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増える子供の成人病予備軍 予防は食生活と運動で

がん、心筋梗塞、脳卒中といった成人病は、一般に大人だけがかかる病気と思われがちです。ところが最近は、若者や小さな子供たちの間にも"成人病予備軍"が増えているといわれます。とゝに、血液の流れが悪くなって起こる心筋梗塞や脳卒中といった循環器系の成人病は、子供のころからの悪い生活習慣の積み重ねによって発病することがわかっています。
いつまでも健康で長生きしてほしい-子供にそう願わない親はいません。そのためには、親が子供に正しい生活習慣を身につけさせ、成人病の"芽"が出ないようにふだんから気をつける」とです。成人病の予防は、子供のときから始めることが肝心です

肥満が"予備軍"のバロメーター
子供が成人病予備軍になりやすいかどうかを見分ける重要なバロメーターが肥満です。
文部省の調査によると、小・中学生の肥満児童・生徒は、十二、三年前と比べて約二倍に増えています。また、かつての子供に比べて、肥満の程度がひどくなっていると指摘する専門家も少なくありません。
肥満が進むと血中のコレステロールが増えます。コレステロールが血管の内壁に付着すると血液の流れが悪くなり、動脈硬化や高血圧の症状となって現れます。このような状態を放っておくと、しまいには脳や心臓などの大切な所に血液が流れにくくなり、致命的な脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしてしまいます。
ところで、成人病の恐ろしい点は、自覚症状がほとんどないまま、どんどん病気が進行していくことです。ましてや子供は成人病に関する知識が乏しいわけですから、周囲の大人が機会あるごとに成人病の恐ろしさや予防方法を子供に話すことが望まれます。

運動不足に気をつけて
子供を成人病から守るためには、何より太らせないことが第一です。
近ごろは、食生活への関心が高まり、毎日の食事に気を配っている主婦も多いようですが、肥満のもうつの原因である渾動不足については、まだまだ認識が薄いようです。
放っておけば疲れ果てるまで体を動かして遊び、肥満などには絶対ならない-というのはかつての子供。このごろは外で遊びたくても場所がなければ仲間もいない、交通機関の発達で長く歩くこともない、家にいてもゲームやテレビで楽しめる、といった体を使わない環境がますます増えています。昭和五十四年の国際児童年に行われた各国の児童の国際比較でも、屋外で遊ぶ時間が最も短かったのは日本の子供でした。
食生活に気を配ることはもちろんですが、これからは子供が伸び伸びと体を動かせるような環境を親が意識的につくってやることが望まれます。
子供の肥満を防ぎ、恐ろしい成人病から守るためにも……。

遺伝的な要素もチェック
肥満にさえ気をつければ成人病にかからずにすむのか、というとそうではありません。遺伝的な要素、あるいはその人の"タチ"といったことで、成人病にかかりやすい人とそうでない人がいるからです。
両親や祖父母、兄弟の中に成人病で苦しんだ人がいたら要注意です。あなた自身はもちろん、お子さんの日常生活をもう一度チェックする必要があります。
ご両親とお子さん自身の努力があれば、成人病にかかる危険性は、ぐっと減らすことができるでしょう。

お母さん
どこまで気をつけていますか
子供を成人病から守る10か条

1.早食いは肥満のもと
食事に時間をかけずにサッサと食べてしまう人は、食べすぎの傾向にあるようです。人間の脳は、満腹になるともう食べなくてよい、という指令を送りますが、それには約二十分かかります。食べるのが速い人は、この指令が出される前に適量を超えた食事をとってしまうのです。
食事は家族と会話を楽しみながらゆっくり食べましょう。

2.薄味に慣れよう
塩分を取りすぎた食生活を結けていると、高血圧や脳卒中になりやすいことがわかっています。味覚は子供時代の食習慣によって培われることを肝に銘じて、日ごろから薄味に慣れるようにしたいものです。

3.野菜をふんだんに
野菜には体の調子を整えるドタミンやミネラル、そして動脈硬化やがんを予防する効果のある繊維質が含まれています。
ニンジン、ピーマン、ブロッコリーなどの緑黄色野菜には、とくにビタミンやミネラルが豊富です。子供が食べやすいよう調理の工夫をしてみましょう。

4.朝食はしっかり食べよう
朝食をとらなかったからといって、すぐに影響の出てくるものではありません。しかし、それが習慣化してしまうと、ボクシングのボディブローのようにじわじわと体は痛めつけられていきます。
また、育ち盛りの子供は一食抜いた分を必ずどこかで補ってしまうもので、外食や間食などの不規則な食事につながります。

5.週に二、三回は魚を食べよう
魚には、血中のコレステロールを下げる働きをもつタウリンが含まれています。また、血液の凝固を起こりにくくして心筋梗塞や脳梗塞を予防するEpa(エイコサペンタエン酸)も含まれています。
週に二、三回は魚料理をつくり、魚好きの子供にしましょう。

6.おやつは食べたい量の半分を
おやつを食べすぎると、食事がおいしくなくなったり、食べられなくなってしまうものです。また、市販の菓子類には砂糖や食塩、脂肪などが多く含まれていることも心配です。
おやつは少なめに、食べべたい量の半分を目安に与えましょう。

7.早寝、早起きを心がけよう
社会全体が夜型になり、夜遅くまで起きている子供が増えているようです。
夜食をとると、エネルギーが消費されずに体内に蓄えられ肥満のもととなります。また夜が遅いとどうしても寝不足となり、朝食をとる食欲も時間もなくなりがちです。

8.自由に遊べる時間をつくろう
親は子供が外で体を使って遊ぶことを奨励しましょう。健康によいだけでなく、社会性や協調性を身につけさせる上でも子供に遊びは欠かせません。

9.スポーツのすすめ
肥満の予防はなんといっても食事と運動に気を配ることです子供のうちから運動に親しんでいる人は、それが習慣となって、いつまでも若々しく健康な体を保てるようになるでしょう。

10.たばこの害
たばこを吸うとがんになりやすいことはよく知られています。また、たばこは動脈硬化の原因にもなります。
吸う本数が多いほど、また吸い始めた年齢が若いほど、その害が大きいことは言うまでもありません。たばこは吸っている本人の健康を害するだけでなく周りにいる子供にも悪影響を及ぼすことを忘れないようにしましょう。

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大分類 テキスト
資料コード 008460
内容コード G000000935-0004
資料群 旧大里村広報
資料グループ 広報おおざと 第103号
ページ 4-5
年代区分 1980年代
キーワード 役所・役場行政広報
場所 大里
発行年月日 1987/03/01
公開日