なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

農村総合整備の構想

一、農村の将来像
今後の農村はそこに住み、人生を送る人々が幸せに生活できる地域でなければならない。                     そのためには、村民自ら全体の視野に立ちお互いの地域社会のルールに従い、権利の主張には責任が伴い行政のサービスには負担が伴う事を認飛して村民全体が地域の社会づくりに意欲と責任をもつことである。現在の農村は過疎との現象に合い、若年層の都市流出に対抗する手段さえもたず、一方では未来産業ではかり知れない魅力があるといわれる農業でありながら、計画からとり残された未整備の環境にあまんじなければならない状況にある。                          このような現状から脱却するためには、農村に生活する人々の意識を高め農業に対する正しい認識をもち、新しい農村生活に対する意欲を高めることが必要である。                                                     農村の環境の特殊性として、生産、生活が一体化して整備し集落の公民館や、中央集会施設を整備することによって人々の交流を図り農村の生活に都市と違った、農村独自の姿を与え農村生活を新しい農村の姿に脱皮していかなければならない 農村には、各集落とも共有地があり地域住民が七月、八月のタべの祭り場とし、子供の遊び場、スポーツ広場として利用させ住民の心のよりどころとすべき場として位置ずけ、周囲を緑地で囲みその位置が人々に認識できるように整備する。農村の立遅れた生活環境を自然との調和をはかりながら、整備充実させ生産基盤は生活基盤と併せて整備し快適な社会環境をつくり、緑豊かな都市近効農村として建設する。
(ア) 生産基盤について
本村の産業は、農業であるが生産基盤の整備は皆無の状態である。今後、農業経営及び所得の安定向上、労働力の省力化を図るためにほ場を整備しキビ収穫機等の機械の導入による農業経営体系の確立を図る。
(イ) 生活基盤について
本村は十九集落に散居し、集落内を見ると道路は幅員が狭く、排水は素掘排水である。それらの整備には地域住民への安全性、保健性を考えつつ道路幅員の拡張と合せて、側溝の整備をなしその場合村の基幹排水まで合せて整備する。
また、本村には多目的コミニュテイ施設がなく、研修等に支障をきたしているので早急に整備し、地域件民の知識の高揚に務める。
(ウ) 広域行政について
近年の行、財政は、多岐にわたり増大するばかりであり今後も行政効果をあげるために、共同処理による広域市町村事業を島尻消防清掃事務組合結成をした村(玉城、東風平、具志頭、大里、知念)と相携えて准めて行く考えである。
(エ) 行、財政の確立について
これからの村民の生活様式は、だんだん都市的になりそれにより行政に対する村民の要求も多岐にわたるものと思われる。これに対応するために、国や県への依存度の高い公共投資は国、県の施策と協調し、積極的に取り入れ自主財源も一層の工夫を加え行政の確立を図る。
(オ) 人口、世帯数について
本村のように、都市近郊農村においては人口流動が激しく人口計画は難を伴うものであるが、過去における国勢調査や社会の変化等により、昭和六〇年度の本村の人口は一一〇〇〇人と予測し世帯数においては近年の核家族的動向から、昭和六〇年の世帯数は二七〇〇世帯と予測する。                                                                                      (カ) 学校、教育施設について昭和四七年に学校施設の充実を図るために、長期五カ年計画を立てその間に屋内運動場(三)プール(三)管理教室(一)と一応の施設の整備は終り、今後人口等の増加により生徒数の増大が予想されるので教室等の増設、屋外運動場の拡充整備をなし郷土建設と社会発展に寄与できる望ましい子弟教育に努める。

二、産業振興の構想
本村の産業は、今日まで農業を主体に発展してきた。                                                           農業の振興としては、先ず生産基盤を整備することとして、土地改良事業などによりほ場整備、排水路整備区画整理換地を含む一貫地行政を行いおおむね四〇〇ヘクタールまで整備し、キビ収穫機等の機械を導入し共同利用を図ることによって農作業の省力化と農家所得の向上を図る。又本村内にあるアルミ型材、木工所土建業の第二次産業、及び第三次産業は、現在の企業が安定的に発展するように図る。

