今回は、去る九月六日から十月二十五日まで行われた大里グスクの発掘調査で分かったことについてお話していきます。大里グスクの発掘調査は、クスクの範囲を確定することを目的として地中に眠る城壁基礎部を確認していくものであり、平成六年度から行われています。これまでの調査によって大里グスクについて多くのことが分かってきています(詳細は大里村文化財調査報告書第三集『大里城跡』を御参照ください)。しかし、これまでの調査において発掘された規模は、大里グスクの総面積のわずか三%に満たないものであり、その多くは謎に包まれたままとなっています。今回の調査は、これまでの発掘の成果を踏まえたうえで、いままで発掘が行われていなかったグスクの東側部分の調査を行いました。発掘前の事前の聞き取り調査において、戦前までの旧道は崩れた城壁の横に沿って作られていたというお話を基に発掘は行われた。現在の農道沿いに交わるように四カ所の溝を掘り、調査が進められました。その結果、そこからは、当時の城壁の基礎部分が確認され、大里グスクの東側の城壁の流れが分かってきています。また、確認された城壁の石材は、大きさと加工技術によって二種類に分けられます。石灰岩をそれぞれ用いて、城壁が造られていることが確認されました。これは、城壁が少なくとも一度は造り直されたことを物語るものであり、大里グスクの変遷を理解していく上で大変重要なことであるといえます。今後は、さらに詳細な調査を行うことによって、城壁の造成過程が分かっていくものと思われます。さらに、今回の発掘調査では、城壁より下の層から柱穴が検出されており、グスクの東側部分には城壁が造られる以前に柱をもつ何らかの施設があったものと考えられますまた、今回出十した遺物は、中国の磁器や陶器類が主であり、時期は十四世紀後半から十五世紀の前半に位置付けられているものです。以上が今回の発掘調査の成果です。これからも調査を行っていくことで、さらに多くのことが分かっていくものと思われます。
(文化財担当・山里)
| ダウンロード | https://drive.google.com/file/d/1FMeqz2HYODhyxdct6kZSuFWKfdJl-SXc/view?usp=drive_link |
|---|---|
| 大分類 | テキスト |
| 資料コード | 008462 |
| 内容コード | G000001066-0007 |
| 資料群 | 旧大里村広報 |
| 資料グループ | 広報おおざと 第234号 |
| ページ | 4 |
| 年代区分 | 1990年代 |
| キーワード | 役所・役場行政広報 |
| 場所 | 大里 |
| 発行年月日 | 1999/11/01 |
| 公開日 | ー |