平成八年度の予算編成に当たり、政府における予算編成の基本的考え方、及び地方財政計画の一端を申し上げます。我が国の経済は、景気の足踏み状態が続いているものの、経済対策の実施、公共投資の増加とともに、個人消費や民間設備投資に緩やかな回復傾向がみられる。しかし、平成八年度の予算編成では、地方公共団体における行財政改革を一層推進して行政経費の節減合理化を図るとともに、地方債や基金の積極的活用を含め、限られた財源の重点的かつ効率的配分に徹し、財政の健全性の確保と住民福祉の向上に努めることになっています。斗成八年度の経済成長率は、名日一・七%、実質で二・五%と見込まれています。地方財政計画については、所得税、住民税については制度減税の先行実施、及び当面の景気に配慮して特別減税の継続が実施されます。この減税に伴う影響額二兆八、七○○億円については、補てん措置が講じられることになっております。そして、所得税、住民税の減税以外の地方財政不足見込額五兆七、五〇○億円については、地方交付税三兆七、二〇〇億円の増額と財源対策債二兆三〇〇億円を発行し、その不足財源措置がとられます。この交付税については、前年比四・三%増の一六兆八、四一〇億円が配分される予定であります。又、地方債については、自主的、主体的な活力ある地域づくり、生活関連社会資本等の整備を推進するため、地方財政計画規模一八兆一、一〇〇億円とすることとなっています。一方、本村の予算編成方針は、国の方針等を受け予算の重点的、効率的配分に考慮しながら、住民福祉の益々の向上を念頭に編成してきております。自主財源の乏しい本村の財政状況は、依然として厳しく、行財政の効率的な運営を図るため、第二次大里村行政改革大綱を早急に策定し、推進していく所存でありますので議員各位及び村民の御理解と御協力を賜りたいと思います。平成八年度の予算概要については、般会計歳入歳出それぞれ四、五四五、八九七千円、土地取得特別会計一九五、七五一千円、農業集落排水事業特別会計二八〇、五六八千円となっており対前年度比一四・〇%の増となっております。主な事業としては畜産経営環境整備事業、構造改善事業、農地保全事業、団体営農道整備事業、古堅地区集落地域整備事業、目取真地区集落地域整備事業、当間地区農業集落排水事業、稲嶺地区農業集落排水事業、村道銭又~平川線改良事業、村道鍋底線改良事業、村道南風原~福原線改良事業、村道古堅~福原線交付金事業、村道松増線交付金事業、大里城跡公園整備事業、公共用地先行取得事業(村民広場)等で投資的経費は四二・九%となっております。尚、予算の詳細につきましては、後ほど御提案申し上げますのでよろしくお願い申し上げます。
平成8年度の主な施策
活力ある村づくり事業の推進について
(イ)文化の振興について
文化の振興として村文化協会への助成、幼稚園、学校図書の購入助成、伝統芸能保存への助成等を推進したいと思います。
(ロ)地域活性化推進事業について
地域のリーダー研修会等を開催し、リーダーの育成を図り、各自治会活動の活性化に役立てたいと思います。
(ハ)地域環境保全推進事業について
今年度は村花であるブーゲンビレアを公共施設を中心に植え付けし「かりゆしの道」等の名称で村のイメージを創り出していきたいと思います。
(二)部落案内板設置事業について
今年度は五ケ所を設置する予定であります。
(ホ)イベントの開催について
本年度は村の文化芸能を一堂に会し、広く村民に発表紹介する文化芸能フエスティバルを開催します。
(ヘ)国際交流及び友好村交流事業について
国際交流としては、村民との交流及び国際交流の高揚並びに移住国との友好親善を引続き図っていきたいと思います。埼玉県大里村とは今までどおり児童生徒の交流事業を中心に両村の交流団を通して友好村としての親善を図り、今年度は本村からも埼干県大里村へ「友好の翼」を計画して交流を深めていきたいと思います。
(ト)移民誌編集事業について
本村は、戦前戦後を通して沖縄県内においても海外移民者が多く、そのため移住国での村出身者の活躍はめざましいものがあります。そこで今日までの移民の歴史、活躍等を移民誌として編集し、今後の行政に活用していきたいと思います。
地域福祉について
本年度も地域福祉をなお一層の充実を図るとともに、生きがいのある生活確保をめざし「地域福祉活動計画の策定に取り組む所存であります。また、今後の高齢化社会に対応すべく、村民待望の大里村総合保健福祉センターが平成八年四月から開設することになり、様々な保健福祉活動等、在宅福祉サービスを提供する拠点として、多くの村民が利用できるよう行政・村社協との連携を密にしながら、本村の地域福祉の充実向上を図り福祉の村づくりに務めてまいります。
児童福祉について
