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平成7年度施政方針 21世紀に向かって新たなスタート

平成七年第三回大里村議会の定例会が三月十日から三十日までの会期で開かれました。今定例会は、平成七年度の一般会計予算案をはじめ、十七件の議案が審議され可決されました。開会にあたり、屋冝由章村長が第二次総合計画に基づく「緑と心豊かなかりゆしの里・大里」を基本理念として①平和で活力ある豊かな村②村民が健康でしあわ廿な福祉の村③教育、文化、スポーツの盛んな村の三つの基本政策を柱に施政方針を次のように述べました。

村長 屋冝由章
はじめに
平成7年第3回大里村議会の定例会の開会に当たり、まず阪神大震災により亡くなられた方々とその御遺族に対し深く哀悼の意を表し、また被災された方々や今なお避難生活をしておられる方々に心からのお見舞を申し上げます。村といたしましても、早速県、関西在住村人会とも連絡をとり、村出身関係被災者の状況確認をし、支援をいたしたところであります。被災関係者の更なる御奮闘を念じているところでございます。さて、本定例会に提案いたします諸議案の説明に先立ちまして、平成七年度の村政運営に対する所信の一端を申し上げ、議員各位並びに村民各位のご理解とご協力を賜わりたいと存じます。
私は昨年、村民の負託をうけ村長に就任以来、早や半年が経ちましたが、いよいよ村政に対する責任と使命の重大さを痛感しているところであります。村づくりは、村民が主役であるとの認識の下、常に村民との信頼と協調を大切にし、公平、公正による和の村政をモットーに、来るべき21世紀に向けた新しい村づくりに全力を尽くす所存であります。ところで、本年は、沖縄戦終結50周年の節目に当ります。私達は、戦後、27年余におよぶ困難な米軍統治時代を不屈の精神でのりこえ、祖国に復帰し、今日の繁栄を築くことができました。戦後50年の歴史は、正にゼロからの出発でありましたが、幸に72年の祖国復帰を境に本県も急速な発展を遂げることができました。しかしなから、未だ解決すべあります。本件につきましてき行政課題も多く、戦後50年という重要な歴史的節目に当たる平成7年度は村独自の記念事業を実施し、過去の歴史と自らの歩みを振り返り、平和の尊さを村民と共に考え、恒久平和に対する認識を更に持続させるべく21世紀に向かって新たな気持ちでスタートする年にしていきたいと思います。史に、村政がかかえる主な課題等に目を向けてみますと一つには現在問題となっておりますコーラル採掘問題があります。本件につきましては何としても我が村の将来に悔いを残さない形で、大里の白然と環境を守る会と密接な連携を図りなから解決に努力を傾けていきたいと考えているところであります。もう一つの課題は、役場庁舎の建設では、平成5年度に用地買収平成6年度に造成工事、建物の基本設計と順調に進んでおります。ちなみに、建物の着工年度は村財政との関連で平成11年度とし、平成12年度宗成を目標に取り組んでいきたいと考えております。以上本村の主な課題にふれましたがとりわけ、平成7年度は本村の第二次総合計画に基づく「緑と心豊かなかりゆしの里・大里」を基本理念とし、私が村民に公約しました
1 平和で活力ある豊かな村
2 村民が健康でしあわせな福祉の村
3 教育、文化、スポーツの盛んな村
以上の三つの基本政策を強力に推進すべく、次のとおり各般にわたる施政の方針を申し述べたいと思います。

