については、近代化施設の導入、防風垣の設置を推進し、優良品種、栽培技術の向上を図ります。
オ 畜産の振興、
本村の畜産は、酪農、肉用牛、養鶏、養豚の生産が主でありますが、飼育頭数も減少傾向及び価格の低迷、後継者等により畜産経営は厳しい状況にあります。
A 酪農
酪農は地域に適した多頭化を推進し、耕種農家との連携により、粗飼料を確保し、自給率の向上、高能力牛の導入推進、防疫対策及び環境対策の強化に努めます。
B 肉用牛
肉用牛は、繁殖の農家が大部分を占めており、肉用牛生産部会の強化及び優良素牛の改善と生産技術の向上を図り、飼養規模の拡大、飼育農家の増大に努めます。
C 養豚
養豚は、家畜排泄物による悪臭の発生及び河川の汚染が問題化している。今後は、家畜糞尿処理施設等の整備が不十分であることから、糞尿処理施設等の整備を促進します。
D 養鶏(採卵鶏)
食鶏は、市場の動向に対応した計画生産と供給を図りながら、優良ヒナの導入、飼育技術の向上、環境衛生対策を徹底し、経営の安定化に努めます。
③ 農業構造改善事業の推進
農業経営の安定化を図るため、近代化施設の導入及び低コスト事業施設(平張ネットハウス)の継続的な導入を図り、農業紹営の安定化に努める。また農家の研修施設である農業団地センターの活用促進に努めます。
④ 商工業の振興
商工業の振興は、地域の活性化を図る上で極めて重要であります。商工会組織の充実強化を図るため、村商工会への助成を継続し、連携しながら商工業の振興に努めます。また、本村のむらおこし事業の一環である、特産品開発事業を引き続き村商工会と連携し、助成措置に努めます。
(19)新たな時代に対応した農村の整備ついて
地域が設定する農村振興を達成するため地域住民の参加の下、排水施設、ほ場整備、農道、集落の環境、あらゆる農業生産基盤を整備する補助事業の導入をめざし、二十一世紀にマッチした潤いのある農村整備を総合的に推進してまいります。
①土地改良事業について
農業生産の基盤となるほ場整備は、ほぼ終盤に近い状況にありますが、引き続き村内の整備する箇所を調査し継続的に推進していきます。
②集落地域整備統合補助事業について
農村の特色である豊かな自然と緑は、住民が誇りと愛着を持つような地域を整備しなければなりません。新年度からは、南風原地区が本格的に丁事に入り整備されることになります、又、湧稲国地区も計画どおり事業の実施に向け推進していきます。
③農業集落排水事業の実施について
より快適な農村生活の実現をめざすのに、集落排水事業は不可欠な事業であります。集落におけるし尿、生活雑排水などの汚水を処理する施設を整備し、農業用水の確保及び農村生活の環境の改善を図り、水質保全にも努めます。今年度も引き続きノハ川流域の集落の事業採択に向けて取り組んでいきます。
(20)学校教育について
本村の学校教育については、平成十四年度県教育主要施策及び本村の教育施策を基に、次のことを重点に推進します。
①学力向上対策事業について
平成九年度から平成十三年度まで五年間は、学力向上対策推進期間としてこれまでの成果を踏まえ、各市町村の特色を生かした学力向上対策事業が求められてきている。木村の学対では、主な組織を学校教育部会、家庭地域部会、調査広報部会を設定し「知・徳・体の調和のとれた人間の育成を目指し、幼児児童生徒一人一人の学力を伸ばす」を目標にして取り組みに一定の成果をあげてきた。平成十四年度から、学校週五日制の下、新教育課程がスタートする。新しい学習指導要領は、自ら課題を見つけ、自ら学び自ら考えるなどの「生きる力」を育むことを目指しているが、その基盤として、基礎・基本を確実に身につけさせることを求めている。そこで本年度は、これまでの取組の成果を踏まえ「基礎学力の定着」「基本的生活習慣の形成」「健康で運動・スポーツに親しむ能力や態度の育成」「目的意識の高揚」「地域活動の活性化」を取り組みの重点とし、学対組織の更なる強化を図り、村内諸団体を網羅した全村的な活動の充実に努めます。
②道徳教育の継続研究
次代を担う子どもたちの「豊かな心を育む教育推進事業」として、北小学校が文部省・県の研究指定を受けて取組み、平成十年度に研究期間が終了した。物が豊かで飽食の時代の中、「心の教育」が強く望まれている折、時宜を得た指定研究であった。その間、一日一善、その他奉仕活動等に取組み大きな成果を挙げてきました。平成十四年度以降は上記の成果をさらに深めて、心豊かな幼児児童生徒、将来における望ましい社会人の育成をめざして継続研究に取り組みます。
③進路指導総合改善事業の継続研究