児童を取り巻く環境も厳しく、幼児・児童のより一層の健全育成を図っていくため、引き続き児童福祉の充実向上に努めてまいります。
老人福祉について
老人の健康と福祉の充実のため引き続き、ホームヘルプサービス事業、老人ディサービス運営事業、在宅介護支援事業等、在宅福祉サービスの充実強化に努めてまいります。又、本年度から新たに村予算を計上いたしまして、寝たきり老人に対するおむつ代の支給を始めていきます。
障害者福祉について
諸制度の周知と合わせて、家族や地域社会の積極的な協力の下、障害者の自立更生を促していきたいと思います。又、本年度は「障害者福祉長期活動計画」の策定に向け、広く村民に理解を求め、障害者自身及び全村民的な行動がとれるような指針の策定に取り組む所存であります。
環境問題について
平成八年度も引き続きゴミ減量化、資源ゴミ回収の事業等を強化していきます。村民が健全で豊かな環境の恵みを現在及び将来にわたって享受できるようにしていくためにも限りある自然環境を守り育て、将来にわたって維持していく必要があります。乱開発による自然環境の破壊や村民生活への悪影響を防止し、自然を守り、みどり豊かな郷土づくりに邁進して行きたいと思います。
健康づくりについて
平成八年度においては、保健センターを中心として母子保健や予防接種、老人保健、健康づくり、病気の予防などを進めていくために、保健婦等のマンパワーを強化しながら保健福祉サービスの連携を図れる体制作りに努めてまいります。健康診断、各種ガン検診などの拡充や受診率の向上を図るとともに、村民一人ひとりが利用しやすい保健事業を展開していきます。
一日人間ドックの推進について
今年度も国民健康保険加入者の日人間ドックに対する助成を行ない病気の早期発見と早期治療を図るとともに健康増進に努めてまいります。
村道の整備について
今年度も継続して古堅~福原線、松増線、銭又~平川線、鍋底線、南風原~福原線の整備を進める予定であります。
河川の整備について
饒波川の災害箇所の事業採択に向けて努力してまいります。
まちづくりについて
現在、都市マスタープラン策定に向けて、大里中央地区土地区画整備事業A調査を実施しており、平成八年度も引き続き住民アンケート調査、解析を進めてまいります。
村民広場計画について
コミュニティづくりは、本村の活性化を図るうえからも重要な施策として位置づけ、建設計画に当たっては村民広場、遊歩道、遊具施設を設置し、イベント等、多目的に利用できるように計画します。又、本計画区域周辺には、役場庁舎建設計画もあり、村民が利用しやすいコミュニティ広場として活用できるよう、親しみやすい村民相互の交流が深められる「緑と心豊かなかりゆしの里・大里」を創出する広場にしたいと思います。
都市公園について
村民の運動広場として、平成三年に開園した大里内原公園を平成八年度に運動場部分を芝張工事等を施工し、さらに利用しやすい公園にしていきます。
産業の振興について
(イ)耕種農業の振興について本村の耕種農業は、さとうきびを中心に、野菜、花き、果樹等が営まれております。さとうきびについては、優良種苗の導入、普及推進を引き続き図っていきたいと思います。野菜、花き、果樹等については、収益性の高い作目の導入及び高品質生産を図るため、国、県補助事業による近代化施設の導入に努めてまいります。今年度は農業構造改善事業で目取真区に洋ランハウスを設置致します。
(ロ)畜産の振興について
優良品種の導入や飼養技術の向上に努めてまいります。また、悪臭等の高度経営環境問題については、国県補助事業を導入し改善していきたいと思います。今年度は畜産経営環境整備事業で平良地区の養鶏移転団地の用地造成工事を行います。
(ハ)商工業の振興について
村内商工業者の育成のために、公共事業の分離分割方式及び共同事業体方式による事業の発注の推進や特産品の開発と地元産品の販売促進等に努めてまいります。
農業・農村の基盤整備について
(イ)土地改良事業について
今年度も継続中の県営目取真地区で三ヘクタールの整備をするとともに他の未整備地区についても事業採択に向けて推進してまいります。
(ロ)農地保全事業について
継続中の大石原地区の工事を進めてまいります。又、農地防災事業として県営稲嶺地区の工事が継続されます。
(ハ)農道整備事業について
今年度も嶺井、大城、高宮城、当間地区の農道舗装工事等を予定しております。
(ニ)農村生活基盤の整備について
モデル事業で集落内の環境整備が実施されましたが、一部取り残しの箇所については他の事業で引き続き整備を凶ってまいります。又、今年度は、集落地域整備事業が古堅地区と目取真地区で継続されるほか、仲間地区の採択に向けても努めてまいります。
(ホ)農業集落排水事業の推進について
