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調和ある豊かな村づくり 昭和62年度施政方針 ○生活の安定 ○文化の向上 ○農業の振興 ○教育の振興

昭和六十二年第三回大里村議会定例会が三月十二日から二十七日までの十六日間の会期で開かれました。
今定例会に、昭和六十二年度の大里村一般会計予算、特別会計予算を提案するにあたり、仲程村長は、昭和六十二年度の施政方針を表明しました。
施政方針(全文)は、次のとおりです。

はじめに
本日ここに三月議会定例会を迎え、昭和六十二年度一般会計予算、特別会計予算並びに条例案等を提案するに当たり、村政運営の基本方針と施策のあらましについて、私の所信を申し上げ、議員各位、村民皆様の御理解と御協力をお願いします。私は、昨年七月に行われました村長選挙において引続き村政を担当することとなりまして行財政の厳しい中、責任の重大さを深く認識しているところでございます。従いまして村政運営にあたっては、村民の期待に沿うべく、全職員一体となりまして、村民の信頼と付託に応える決意でございます。
昭和六十二年度の基本方針は、これまでの行政効果を踏まえ、引続き「農業の振興」「教育の振興」「生活の安定及び文化の向上」の三点を重点柱とする近効農村で調和ある豊かな村づくりに努力していく考えでございます。

一、経済情勢、財政状況
昭和62年度予算編成方針わが国の経済情勢、財政事情について述べますと、「昭和六十一年十二月二十四日閣議了解」で、次のように発表されております。先づ経済情勢は、個人消費住宅投資を中心に国内需要は緩やかに増加する一方、円高の進展等により輸出が弱含みであること等から、鉱工業生産は停滞傾向で推移していることから全体の景気は緩やかなものとなっている。また急速な円高の進展等により、製造業を中心に企業の業況判断に停滞感が広がり、雇用面に影響を及ぼす等の景気の二面性が明瞭になっている。一方経常収支は、原油価格の低下、円高により引続き大巾の黒字が続いている。
この結果、昭和六十二年度の経済成長率は名目で4.4%程度、実質で3.0%程度が見込まれている。
ところが、国の財政は日額の国債累積による大巾の財政赤字をかかえ、不均衡財政が続いており、引き続き財政再建を重点施策として、行財政の改革を強力に進めることとなっている。
このことから、昭和六十一年度は、国家公務員の定員削減計画に基づく定員の削減を行うとともに、財政の重点的かつ効率的配分、補助金等の見直しが行われ昭和六十二年度の一般会計予算は、前年度当初予算に比べ0.02%の伸びにとどまり般歳出予算は五年連続マイナスシーリングとなる紹緊縮予算となった。
一方、地方財政対策は、引続き補助金の整理合理化並びに国庫補助金負担率の引き下げ等の財政措置がとられている。
このような国の財政措置は地方財政に大きく影響を及ほし、とりわけ、依存財源率の高い本村にとりましては、近年の財政構造が、公債費や、人件費の上昇等により経常収支比率を高め、苦しい財政対応となっています。今後は一層財政の在り方について、徹底した是正を行い、財政の健全化を図る必要があります。とりわけ昭和六十二年度は第四十二回国民体育大会の経費も重むことから、財政事情は前年度にも増し一段ときびしい状況にあります。
以上のことから、昭和六十二年度の財政運営に当っては、需用費備品等を節減し、財源の重点的、効率的配分を行うことに努めました。結果として昭和六十二年度一般会計の予算額は22億6千万円となり、前年度当初予算額に比べ5%の増となっております。
上述のように前年度を上回ったのは、主に人件費公債費をはじめ、農業関係の事業費の増並びに第四十二回国民体育大会費が増加したためであります。尚、詳細については、お配りした昭和六十二年度一般会計予算案をご覧になって頂きたいと存じます。
次に、昭和六十二年度の主な施策について申し上げることとします。

二、昭和62年度の主な施策

1、生活環境の整備について
道路の整備について
村道の整備は、これまで年次的に進めてまいりましたが、本年度は、国の補助事業で、西原~半田線の道路改良工事が最終年次となっておりまして、舗装工事を残すのみとなっております。又、国体会場へ通ずる内原線、大山線の舗装工事を予定しております。
村単独事業の舗装補修工事、側溝整備工事等を引続き進めてまいります。
大里村内原公園について
昭和六十一年度に国の補助事業としてスタートしました内原公園整備事業は、本年度は二年次をむかえ、主に公園外観の擁壁工事を進める予定であり、昭和六十五年度に完工をめざしております。
環境衛生の充実について
快適な環境で生活したいのは全村民が願っているところでございます。その願いをみたすためにも本年度も引続き生活環境の保全に努めます。
まず、日常生活から発するゴミについては、これまでの方法で収集し、粗大コミについては、村単独の事業として収集処理を考えております。
し尿については、本年度に島尻消防清掃組合の処理場の竣工が予定されており、年度後期にはし尿の収集処理が開始される予定であります。