平成七年度の予算編成方針

平成七年度の予算編成に当り、はじめに我が国の経済見直しと財政事情について述べますと「平成六年十二月二五日閣議決定」で、次のように発表されております。平成七年度の国の予算及び財政投融資計画は、人口の高齢化や国際社会における我が国の責任の増大など今後の社会経済情勢の変化に財政が弾力的に対応していくため、引き続き健全な財政運営を確保しつつ、公債残高が累増しないような財政体質を作り上げていくことが基本的な課題であるという考えの下に、財政体質の歯止めなき悪化につながりかねない特例公債の発行を抑制するため、従来にも増して徹底した歳出の洗直しに取り組む一方、限られた財源の中で資金の重点的、効率的な配分に努め、質的な充実に配慮することとし、一般会計予算においては、既存の制度施策について見直しを行うなど、経費の徹底した節減合理化に努め、特に経常部門経費について厳しく抑制するとともに、これまでNTTの株式売払収入の活用等によって行ってきた社会資本の整備の促進を図るための事業を確保するほか、財政の厳しい現状にかんがみ、臨時異例の措置として、平成五年度の決算上の不足に係る国債整理基金からの繰入れ相当額の同基金への繰戻しを延期する等、資金の層の重点的、効率的な配分を図ること、公債十二兆五、九八〇億円の発行、税制改革及び特別減税に関連する法律が成立したことを踏まえ、最近の社会経済情勢の変化及び現下の厳しい財政状況に顧み課税の適正・公平を確保する観点から租税特別措置の大幅な整理合理化を行うとともに早急に実施すべき措置を講ずることとし、所要の税制改正を行うこと、国家公務員の宝員縮減、地方団体に対しては国と地方の関係等に関する改革推進要綱等を踏まえ、国と同一の基調により歳出を極力抑制するとともに、一般行政経費の節減合理化、定員及び給与についての適切な管理を行うこと等を基本的方針として編成された平成七年度の一般会計予算の規模は、七〇兆九、八七一億円で前年度より二・九%の減となっており、また、財政投融資計画の規模は、四八兆一、九〇一億円で前年度より○・七%の伸びとなっている。平成七年度の国民総生産は四九二兆八、〇〇○億円程度で、成長率は名目で三・六%程度、実質で二・八%程度となるものと見込まれている。地方財政については所得税・住民税の減税に伴う地方交付税の減収・地方税の伸び悩み、国税収入の低迷等で地方財政への影響が大きく自主財源に乏しい本村においては、人件費の上昇、補助事業の対応費捻出等で依然として厳しい状況にあります。以上のことから、平成七年度の本村における財政運営に当っては、行政需要の増加する傾向に対して補助事業の対応費捻出等から需用費、備品購入費等の経常経費の節減合理化を行ない、財源の重点的かつ効率的配分を行うことに努めました。平成七年度の一般会計予算は、本村の財政事情を踏まえて編成しました結果、四、四○〇、五五五千円となり、前年度当初予算に比べ九・九七%の伸びとなっております。予算の概要について申し上げますと、歳入面では、国庫支出金、県支出金、村税等が伸びており、歳出面では、土木費の大里城跡公園整備事業、村道改良事業、衛生費の保健センター建設事業、民生費の地域福祉センター建設事業、教育費の北小学校運動場整備工事、同校屋外教育環境整備事業、北幼稚園敷地整備工事、同園屋外教育環境整備事業、諸支出金の村民広場用地購入費等が主な伸びとなっております。なお、詳細につきましては、平成七年度一般会計予算案をご覧になって下さい。

平成七年度の主な施策
1 役場機構の整備と定数確保
都市計画の推進、文化財行政の拡充、庁舎等の建設を中心とする公共施設の整備は、本村にとって当面の大きな課題となっております。これらの課題を含む広範な役場業務を効率的に執行していくためには、現在の役場機構をより系統化し、専属的な組織体制の整備を図っていく必要があることから、平成七年度には四月一日を期して都市計画課と庁舎等建設室を新に設置し文化財行政の拡充を図るための専門職員の設置を含め、いわゆる機構整備に伴う職員増を予定しております。そのために、今議会に対し、関係条例の改正をご提案申し上げる所存でございますので、よろしくお願い申し上げます。

2 職員研修を充実に
村行政の一層の充実発展を図っていくため、職員の研修制度の活用に一層の努力をしていきたい。そのために、平成七年度は村独自の研修カリキュラムを設定するほか、系統機関が主催する研修課程に積極的に職員を派遣し、人材の養成に努めてまいります。
3 地域づくり事業
の推進について
イ、ふるさと創生基金を活用しての地域づくり事業は、文化振興として、村文化協会への助成、人材育成として、児童生徒の交流、図書の購入、南米移住者子弟の研修生の受入事業を予定しております。
ロ、地域活性化事業と致しましては、助成事業を新たに計画し、地域の活性化の促進を図るとともに、地域リーダー研修会を平成六年度に引き続き開催致しましてリーダーを育成し区、及び自治会活動の活性化に役立てたいと思います。
ハ、環境づくり事業として、大里村心豊かなふるさとづくり推進協議会へ助成を行い緑豊かで花の咲き誇る村つくりを推進したいと思います。
二、部落案内板の設置平成六年度に引き続き、部落案内の看板を設置し、村内外から訪れる方々に部落の状況がわかりやすいように年次計画で案内板を設置する予定です。
ホ、第五回大里村民大運動会の開催について本村には、村づくりのための主要イベントとして、芸能、文化等のフェスティバル、大里村まつり、そして村民大運動会があります。本年度は、第五回大里村民大運動会を来る十一月に予定しています。大里村民の心である和衷賛理の精神で村民総参加の意義ある運動会の開催に積極的な取り組みをしてまいります。