平成八年度は当間地区、稲嶺地区で事業実施してまいります。又、村全体の事業推進についても年次的に図ってまいります。
学校教育について
平成八年度の主な事業としては概ね次のようなことを進めます。
(イ)進路指導総合改善事業
進路指導総合改善事業は、本年度は最終年次を迎えます。高等学校への不本意入学、そこから派生する中途退学問題、偏差値による受験校の選定、あるいは進学に限らず、将来に向けた職業選択のあり方など、問題を多角的にとなえながら進路指導の研究に地域を網羅しながら中学校の先生方を中心に取り組んでいるところです。本年度は既に設置した人材バンクの本格的活用も考慮しながら、最終年次の本事業を中学校を主体に十分な取り組みをしていきます。
(ロ)学力向上対策事業
学力向上対策事業は、平成六年度で地域指定を終了しましたが、本年度も学校教育部会、家庭教育部会、地域教育部会等の充実を図っていきたいと思います。
(ハ)小学校三年用、四年用副読本の編集本年度は、新たに小学校三年用と四年用の副読本の編集に取り組んでいきます。本のタイトルは「わたしたちの大里村」で社会科用です。今回編集する本は平成九年度から向こう四年間使用を予定しています。
(ニ)北小管理棟及び南小プール日除け工事直接日光が強い夏場になると、直接教室まで日が当り、子供たちの授業に支障があるのが、現在の北小学校管理棟の問題であります。また、南小プールにおいては、プールサイドが歩けないほど熱くなり、水泳の授業に支障があり、こうした状況を解消するため、本年度は両施設に日除け工事を実施する予定であります。
(ホ)中学校プールの濾過装置取替工事中学校プールの濾過装置が老朽化し、水泳の授業に大きな支障を来しているため、本年度は新しい濾過装置に取り替える予定をしています。
社会教育について
今年も村民の様々な学習ニーズに応え、各種学級、講座等を開設し、生涯的発展を目指した社会教育全般を推進してまいります。
青少年健全育成について
近年、本村も都市化現象により、青少年の生活形態が変化する中で、青少年の積極的な地域活動への参加、人々や自然にふれあう体験学習等の重要性が高まってきています。そこで地域行事の取り組みの強化と青少年の積極的な参加、活動の場になる地域子ども会結成に向けて、未結成字への取り組みを推進し、地域リーダーの養成に努めてまいります。
平和学習について
戦争体験を風化させることなく、その教訓を次の世代に正しく伝えるとともに、村民一人ひとりが平和の尊さを自ら確認し、平和を希求する態度を養うため、引き続き平和体験学習を実施してまいります。
社会体育について
今年も村民のニーズに応え、少年少女の各種スポーツ教室や成人を対象としたスポーツ大会等の開催と内原公園、勤労者体育センターの有効活用を図るとともに、学校体育施設の開放も引き続き推進してまいります。
文化振興について
本村には、先人の築いた貴重な文化遺産が数多くあり、県指定の大城按司の墓をはじめ、村指定のチチンガー、字南風原の石彫魔除獅子、食栄森御嶽、大城城跡、当間の獅子舞、古堅のミーミンメーや天然記念物のオキナワヒメウツギ等があります。更には、村の文化財として調査を進めなければならない大里城跡、稲福遺跡、ギリムイ御嶽、ウミナイの御獄、大里間切番所跡、大城の組踊り、稲嶺の村遊び等色々な文化遺産が沢=残されています。このような貴重な文化遺産を保存、保護し、次代へ継承するのも私達の責務であります。特に大里城跡については、県内でも貴重な城跡として平成六年度から国県の補助金を受け、遺跡の範囲確認や埋蔵遺物の発掘調査を実施してきましたが、今年度も引き続き推進してまいります。
以上のとおり、平成八年度の村政運営に当り、所信と予算編成方針、及び主な施策等について述べましたが、その他、村政がかかえる課題についても、引き続き問題解決に最善の努力をしてまいりますので、議員各位並びに村民皆様の御理解と御協力をお願い申し上げ、施政方針といたします。
平成八年三月十一日 大里村長 屋冝由章
| ダウンロード | https://drive.google.com/file/d/16DSvS6gC9lTX8WFSi-W9Fi9l_BwVFW1u/view?usp=drive_link |
|---|---|
| 大分類 | テキスト |
| 資料コード | 008462 |
| 内容コード | G000001027-0003 |
| 資料群 | 旧大里村広報 |
| 資料グループ | 広報おおざと 第195号 |
| ページ | 3-5 |
| 年代区分 | 1990年代 |
| キーワード | 役所・役場行政広報 |
| 場所 | 大里 |
| 発行年月日 | 1996/04/ |
| 公開日 | 2026/03/27 |