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理想的な土地利用めざして 村の国土利用計画を策定 土地は限られた資源です。

大里村の区域における国土(以下「村土」という。)の利用について、長期にわたって安定した均衡ある発展を図り、理想的な村土利用を推進するため「第二次大里村国土利用計画」が策定されました。これまでの大里村国土利用計画は、平成二年までの計凹で、改定の時期にありました。また、本村は那覇市に近いという地理的条件もあり、近年は宅地開発、都市的土地利用が急速に進み、人口も増加の一途をたどっています。このような社会的変化などから、望ましい将来の土地利用計画が求められていました。策定にあたっては、役場内に大里村国土利用計画策定委員会を設置して、計画の素案を作成し、国土利用計画審議会(委員十名)の答申を受け、去る九月村議会定例会で議決を得ました。あらましを紹介します。

策定方針
第二次大里村国土利用計画は「国土が現在及び将来における国民の限られた資源であり、生活及び生産を通ずる諸活動の共通の基盤であることにかんがみ、公共の福祉を優先させ、自然環境を保全しつつ、健康で文化的な生活環境の確保と国土の均衡ある発展を図ること」を基本理念とした国土利用計画法に基づき策定されました。また、平成元年に策定された「大里村第二次総合計画」に即し、"緑と心豊かなかりゆしの里"実現のため、十二・三五平方キロメートルの村土をどのように利用していくか、を過去の推移を基に将来の土地利用の基本方向を示すものであるとともに、土地利用に関する行政指針となるものです。

村土利用の基本方針
本村は那覇市から九・一五キロメートルに位置し、四町二村に囲まれた内陸部の農村です。地形は全体として起伏に富み、特に東側の佐敷町、玉城村との境界部分では、百四十メートル前後の分水嶺を形成し、自然や眺望など、すばらしい観光素材を備えています。大部分を占める他区域においても比較的小規模の丘陵を伴いながら、集落や農地が点在しています。人口は昭和四十年代までは、ほとんど変化はなく推移してきたが、昭和五十年代から宅地開発が行われ、増加の一途をたどっています。(図-1一方、産業別就業者の推移(表-1)は、第一次産業が大幅に減り、第三次産業が増えています。このような地理的、社会的条件などに配意して第二次総合計画の新しい村づくりの将来像"緑と心豊かなかりゆしの里"実現に向けて、①自然と調和した活力ある村②生活環境の充実した住みよい村③人間性豊かな教育文化村の三つの目標を掲げ推進しています。大里村国土利用計画も第二次総合計画を基本に踏まえ、健康で文化的な生活環境の確保と村土の均衡ある発展を図ります。

利用区分別の村土利用の基本方針
(ア)農用地農用地は、食糧の安定供給を確保する基礎的資源であり、村経済を支える重要な機能を果たしている。牛産基盤整備を促進し、より合理的、近代的な農業の確立を図る。
(イ)森林
森林は村土の保全、水源かん養、保健休養等、多くの公益的機能をもっており保全と育成を図る。伐採や用途転換は極力抑制し、観光、レクリエーションゾーンの構想に係る地域は、可能な限り公園化を進める。
(ウ)原野
森林とともに自然環境を形成する原野は、生活環境に配意しつつ、有効適切な転換以外は保全する。緑地環境の造成を図る観点から可能な限り、植林に努める。
(エ)水面、河川、水路流域の災害防止、良好な生活環境の保全、水資源の確保と供給、及びレクリエーションの場としての諸々の機能に配意し、その保全と機能の維持向上に努める。
(オ)道路
村民の生活、経済及び、産業の向上発展を図るうえで、その果たす役割は大きく、県道、村道、農道、その他道路の整備を図る。
(カ)宅地
住宅団地建設や既存集落地における宅地需要を勘案し、快適な居住環境の確保に努める。また、中心市街地を形成する地域においては、市街化区域に向けて促進する。民間開発や土地区役場を中心に中心市街地ゾーンとして位置づけられる。画整理事業等で計画的な市街地形成を図る。工業用地については、調和ある発展と公害防止に考慮し、優良企業の誘致、製造業に必要な用地の確保に努める。
(キ)その他
公共・公用施設(公園を除く)については、行政需要の増大と多様化に対応できるよう計画的に整備を図る。