4 戦後50周年記念事業について
今年は、太平洋戦争、沖縄戦終結から五〇周年を迎える大きな節目の年である。村民人一人が戦中、戦後の体験と歴史を顧み、戦争の恐ろしさ平和の尊さを考え、平和への誓いを確認し、恒久的平和に対する認識を高めるために記念事業として、1 平和の礎建立、2 戦後五〇周年記念碑の建立、3 平和の杜設置(記念植樹)、4 世界のウチナーンチユ大会地元歓迎会、5 沖縄県主催の平和特別企画展の大里村での開催、6 演劇の上演乃び平和コンサート開催、7 記念講演会、8 親子平和学習、等々の事業を展開し、戦後五○周年の節目を意義あるものにしていきたいと考えております。

5 村民広場の計画
新庁舎の周辺地域を行政センターゾーン、いわゆる村民のコミュニティーを醸成する場としての村民広場の整備を計画し、平成七年度は、そのための事業として用地買収を予定しています。

6 村民福祉について
村民が安心して暮らせる地域福祉を目指し、村社会福祉協議会、民生児童委員をはじめ、福祉団体関係各位のご協力で年々福祉も充実してまいりました。福祉八法改正以来地域に密着した福祉サービスが一元的かつ計画的に提供できるように、地域の実情に応じた福祉施策を展開するのが何よりも重要ではないかと思います。特に今年度は村民が待ち望んでいました総合保健福祉センター完成に向けて本格的に取り組んで行く所存でございます。

7 児童福祉について
明日を担う幼児の保育及び児童の健全育成を図るため、引き続き児童福祉行政を強化してまいります。わかば保育所も平成五年度に改築工事を完了し、今年度の六月にはみどり保育所の改築工事も終了する予定で、すばらしい環境のもとで保育ができるように努めてまいります。また本年度から共稼ぎの家庭の負担を軽くする意味で延長保育にも取り組み、児童福祉の更なる充実を図ってまいります。

8 老人福祉について
本格的な高齢化社会を迎え、老人が住み慣れた地域において、健康で生きがいを持ち、安心して暮らせる村づくりが極めて重要な課題となっております。本村では、現在お年寄りの身の回りの世話(ホームヘルプサービス事業)、医師専門家より介護の相談が受けられる在宅介護支援、又平成六年度からスタートしましたデイサービス事業は、当初D型でやっていましたが利用者の多いことから、今年度からB型に変更してより一層のサービスが受けられるようになります。今後、老人保健福祉計画を積極的に活用し計画年度の平成十一年までにはあらゆる福祉サービスがきめ細かく提供できるよう老人福祉を推進してまいりたいと思います。

9 環境問題について
先進国及び国内においても資源の大量消費、不用物の大量排出などエネルギーの無駄使いの現状が多く見られます。生産、流通、消費、廃棄等の社会経済活動の全段階を通じて、資源やエネルギーの重要性をさらに認識して不用物の発生抑制やリサイクルなど適正な処理が必要となっております。本村におきましては、平成七年度も引き続きゴミ減量化、資源ゴミ回収の事業等を強化していきます。村民が健全で豊かな環境の恵みを現在及び将来にわたって享受できるようにしていくためにも限りある自然環境を守り育て将来にわたって維持していく必要があります。乱開発による自然環境の破壊や村民生活への悪影響を防止し、自然を守り、みどり豊かな郷土づくりに邁進して行きたいと思います。その為に村は、地域住氏と一体となり、生活環境の保全に尚一層努力していく所存であります。

