冬は、高血圧や動脈硬化が原因で死亡する人が多い季節です。 ここ十年間の調査をみても脳卒中や心臓病など循環器系疾患がふえ続け、有病率をみると昭和四十年に比べて倍増のいきおいです。ところで高血圧や動脈硬化は食生活と深い関係があります。日ごろの健康づくりは、まず日三度の食事から-といきたいものです。とくに一月はお正月ということもあって、ごちそうの食べ過ぎ、飲み過ぎが続き運動不足も加わって、ふだんの食生活パターンに"変調"をきたしがちです。"うっかり生活、病気でガックリ"しないようにくれぐれもご注意を-というわけで、この機会に、高血圧と動脈硬化の予防、及びこれらの"元凶"ともいうべき肥満防止のための食生活について考えてみましょう。
肥満防止
ふとり過ぎは、いろいろな病気を招きます。とくに高血圧・動脈硬化、これらが原因となる脳卒中、心臓や腎臓の疾患、さらに糖尿病などの成人病と肥満との間には密接な関連があります。
ふとるしくみ
食生活のうえで"食べすぎ"というのは、単に量を多く食べるということではなく、消費するエネルギー以上に飲み、かつ食べることを意味します。ですから、同じものを食べても、Aさんには食べすぎとなり、Bさんにとってはエネルギー不足となることもあるわけです。要は摂取量(食事)と消費量(運動労働)のバランスの問題です。余分なエネルギーは、体内で脂肪に変えられ、皮下に蓄積されてふとっていきます。
食生活のポイント
「減食」を原則としますが、むやみに食事の量を減らせばよいというものではありません。健康を保ち、体力を低下させずに減らすには、順序というものがあります。 第一に、体内で脂肪に変えられて蓄積されやすい糖質、つまり米、パン、めん類、甘いもの酒類などを減らすこと。 第二は高エネルギーの脂肪を減らすようにしましょう。からだの組織づくりの役目をはたすタンパク質やミネラル、ビタミン類は減らさず、むしろ多目にします。 なお、食事の回数は一日三回を守るほうか効果的です。一食抜いたという安心感から、かえって食べすぎる傾向になりがちなためです。 また、減食の"落とし穴"は間食、コーヒー、紅茶、甘味飲料、そして酒類です。砂糖分やアルコールは量の割りにエネルギーが高く、とりすぎになりがちです。
▽減らす食品=油脂類・乳製品のうちクリーム、チーズなど、油の多い肉・魚、砂糖、穀類いも類、かぼちゃ、バナナ・柿・ぶどうなど甘味の多いくだもの、菓子類、清涼飲料、アルコール飲料
▽食べても安心な食品=緑黄野菜、淡色野菜、甘味の少ないくだもの、とり肉、肉の赤身、魚介類(まぐろのトロやさんま以外)、スキムミルク、卵、豆腐、納豆、海草類など、コーヒー、紅茶は砂糖を減らす。
若さを保つ生活心得
動脈硬化の進行をはばむ
動脈硬化は、老化の一つのあらわれです。動脈硬化の速度をおくらせたり、進行を阻むためには、栄養、運動、休養の調和をとって若さを保つ生活を心がけましょう。
コレステロール
血液中のコレステロールが定量以上にふえると、長い間に血管にたまり、動脈を硬化さサることはよく知られています。コレステロールのほとんどは体内で作られますが、食品に含まれて体内に入る分も少なくありません。また、肉、卵、チーズなどに含まれる動物性脂肪は、体内でコレステロールをふやす作用をします。
砂糖はほどほどに
砂糖は、成分の上では糖質ですが、余分にとりすぎると、脂肪(中性脂肪)に変わります。この中性脂肪は皮下、肝臓、動脈にたまりやすく、動脈硬化のもとになるものです。これは、くだもの中の糖分も同じですから、甘味の強いくだものは制限して下さい。
食事のとり方
コレステロールは動物の肝臓をはじめ、内臓、卵に多く含まれています。丸ごと食べる小魚や貝類、卵、たらこ、すじこなどは注意したほうがよいでしょう。このほか、いか、たこ、えびなども含有量が多く、また卵を多用するカステラなどのケーキ類も盲点です。食べすぎないように。
避けたい動物性脂肪
肉や魚などは、コレステロールそのものの含有量は少ないのですが、そのあぶら身が、コレステロールをふやすので問題です。肉のあぶら身、コンビーフベーコン、卵黄、生クリーム、まぐろのトロなどは避けましょう
植物性油のすすめ
同じ脂肪でも、植物性脂肪のほうは血液中のコレステロールを減らす働きをし、動脈硬化に対してよい効果があります。肥満治療のためエネルギー制限食を指示されている人のほかは、植物性油をもっと料理に使うようにしましょう。
高血圧を
予防する
高血圧の原因は、塩辛い食べ物など日常の食生活が大きく影響します。高血圧を防ぐ食事のポイントをいくつかあげてみると-。 ▽一度に大食すると、急に代謝が高まって血液の量がふえ、血圧もあかります。 ▽食塩中のナトリウムは血圧を上げる作用があるので、うす味になれること。塩分の多いインスタント食品などは、なるべく減らす。 ▽肥満は血圧を高めるので摂取エネルギーを制限する。 ▽野菜、くだものなどに多く含まれるカリウムは、食塩中のナトリウムを誘って体外へ排せつする作用があるので、血圧低下に効果がある。 ▽植物性油を豊富にとり、洒はなるべく減らし、たばこは止めるのがよい。
食塩の制限
食塩制限は、高血圧の予防と治療の最大の柱です。 ふつうの食事の場合の食塩摂取量は、一日に一〇~一五グラム程度です。これに対し高血圧症の方は、約一〇グラム、できれば七~八グラムに制限しますこの七~八グラムというのは、味覚には感じられないが自然の食品にすでに含まれている食塩量約一~一・五グラムを含む量です。ですから、調味料として使える食塩分は、みそやしょうゆなども含めて六グラム前後ということになります。
| ダウンロード | https://drive.google.com/file/d/1qn4cKgc5dpZ0XkO8EtL7AZnf3jezzGmQ/view?usp=drive_link |
|---|---|
| 大分類 | テキスト |
| 資料コード | 008459 |
| 内容コード | G000000864-0012 |
| 資料群 | 旧大里村広報 |
| 資料グループ | 広報おおざと 第32号 |
| ページ | 6-7 |
| 年代区分 | 1970年代 |
| キーワード | 役所・役場行政広報 |
| 場所 | 大里 |
| 発行年月日 | 1978/02/28 |
| 公開日 | ー |