2、農業の振興について
土地改良事業について
本村の土地改良事業は、国県の補助事業として昭和五十一年度に稲嶺地区を第号として着工がはじまり次いで嶺井地区、当間地区大城地区、平川地区の順に事業を進めてまいりました。前年度までの整備済み面積は201haで、整備計画面積(433ha)の46%の整備率となっております。
本年度は、前年度までに工事を終えていない、大城地区と前年度実施設計した真境名地区の工事を進める予定であります。又当間地区については、本年度は本換地業務を予定しております。真境名地区を含め、採択済み全面積は全要整備面積の54%に達しています。
農業構造改善事業について
この事業は、国県の補助事業として、昭和四十九年度から第一次構造改善事業として導入、昭和五十六年度から第二次構造改善事業として導入し、これまで各種施設を整備してまいりましたが、本年度は前年度から導入した新農業構造改善事業つまり稲嶺地区については、主に地区内関係者の研修会等の推進事業が予定されており、野菜団地施設等の整備事業は昭和六十三年度以降の計画となっております。
農地保全整備事業について
この事業は、傾斜地域の農地保全対策として、農道排水路等を整備するものであります。本年度は、前年度に引続き平田原地区(大城ダムの南西側の傾斜地域)の工事と、前年度実施計画を終えた大石原地区(大城城跡の東側傾斜地域)の工事を進める予定でございます。
農村総合整備モデル事業について
この事業は、昭和五十三年度から工事がはじまり、集落内の道路をはじめ排水路、農村公園、農村環境改善センター等の整備を進めてまいりましたが、本年度も引続き集落内の道路等の整備を予定しています。昭和六十一年度までにこの事業に投下された予算は、11億5千万円となっておりまして着々と整備が進んでおります。
真境名地区基盤整備事業について
この事業は、集落内の道路整備をはじめ、生活雑排水の浄化に係る一連の施設を整備するものであり、昭和六十年度から工事をはじめていますが、本年度は主に排水施設の工事と生活雑排水処理施設の工事を予定しておりまして、この工事は昭和六十五年度を完了目標として進めております。
農作目の生産振興について
農業生産の安定を図る上から、前年度に引続き基幹作目のさとうきびをはじめ野菜、花キの栽培技術並びに畜産の飼養技術の改善に係る研修会、協議会を開催し、農業生産の向上を高めてまいりたいと考えております。

3、教育の振興について
学校教育について
学校教育は、人間が永い人生を豊かで健全に生活していくための基礎教養と基礎知識を育み、自主性、創造性を備えた心身ともに健全なる人間育成をめざすものと考えております。特に資源の少ない日本、沖縄においては、教育は大きな資産であると痛感しているものでございます。又、社会情勢がめまぐるしく変化しつつある今日の社会に対応できる能力と精神を養うことは極めて重要なことだと思慮するものであります。このような観点にたち、なお一層の知育、体育、徳育の教育内容の充実、快適な教育環境づくりに努力してまいります。ハード面の事業としては、大里中学校の生徒増、並びに老朽校舎の建替えによる増改築工事を前年度から着工し、本年五月末完成の予定であります。
幼稚園教育について
義務教育就学前の幼児期が人間形成の中で大事な時期といわれています。園児の健やかな発達を促進するために、本年度も保護者との連携を深め保育内容の充実と快適な保育環境づくりに努力してまいります。
社会教育について
社会経済の発展とともに、人間生活も多様化しており物質的に豊かな今日では、より生きかいある生活への指向が高まっており、精神面並びに健康面の充実が強く要求されるようになってまいりました。このように心身ともに健全なる村民づくりにむけて、前年度から県派遣社会教育主事が中心となって村民一人ひとりが参加できる社会教育活動の体制づくりに力をそそいでいるところでありますが、今年度は、この派遣主事を充分活用し、各種団体のスポーツ活動をはじめ、学習活動を強化し、社会教育の振興に努めてまいります。
文化財の保存について
祖先の残した文化遺産を大切に保護し、未来に伝えることは、我々の義務であると痛感し、昭和六十一年度は、村内文化財に標柱、説明板等を設置してまいりました。本年度は、文化保護委員会によって村内各区に残る、有形、無形の文化財を調査する予定であります。