10 村民の健康づくり
生産を通じて健やかに過ごせるようにしていくことが村民一人一人にとっても大切なことであり、また活力ある明るい村づくりに重要であります。このため、若い時から健康づくりや病気の予防をきめ細かく支援できる保健サービスの体制の充実、改革を図る為、平成七年度において、その拠点となる保健センターを整備していく所存であります。その保健センターを中心として、母子保健や予防接種、老人保健、健康づくり、病気の予防などを進めていくために保健婦等のマンパワーを強化しながら福祉サービスとの連携を図れる体制作りに努めてまいります。そして、健康づくりへの意識の高揚を図る為の啓発活動を行っていきます。定期的に自らの健康をチェックし、健康管理に気をつけるとともに、気軽に健康づくり活動が出来るよう、健康診断人間ドックなどの普及拡大や受診率の向上を図るとともに村民一人一人が利用しやすい保健事業を展開していきます。

11 一日人間ドックの推進について
本村における国民健康保険制度を取りまく環境は、医療費の伸び等で今後国民健康保険事業の運営が憂慮されるところであり、平成七年度も国民健康保険加入者の一日人間ドックに対する助成を行ない病気の早期発見と早期治療を図るとともに健康増進に努めてまいります。

12 村道の整備について
村道は、本村の均衡ある発展と活力に充ちた潤いのある地域社会の形成及び安全で快適な生活環境の確保を図るうえで欠くことのできない最も基本的な公共施設であります今年度も継続して古堅~福原線、松増線、銭又~平川線、鍋底線、稲嶺中央線の整備を進める予定であります。村単独事業についても、これまでどおり村道舗装補修工事、交通安全施設工事等を進めて、安全で快適な村道の保持に努め村民の生活の向上と産業の振興発展を図りたいと考えております。

13 公園の整備について
村内外から注目され、緑豊かで村民の心のふるさとである大里城跡公園整備事業を平成七年度も引き続き用地買収に取り組んでまいります。

14 河川の整備について河川の整備は、これまで国庫補助による災害復旧事業として年次的に整備してまいりましたが、平成七年度も饒波川の災害箇所の事業採択に向けて努力してまいります。

15 都市計画について
都市計画については、都市計画マスタープラン作成に向けて努めてまいります。

16 産業の振興鏡について
イ、農業の生産振興について
本村は、さとうきびを中心に、野菜、花き、果樹等の作目が生産されております。さとうきびは本村の基幹作目でありますが価格の低迷と平成六年産から品質取引等で生産を取り巻く環境は厳しいものがあります。省力化の一層の推進と品質の向上が急務とされています。その対策として優良種苗の導入を引き続き図り、品質の向上に努めるとともに、平成七年度も補助事業でさとうきび自走式刈取機台を導入し、農作業の機械化一貫体系の推進と省力化を図ってまいります。また、野菜、花き、果樹等については、収益性の高い作目の生産拡大が一層望まれております。農家の経営安定、生産の向上を高めるため農協、普及センターと連携を密にして構造改善事業による近代化施設(ビニールハウス等)の補助事業の導入に努めてまいります。
ロ、畜産の振興について畜産は輸入自由化等のあおりで厳しい状況にあります。農家の経営安定に向けて優良品質の導入と飼養技術の向上に努めてまいります。また、近年畜産排泄物による悪臭及び河川の汚染が悪化し、環境衛生上からその改善策が求められていることから、畜産の振興と排泄物の有効利用については、畜産経営環境整備事業を導入し改善策に努めてまいります。
ハ、緑化事業について
スポーツやレクリエーション、文化活動等の場に緑地の造成と調和ある生活環境の保持が叫ばれている今日、平成七年度は、引き続き緑化推進宝くじ補助事業で内原公園に植栽を予定しております。
二、商工業の振興について
商工業の振興は、雇用の創出、経済の活性化並びに村財政の充実強化と共に、村の自立性を高める上で極めて重要であります。商工団体への助成と組織運営の充実強化を図り、これまで以上に連携を強化して商工業の振興に努力して参ります。平成七年度は、都市計画課を新設して、長年の懸案でありました大里村の21世紀に向けた都市計画マスタープランを策定します。そうしたことを受けて今後は、市街化の形成にも取り組み、各種商工業の活性化に努めます。又、県の都計課とも意見をかわし、用途地域の設定、企業誘致を図ってまいります。更には、村内商工業者の育成のために、公共事業の分割発注と共同事業体方式による事業の推進、特産品の早期開発と地元産品の販売促進等に努めてまいります。