三、生活環境整備の構想
社会経済の発展に伴い、農村地域の生活環境も一段と多様化しつつあり、住民も都市的生活様式を要求してくるものである。それに対応するために地域の整備も、日常生活の安全性、保健性、快適性、利便等を考えて整備しなければならないと考える
(一) 保健性を確保するための構想
地域住民の保健性を確保するために、集落内及び現在の土面排水路をコンクリート排水路に改修し、広域の河川まで整備する。また集落内の排水路には、ゴミ、チリ、その他の防物が落ちこみ、汚水の発生源となるのでコンクリートの蓋をつけ、汚物が入らないように衛生上の面からも考慮して整備し、集落内道路側溝農業用排水と合せて整備する。
(二) 快適性を高めるための構想
本村は、純農村であるために公園には恵まれてなく、大里城跡以外は公園らしい公園はありません。その大里城跡も施設は整備されておらず村民はあまり利用していません。また本村には、一九の集落があるが、各集落とも村有地、共有地を子供の遊び場、スポーツの広場として利用しておりますが施設も整備されてなく、面積も狭く、青少年が伸び伸びとスポーツができないので面積を拡大させ、施設の整備も図って児童公遠、運動場、老人の憩いの場として区民が余暇を快適に過せるように、整備する計画である。また、本村唯一の公園である大里公園の施設の整備、面積の拡大を図って純農村にふさわしい自然と調和をとりつつ、大規模な自然公園と設定して、青少年老人、父親等、老若男女を問ねず村民が農産物を生産しながら日常生活になくてはならない憩いの場で、快適に過ごすことができるように整備していきたい。また各区にある緑地帯を整備して、情緒豊かな村民を育成させる。また、本村は獅子舞、エイサー等の民俗芸能、大里城跡、ちちんがー、アマミキヨの小祠、儀間真常の祖先大城按司の墓等、史跡、文化財なども多くあり、これらの保護保全に万全を期したい。
(三) 利便性を高めるための構想
本村を通る基幹道路としては、県道五号、一三号、一七号、四八号線が主であるが、これらの県道の整備が必要である。特に横断している二号線は、工事未完の部分が八五〇メートルもあり、利便性を高めるのに支障をきたしているので、早急に整備する必要がある。これらの県道の整備と合せて、村内にある村道、農道を計画的に整備を図る。                                                      集会施設等は、全くなく各種団体の活動に支障をきたしている。又、この問題は去る七月の集落懇談会時にも、多数の住民からの要求でもあり、集会施設を早急に整備し、各種団体の活動及び行事等が、スムーズに行なわれるようにする。
(四) 安全性を確保するための構想
本村の集落内道路は、幅員が狭く火事等の場合、消防車や救急車の通行に不便をきたす。ゆえに、道路幅員の拡張と消火栓増設整備が必要である。                                                                                                     又、アンケート集計にあるようにカーブミラー、ガードレール、街灯等を増設して安全と防犯対策を図り村内の道路は県道の一部を徐いて村道、県道とも幅員が狭く歩道等がないので、早急なる対策を図る。

四、社会組織と地域の運営の構想
本村には、生活、農業、スポーツ等の関係やその他の組織があり、拙域住民と連携しつつ活動している。農業関係においては、今後も作目ごとの組織を育成し、さとうきび、野菜の生産グループの活動と、共同利用の農機具、畜舎、ビニールハウス育苗施設等の面から共同作業体系の催立を図り、上部団体との連携、調軽を図りながら、村当局、農協と直結した生産体制の組織化を図る。                                                                    特にスポーツ、社会福祉、青少年健全育成、交通安全協会は現在でも油発な活動をつづけており、更に地城での組織の強化を図り啓蒙運動を行い、住みよく、明るく豊かな村づくりに邁進するつもりである。                            そのために村、上部団体での指導者の育成や行政処置を構じていくものとする。                                                              これらの組織を運営するためには集会施設が必要であるが、その施設も生活料理実習室、及び各種団体の事務室をつくり管理運営も充実させ、村民の知識の高揚の場として利用させる。