村土の利用に応じた区分ごとの規模の目標
目標年次と将来人口
目標年次は、平成十二年とし、基準年次は平成三年、中間年次は平成七年とする。村土利用の基礎的前提となる人口は、平成七年に一万三千人、平成十二年に万六千人を想定している。(図-2)
利用区分ごとの目標
利用区分別の利用状況調査、将来人口等を前提に、各種計画と用地原単位等を相対的に考察して、利用区分別に必要な面積を予測した。(表-2、図-3)

地域別の概要
地域区分は、村土の自然的、社会的、経済的、文化的条件を勘案し、A、B、Cの三地域に区分している。(図-4、表-3)
A地域
この地域は、佐敷町と玉城村と接する境界部分は標高百四十メートル前後の分水嶺が形成され、豊かな森林自然と変化に富んだ隆起石灰岩が広範囲に存在し、唯一の湧泉地帯にもなっている。大里城跡、大城城跡など多くの遺跡が分布し、歴史、文化面で貴重な所である。また、主要河川である饒波川、雄樋川、宮平川などもこの地域に源を発している。このような特徴をもつA地域は今後、東側丘陵地における観光、レクリエーションゾーン形成、村中央部における宅地開発が想定される。
B地域
この地域の南側部分は村中央部にあたり、村役場、村農業協同組合、学校、郵便局等の公共施設が立地し県道77号線と5号線が交差する交通の要衝となっており、村行政、経済の中心となっている。北側には農村婦人の家、法務局大里出張所など公共施設やコンクリート二次製品、清涼飲料水製造工場などが立地している。地形的には比較的平地部分が多く、集落周辺には農地が広がり、村中央部は、第二次総合計画で、中心市街地ゾーンとして都市的十地利用が見込まれる。また企業の誘導及び、公共施設の立地が想定される。
c地域
c地域には大規模の住宅団地・大里グリーンタウンが立地し、中心市街地ゾーン構想の一画を占めている。主要地方道・県道77号線と県道48号線が交差し、グリーンタウンを核として、都市化が急速に進んでいる。中心市街地ゾーン構想に関連した宅地開発計画、村道整備、土地改良事業等が計凹されている。

規模の目標を達成するための措置
(1)土地利用に関する法律等の適切な運用国土利用計画法、都市計画法、農業振興地域の整備に関する法律などの適切な運用に努め、土地利用の総合的な調整を行い、計画的な土地利用を図る。
(2)地域整備施策の推進村土の均衡ある発展を図るため、それぞれの地域特性を踏まえた土地利用施策を推進する。
(3)土地利用に係る環境の保全及び安全の確保
村土を有効に利用し、良好な生活環境を確保するために、自然災害、公害の防止、自然環境の保全を図る。開発行為等に対し、適切な規制誘導の措置を講じる。
(4)土地利用転換の適正化と
土地の有効利用の促進農用地については、生産基盤の整備を促進し、優良農地の保全に努めるとともに、無秩序な転用を抑制し計画的な転換を図る。森林、原野は、村土保全保健休養、自然環境の保全など、公益的機能を発揮させるため、保全、育成に努める。宅地については、計画的な宅地開発と宅地需要の見通しなど踏まえ、住宅用地確保に努める。工業用地、事務所、店舗は、優良企業等の適切な誘導を図る。道路については、新設改良を行うとともに、歩道設置や交通安全施設整備を促進する。水面、河川、水路は、生活排水、畜舎排水の処理対策に努めるとともに、整備を図る。公共、公用施設については、立地条件に配意して計画的に整備する。墓地は、区域を限定し、適切な規制誘導を図る。また、第二次総合計画に基づく中心市街地ゾーン及びレクリエーションゾーン構想の実現に向けた土地利用を進める。

第二次大里村国土利用計画の概要は以上のとおりです。前に述べたとおり、この計画は将来における村土の土地利用動向を予測し、今後の土地利用に関して基本的指針となるものです。また、適正な土地利用を図るため、現況調査や自然的、社会的条件など検討を行い、必要に応じて計画の見直しを行います。

ダウンロード https://drive.google.com/file/d/1hldymxR45T1k9zVzUuvJPZbiGprSXSEU/view?usp=drive_link
大分類 テキスト
資料コード 008461
内容コード G000000990-0001
資料群 旧大里村広報
資料グループ 広報おおざと 第158号
ページ 1-7
年代区分 1990年代
キーワード 役所・役場行政広報
場所 大里
発行年月日 1992/10/05
公開日 2026/03/27