17 農業・農村の基盤整備について
イ、土地改良事業について
農業の基盤となるほ場整備は、現在二一三・五ヘクタールの整備が済み農業の振興に太きく寄与しております。今年度も継続中の県営目取真地区で三ヘクタールの整備をするとともに、他の未整備地区についても採択に向けて推進を図ってまいります。
ロ、農地保全事業について
急傾斜地帯の農地保全対策として、農用地の侵食崩壊防止のため排水路の設置農道の整備等により生産性の高い農地を確保する事業として、今年度も継続中の大石原地区の工事を進めてまいります。また、農地防災事業の県営稲嶺地区の丁事が継続されます。
ハ、農道整備事業について
農業の生産性の向上を図る農道整備事業は、今年度も仲程、当間、高宮城、大城地区の農道舗装工事を予定しておおります。
二、農村生活基盤の整備について
モデル事業で集落内の環境整備はほぽ整備されましたが、一部取り残しの箇所については他の事業で引き続き整備を図ってまいります。また、今年度は、農村基盤総合整備事業の古堅地区が継続されるほか、新たに目取真地区が採択の予定となっており、他の地区についても推進するとともに生活環境の整備と農業用水の確保の面から農業集落排水事業の導入にむけて強力に推進してまいります。

18 学校教育について
本村の学校教育は、三本柱の一つに「人間性豊かな教育文化むら」というのがあります。これは、村づくりはまず人づくりが大切であるという信念のもとに、産業基盤の弱い本村では、人材を多く輩出させる事こそ村づくりの第歩ととらえて村教育の推進に当たっていきます。そこで、本村の教育は、教育基本法に示された教育目標と、本県の教育目標を踏まえ、人間尊重の精神に立って知・徳・体の調和の取れた人間の育成を目指し、次の三つの目標を設定して進めて参ります。
○自ら学ぶ意欲を育て、学力の向上を目指すとともに、豊かな表現力と粘り強さをもつ児童生徒の育成を図る。
○平和で活力ある社会の形成者として、国際性を培い郷土文化の継承発展に寄与する心身ともに健全な村民の育成を図る。
○家庭・学校・地域社会の相互連携のもとに、時代の変化に対応し得る教育の方法を追究し、生涯学習社会への移行を図る。
以上の目標に向かって次のような諸事業を展開してまいります。
イ、進路指導総合改善事業について
昨年度より文部省の指定を受け、中学校を中心に研究を進めている進路指導総合改善事業は、高等学校への不本意入学や中途退学問題、偏差値による受験校の選定など多くの課題を解消すべく全国六〇箇所に指定している新規事業であります。この事業を支援するため村内のあらゆる階層、あらゆる地域から人材を推薦していただき、児童生徒一人一人の適性にあった職業将来に対する生きがいを持たせる進路指導を進めていくため、人材バンクを設立しその活用を推進して参ります。
ロ、学力向上対策事業につい目的意識を持って取り組む事は何をする上でも基本であります。進路指導のみならず、学力向上にもつながる大事なことであります。学力向上地域指定は、平成六年度で終了しましたが、引き続き、児童生徒の基本的生活習慣を形成するために学校教育部会、家庭教育部会、地域教育部会の相互連携を図りつつ推進していきます。
ハ、県指定図書館モデル校について
本年度は大里南小学校の県指定図書館モデル校の最終年次に当たります。読書が人間を豊かにしていきます。昨年度の一部図書(三〇〇〇冊)をパソコン入力し、図書の検索がワンタッチでできるシステムを導入しました。今年度はさらに七、〇〇〇冊の入力を予定しており子供達の読書量も層増えるものと確信しております。
二、学校環境の整備について
これまでの、運動場敷地がせまく、しかも水はけが悪く適正な教育環境でなかったことから、その整備が長年の懸案でありました大里北小学校の運動場拡張整備を行います。さらに、平成六年度で北幼稚園の園舎が完成し、今年度は残された周辺敷地の整備に取組み、独立した施設環境の下での幼児教育を開始します。また、たくましく心豊かな子に育つ学校を目指して、平成六年度に大里中学校に初めて導入した国庫補助事業の「屋外教育環境整備事業」を今年度も引き続き大里北小学校と大里北幼稚園に導入します。

