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増えている神経症 琉球大精神科仲本晴男

神経症は一般にノイローゼと呼ばれている病気です。人は成長し社会生活を営む過程で、様々な対人関係上の争いや、仕事上のストレスに巻き込まれますが、ときには心の葛藤がうまく処理できないため、強い不安感に襲われたり、身体には何も原因がないのに体の不調にこだわったりするフとがあります。これらは、一時的には健康な人にも生じることがありますが、神経症の人はその症状が持続し、仕事や日常生活に支障をきたすようになります。神経症は元来神経症を起こしやすい性格、たとえば神経が過敏であったり繊細すぎる人が、長年の環境要因のために心身の疲労が持続し、それに急激なストレスが加わることによって発病にいたります。環境要因は嫁と姑の争い夫婦間の男女問題、職場の上司の叱責など対人関係のことが多いようです。総合病院の精神神経科外来では、そういった神経症の患者さんが四〇%くらいをしめ、もっとも多い心の病気といえましょう。おもな症状には、強い不安感のため胸が締めつけられ、動悸や息切れ、発汗、めまい感などが急激に出現するパニック発作があります。そのため外出を恐れるようになります。また身体症状が気になり、癌などの不治の病のため死んでしまうのではないかと思いつめる心気症状もみられます。あるいは自分でも理屈に合わないと分かっていながら、たとえば手が汚れているのではないかという考えが絶えず心を離れず、そのため何回も手を洗うといった、同じ行為をくり返してしまう強迫症状の場合もあります。精神病との違いは、自分の症状を過剰なくらい自覚しており、自分の苦しい症状を他人にもうまく表現でき、また対話にもまとまりがあることです。治療は精神療法と抗不安薬を主とした薬物療法が中心となります。多くの場合は軽快し、仕事を休むほどではありませんが、症状が長期間にわたって固定化すると、回復に時間がかかることもあります。

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大分類 テキスト
資料コード 008461
内容コード G000000970-0004
資料群 旧大里村広報
資料グループ 広報おおざと 第138号
ページ 4
年代区分 1990年代
キーワード 役所・役場行政広報
場所 大里
発行年月日 1990/08/07
公開日 2026/03/27