学校・家庭・地域・行政が一体となった進路指導総合改善事業は平成十二年度まで継続研究として取り組まれ、生徒の目的意識の高揚に大きな成果を上げることができました。高等学校への不本意入学、そこから派生する中途退学問題、あるいは進学に限らず将来に向けた職業選択の在り方等の重大な課題を目指す取組みとなっている。特に村の人材を活用した職場体験学習、進路講演会、ふるさと伝統芸能の継承体験学習は、生徒一人一人が自分自身の今と将来を見つめるすばらしい体験となっています。本年度も上記の成果を十分に生かして、生徒個々がそれぞれの目的意識をしっかり持ち、自己実現へ向け日々努力していくよう継続研究に取り組みます。
④校内研修の充実について
学校教育の一層の充実を図るためには、学校現場教職員の日々の研鑚が極めて重要であります。幼稚園の新教育要領の全面実施二年目、小中学校における新学習指導要領の全面実施における教育課程の編成、量礎的・基本的な内容の確実な定着、個性を生かす教育、開かれた学校づくり、改訂の目玉である「総合的な学習の時間」の充実に向けた学習指導の工夫・改善等の校内研修の充実に力を入れます。
⑤学校教育施設の整備について
学校教育施設については、教育改革の流れに対応した学校づくりに視点を置き整備に向け推進します。
(21)社会教育
①社会教育について
「人生八十年時代」を迎えた今日、価値観の多様化、余暇等自由時間の増大、又日々の変化の激しい現代社会の中で、人生を豊かにそして楽しく生きていくために私たちはその時代に対応し、新しい知識や技術を身につける必要があります。村民一人一人がそれぞれの人生の時期を宋しく、そして適切に生きていけるよう支援をしていきます。生涯学習フェスティバル〔おたっしや祭り〕の開催や各種教室、寿学級、青年、婦人学級、各校PTAの成人学級、そして本年度は南北両幼稚園に家庭教育支援学級を開設し村民が楽しくより充実した豊かな人生を過ごすための学級開設を実施します。
②青少年の健全育成について
大里村の次代を担う青少年が、心豊かで強くたくましく、健やかに成長することは村民すべての願いであります。青少年健全育成のための環境整備を図ると共に、青少年教育を進めます。その活動として村青少協や村子ども会、そして村ジュニアリーダークラブと連携した宿泊学習、体験学習を実施すると同時に、子どもセンターより年二回の情報誌〔うむさっさー〕を発行し子どもたちの自主活動に活用させます。又、村内スポーツ少年団同士の交流事業を展開し、青少年同士の輪を広げ、さらに青少年の活動の場となる子ども会、ジューアリーダーの育成強化を図り地域のリーダー養成に努めると同時に、埼玉県大里村との児童生徒の交流事業も、更に発展するよう推進します。
③社会体育の推進について
村民の生活のゆとりや、ライフスタイルの変化に伴い健康保持や、スポーツに対する関心が年々高まりつつあります。今年も少年少女、婦人等を対象にしたスポーツ数室や親子、成人のスポーツ大会を開催し、又体育施設有効利用をはかり、スポーツに親しむ機会を提供するなど生涯スポーツの推進を図ります。
④文化の振興について
村内各地に存する史跡、民俗文化財の保護、愛護活動を展開しながら各地域に根ざした文化活動の普及、奨励を図ります。又各種団体、学校等に対しその普及と啓発を促すための機会を設けていくと同時に文化協会の活動を支援し文化の振興を図ります。
おわりに
以上、平成十四年度の村政運営にあたり私の施政方針を申しのべてまいりましたが、村政がかかえる課題の解決に向け全力を傾注してまいりますので、議員各位並びに村民皆様の尚一層のご指導とご協力をお願い申し上げまして、施政方針と致します。
平成十四年三月十二日
大里村長 屋冝由章
■平成14年度
一般会計予算
34億9千7百25万7千円
(対前年度比1.4%の減)
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| ダウンロード | https://drive.google.com/file/d/1V2JBgrvemYqyD8afZu-0y4Wo3RJHyvB8/view?usp=drive_link |
|---|---|
| 大分類 | テキスト |
| 資料コード | 008463 |
| 内容コード | G000001092-0001 |
| 資料群 | 旧大里村広報 |
| 資料グループ | 広報おおざと 第260号 |
| ページ | 2-8 |
| 年代区分 | 2000年代 |
| キーワード | 役所・役場行政広報 |
| 場所 | 大里 |
| 発行年月日 | 2002/03/31 |
| 公開日 | ー |