19 社会教育について
これからの社会は、科学技術の進展や国際化、情報化により、急速な変化が予想される。高齢化、所得水準の向上自由時間の増大等により、村民は自己表現のために豊かな学習の機会を求めている。このような観点から、村民の多様化する学習ニーズに応えていつでも、どこでも、だれでも学習できる生涯学習社会の実現に努める必要があります。そこで今年も村民の学習ニーズに応えて、高齢者学級、成人学級、パソコン、ワープロ講座、家庭学級、婦人学級、青年学級、公民館講座等各種講座を引き続き推進するとともに生涯学習情報提供システムの機能を活用した学習情報及び学習機会の拡充に努めて参ります。

20 青少年健全育成について
青少年が心身ともに健やかに成長することは、村民の共通した願いであり、この願いを実現するためには、行政、学校、家庭、地域社会が相互理解を深め連携、協力し青少年の健全育成に努めなければなりません。特に青少年の個性の伸長や強調性、社会性を培うために、青少年の積極的な地域活動への参加や体験学習への参加が必要であります近年、本村も都市化現象の中で生活形態が変化し、青少年の生活体験や自然体験等の機会が少なく、そこで活動の場となる地域行事の取り組みと青少年の積極的な参加、活動の場になる地域子ども会未結成字への結成に向けての取り組みや、地域リーダーの養成に努めて参ります。


21 平和学習について
本県は、過去の第二次大戦において、多くの尊い生命と貴重な財産、文化財、自然等を失いました。この戦争体験を風化させることなく、その教訓を次の世代に正しく伝えるとともに、世界の恒久平和に貢献し得る人材を育成する必要があります。今年は、戦後五〇周年の節目の年に当たり、村民一人一人が平和の尊さを自ら確認し、平和を希求する態度を養うため、親子平和体験学習を実施して参ります。

22 社会体育について
近年、科学技術が進歩し国際化、情報化、高齢化社会の進展並びに社会経済の発展に伴い、週休二日制や週五日制が実施され日常生活にも自由時間等が増大し、自己の健康管理の面から余暇を利用した体力づくりやスポーツ等に関心が高まっており、村民一人一人が生涯にわたって自己の健康保持や体力づくりの面から生涯体育・スポーツの振興に努めなければなりません。そこで、今年も村民のニーズに応えて、少年・少女水泳教室、少年・少女バレーボール教室や少年バスケットボール教室、少年・少女サッカー教室、婦人バトミントン教室や壮年ソフトボール大会、三卅代グランドゴルフ大会、村民駅伝大会、生涯スポーツ推進村民大会等のスポーツ活動の普及や競技力の向上に努めて参ります。また、大里内原公園の多目的広場と庭球場に夜間照明施設も完備され、勤労者体育センターと合わせて、昼夜の社会体育施設の有効活用を図るとともに、学校体育施設の開放を促進して参ります。

23 文化振興について
本村には、先人の残した貴重な文化遺産が数多く、県文化財指定の大城按司の墓、村文化財指定のチチンガー、字南風原の石彫魔除獅子、食栄森御嶽、大城城跡、当間の獅丁舞、古堅のミーミンメーや天然記念物のオキナワヒメウツギ等、また、村の文化財としてこれからの調査を進めなければならないミーグスク、稲福寺跡、稲福遺跡、カニマン御嶽、ギリムイ御嶽、ウミナイの御嶽、大里間切番所跡、大城の組踊り、稲嶺の村遊び等村内には色々な文化遺産が沢山残されています。このような貴重な文化遺産を保存、保護或いは次代へ継承するのも我々の責務であります。特に大里城跡については、県内でも貴重な城跡として国・県の補助事業により平成六年度から遺跡の範囲や埋蔵遺物の発掘調査を実施してきましたが、本年度も引き続き推進して参ります今年度から文化行政を更に充実させるため、専門職員を配置し、地域文化の保存、保講並びに次代への継承に努めて参ります。

むすびに
以上のとおり、平成七年度の村政運営に当り、所信と予算編成方針、及び主な施策等について述べましたが、重ねて議員並びに村民各位のご指導、ご理解とご協力をお願い申し上げ施政方針とします。
平成七年三月十日
大里村長 大里村長屋冝由章
平成7年度一般会計、特別会計

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大分類 テキスト
資料コード 008462
内容コード G000001016-0002
資料群 旧大里村広報
資料グループ 広報おおざと第184号(1995年4月)
ページ 2-8
年代区分 1990年代
キーワード 役所・役場行政広報
場所 大里
発行年月日 1995/04/07
公開日 2026/03/27