平成七年度海外移住者子弟研修生受け入れ事業で研修生として来村した知念イサベルさん(アルゼンチン)と知念喜美枝さん(ブラジル)の二人が、このほど三ヶ月間の研修を無事終え、その修了式と送別会が十二月二十六日夜、玉城村内のレストランで屋冝村長をはじめ親類ら二十人余が出席して開かれました。二人は、十月から十二月までの三ケ月間研修を重ね、イサベルさんは、琉大医学部の若永正明教授の指導の下で細菌学(コレラ菌)を研究。喜美枝さんは、大里南小、北小、中学校と村内の三学校で学校教育について学びました。二人は、自己の研究分野を学びながらも、日本語や琉舞の勉強、沖縄の歴史や文化にも触れ充実した研修の日々をすごしました。修了式で、屋冝村長は「三ヶ月間という短い期間ではあったが、学んだことも多かったでしょう。ここで得たものを持ち帰って大いに活用して頂き、本村との親善交流の懸け橋になってほしい」とあいさつを述べ、二人には屋冝村長から修了証書と記念品が贈られました。修了式後、送別会が行われ余興で喜美枝さんが、見事なまでの琉装姿で照屋正江琉舞道場で習った「浜千鳥」を照屋先生といっしょに披露。また、イサベルさんが「ていんさぐぬ花」をカラオケで披露しました。その後、二人からあいさつがあり、すっかり上達した日本語で、充実した研修を振り返り、また、お世話になったことのお礼のことばもふくめて涙して語ってくれました。
ウチナーンチュであることが誇り 知念富美枝さん(ブラジル)
ブラジルを出発した時から心の中が不安でいっぱいでした。しかし、皆さんの暖かい心遣いのお陰で不安がいつの間にか消えていました。教育研修に来て大里村の南、北小学校、中学校に大変お世話になり、学校の設備、校長、教頭先生の先導法、先生方の取組みと熱心さ、子ども達の姿勢、PTA活動等すべてが立派だなあと思いました。そこで日本の教育の良さがわかり毎日が驚きの連続でした。また、多くの人に出合い、大勢の友達が出来て(子ども達も含めて)幸せでした。三ケ月間という短い期間でしたが、私の教育に対する夢が更にふくらみ、ブラジルに帰ったらここで学んだことを生かし、国の教育に役立てるように頑張りたいと思います。教育研修のほか、南部戦跡や史跡めぐりなど沖縄のあらゆる所も見学し、沖縄の歴史と文化に触れる事ができ、沖縄は小さな島だけど大陸より大きく深い文化と歴史を持っていると思いました。滞在期間中に「世界のウチナーンチュ大会」が開催され、それに参加出来た事も大変嬉しかったです。そこでも沖縄の人々のイチャリバチョーデーという心の良さがわかり、世界中のウチナーンチュの心が同じであることは私達の祖先が残してくれた一番の財産だと思いました。ウチナーンチュである事を誇りに持って生きて行きたいです。滞在期間中、お世話になった方々にこの場をかりてお礼をさせて頂きます。初めに屋冝村長と村民の皆さんに感謝したいのです。この研修は、私達二世、三世には大変貴重なものです。これからもこの受け入れ事業が続けられることをお願いします。本当にありがとうございました。また、私を迎えて下さった教育委員会、三校の校長先生と職員の方々に何てお礼を言えばいいのかわかりません。皆さんの心配りは一生忘れません。それから琉舞を教えて下さった照屋正江先生、未熟な私を執心に御指導して下さいましてありがとうございました。私の宝としてブラジルに持ち帰りたいと思います。又、日本語を教えて下さった比嘉マリアさんが沖縄の文化や習慣も教えたり、私が困っている時も助けて下さいましてありがとうございました。それから、娘のように支えてくれた叔父さん、叔母さん、親戚の皆さん、大変お世話になりました。二ヘーデービル。
沖縄の香り一生忘れない 知念イサベルさん(アルゼンチン)
大里村の研修生としてこれたことは、大変うれしかったです。たったの三カ月間でしたが、私の人生にとって充実した貴重な期間でした。まずはじめに、私にこのチャンスを与えて下さった村長さんや大里村民の皆さんに感謝したいのです。私たち日系人にとってこのような受入事業は大変重要です。私たちが受け継いでいる沖縄の文化を肌で感じ理解を深めることによって南米と沖縄の架け橋が強くなると思います。そして、沖縄の魂と文化がいつまでも伝え続けられることでしょう。職業的には新たな技術をたくさん学ぶことが出来ました。私の専門の研究が大変上達し、それを活かしながらアルゼンチンを襲っているコレラの絶滅に努めたいのです。研修先で、学んだのは技術だけでなく、日本人の仕事に対する姿勢に驚きました。皆さんのチームワーク、一人ひとりの努力、お互いの思いやりと気配りが仕事をうまく運ぶことができ、そのお陰で研究の収穫が多く、新たな発見へとつながっていきました。岩永先生と一緒に仕事ができ光栄でした。私の人生に掛け替えのない勉強を与えてもらいました。アルゼンチンの職場を休んでこれたのも、岩永先生が受け入れて下さったからだと思います。この場をかりてお礼を申し上げたいのです。本当にありがとうございました。個人的なことだけど、父や祖父のふるさとに足をつけたことは大変感動しました。親戚の皆さんにも会えたことがとってもうれしかったのです。親戚の皆さんにも親切にしてもらいありがとうございました。研修を進めながら、沖縄の深い文化にも触れることができ、琉歌、琉舞、生け花とお茶、琉球太鼓と三線、全部私の心を動かした史跡めぐりや、南部戦跡には沖縄の歴史を少ー教えてくれました。そして観光地は私に沖縄の自然の美しさを見せました。そこでこの島の一番の宝物を発見できたのです。それはウチナーンチュの温かい心です。これを誇りにもって私の宝にしたいのです。最後になりますが、お世話をして下さった企画課の皆さんにお礼を申し上げます。心の中に一生忘れない沖縄の香りとメロディーを抱きしめて、ウチナーンチュとして頑張りたいのです。イチャリバチョーデー大変ありがとうございました。
| ダウンロード | https://drive.google.com/file/d/15O0Y2QhLo1yIRi392dSozxDiCdMnsnIl/view?usp=drive_link |
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| 大分類 | テキスト |
| 資料コード | 008462 |
| 内容コード | G000001025-0005 |
| 資料群 | 旧大里村広報 |
| 資料グループ | 広報おおざと第193号(1996年2月) |
| ページ | 6-7 |
| 年代区分 | 1990年代 |
| キーワード | 役所・役場行政広報 |
| 場所 | 大里 |
| 発行年月日 | 1996/02/07 |
| 公開日 | 2026/03/27 |