4、村民の健康保持と福祉の向上について
健康保持について
健康は、社会生活を営むうえで、最も大切なものであり、村民の健康なくして「豊かな明るい村づくり」は達成できません。このことから、本年度も、前年度に増し村民の健康保持に努力します。先づ、昭和五十八年度の老人保健法の制定に伴い、引続き健康教育、一般検査、訪問診査、機能訓練等を行うとともに、新たに一般検診で肺ガン、乳ガンの検診を加え、早期発見、早期治療を基本とする村民の健康づくりを進めてまいります。
又、予防接種、乳児健康相談、一歳六か月健診、三歳児健診、妊婦健康相談、妊婦栄養相談等を引続き実施し、乳幼児、児童生徒、母子の健康保持に努めます。
村民福祉について
村民が安心して暮せる地域社会の建設を目指し、村社会福祉協議会をはじめ、民生児童員等福祉関係各位の御協力で年々住民福祉を充実してまいりましたが、本年度も、関係諸団体の協力を得て、老人、児童をはじめ、経済的、社会的に不安定な心身障害者、母子、父子家庭、病人や低所得でなやんでる方々へのうるおいのある福祉活動を進めてまいります。
児童福祉について
明日の大里村を担う、児童及び幼児の健全な保育と児童育成を図るため、前年度に引続き、管理運営の強化、職員の研修の強化を行うとともに保護者との連携を深め、保育の向上に努めてまいります。
老人福祉について
地域社会の発展に長年貢献なされた老人が健康で、安心して暮らせるように、引続き老人福祉事業の強化をはじめ、老人クラブ活動育成に努め、更に一人暮しねたきり老人介護に家庭奉仕員を派遣するとともにねたきり老人を一時老人ホームに入所させ、入浴、リハビリ等の介護委託を、行う等老人福祉の向上に努めてまいります。

5、海邦国体について
本年度は、第四十二回国民体育大会が、本県で開催されます。「きらめく太陽、ひろがる友情」をスローガンに海邦国体が多くの市町村で実施されます。
本村もご承知のとおり、ライフル射撃競技の会場となっております。村民の御協力により、前年度は、リハーサル大会の開催をはじめ環境美化等を行い、本大会にむけて大きな成果をおさめることができました。
国体を成功させるためには、競技運営を円滑に進めることは申すまでもありませんが、大会時に本村に訪れる多くの選手、役員を全村民が暖く迎え、より快適なコンティションで競技にのぞめるようにする事が大事だと思っております。
国体は、待ったなしの事業でありその成功にむけてリハーサル大会を反省し、競技運営の周到なる計画と広報活動、村民運動等を強化し、万全の体制で推進してまいります。

6、県営住宅団地の建設誘致について
本村の中長期的発展を遂げる施策の一環として村内の若者が定住し得る対策が必要であります。特に世帯分離が進んでいる今日、村内に住もうとしても農振法との関係で住宅の建設が困難なことから、やむを得ず村外へ出ている者が少なくありません。このことから県が進めている仲間地内(大里中学校裏の台地)に県営住宅団地を誘致することにしました。
この団地を誘致することは、若い家族を入居させ、村民の住宅事情の緩和と、村勢の活性化につながり、村の発展が期待されるものと考えております。
県が計画しているこの団地は、一戸当り71平方メートル(21.5坪)の90戸の規模であり、1戸当り面積規模が大きく、家賃は3万5千円程度の予想であります。本年十月に着工し、昭和六十三年度完成の予定であります。

以上のとおり、昭和六十二年度の施策のあらましを申し上げましたが、財政事情の厳しい現況にかんがみ村政運営にあたっては、行財政の効率的な運用を図り村民の生活向上に向けて、より一層努力していく所存でございますので、議員各位、村民皆様の御理解と御協力をお願い申し上げ私の所信と致します。

ダウンロード https://drive.google.com/file/d/1qPhbTKGU7-NlF-0qoaygvy2GWQS2k6p3/view?usp=drive_link
大分類 テキスト
資料コード 008460
内容コード G000000936-0002
資料群 旧大里村広報
資料グループ 広報おおざと 第104号
ページ 2-7
年代区分 1980年代
キーワード 役所・役場行政広報
場所 大里
発行年月日 1987/05/01
公開日