整備計画

(一) 集落の整備
本村は一九(計画対象)集落からなり、交通の基幹となす一三号線は八五〇メートルの未開通を除き整備されているが、その他の県道は未整備である。村民の経済道路としての価値から早急に整備をすすめる。この場合防災施設も併せて整備することを推進する。                                                                    農村公園、スポーツ広場は集落内にある共有地を利用してつくり、部落公民館は必要に応じて整備するが、嶺井集落の公民館は早急に整備する。全く海に面しない純農村である本村は、生産基盤の整備が必要であり諸施設の導入とも関連づけて整備する
(二) 道路の整備
本村の道路網の整備状況は、県道の一三号線の一部を除いてほとんどの道路の幅員が狭く歩道、側溝等がなく、学童の通学には非常に危険な状態にある。また舗装面では県道三号線、五号線、四八号線、村道三号線の一部が簡易舗装されているが村道、農道においては簡易な乳済舗装、石粉舗装である。                                      今後の道路整備にあたっては、まず通学路にあたる部分は完全に歩道まで整備し、集落内道路及び集落間を連絡する生活道路の幅員も六メートル以上し、必要に応じて交通安全施哉、歩道等を設ける。村道の整備計画として一級一七三八九メートル、二級五一九三メートル、その他二四四一四メートルを整備し全体計画として八〇パーセントまで引き上げる。
(三) 水の供給施設の整備
本村に地下水資源がなく、今日まで農業用水として天水に利用できるような溜池や、天水を貯蔵できる貯水量七〇〇トンの池を設置して農産物の計画生産に務める。                                                            尚、大城地域においては、雄飛川の整備と合せて落差溝を設けて農業用潅漑施設として利用整備する。
(四) 排水路の整備
本村の排水路は饒波川、雄飛川、国場川、報得川の上流に位置しそれを基幹としており、集落内外とも素掘り排水である。集落内排水路もほとんど未整備で衛生面でも悪い状態にある。そこで饒波川六〇〇〇メートル・雄飛川一四〇〇メートル、国場川四七五〇メートル、報得川二二○〇メートルの幹線排水路と合せて整備する。                           集落内排水(一六六八六メートル)は、道路改良といっしょに衛生面を考慮してコンクリート三面張り、道路側溝七四六〇六メートルあるが五二二二四メートルまで整備する。地域排水も幹線排水路と調整しながら効率的に整備する。                                      全体計画として整備率七五パーセントまで引き上げる。
(五) 土地基盤の整備
大里村の産業は農業であり、これまでも農業中心に発展してきたが農業振興と後継者定住を図る上からト地基盤の整備が急務である。農用地区域はおおむね六八五ヘクタールが畑地帯で、ほ場、排水等の整備がほとんどなされておらず、機関導入による農業近代化を推進する上で困難な状況にある。したがって今後は地域内の条件に応じて基盤の整備を積極的に推進し、農業生産技術体系等積極的に改善して農家所得の安定を図る。
(イ) 生産基盤の整備
農用地区域内の農地は六八五ヘクタールで、ほとんでが畑地帯であるが農地形成からして五区域に分けて整備し、農業立村の位置づけをする。
(六) 産業施設の整備
本村の産業は、農業が主であるが経営の系体改善に伴い農業用機具の保管施設を七カ所、ビニールハウス二カ所、共同利用、潅水施設、育苗施設一カ所等を整備する。このように共同利用、共同利用作業体を確立させる。
(七) その他公共的施設の整備
(イ) コミュニティ施設
農業者及び村民の研修、レクリェーションや講習の場に利用できる中央的施設がなく、去る七月に行った住民意向調査の結果から多目的に利用できる、農村環境改善センターを整備する。集落においては、農業者の憩いの場所として、利用している遊び場を農村公園として整備する。又、集落公民館は、必要に応じて既設の施設を地域の研修の場として利用できるよう整備する。
(ロ) その他
昭和五〇年三月に玉城村、具志頭村、東風平村、知念村、本村の五ケ村で島尻清掃消防事務組合を設立一日五〇トンの処理施設を建設する計画であり、この施設の完成によって、本村の現在の塵芥処理は解消されるものと思われるように努力し、整備を進める。尚、し尿処理施設についても広域事業により整備するよう指向する。

ダウンロード https://drive.google.com/file/d/1DB3z2QPyS5VBnpfiv-oX13U0AVkt4B6C/view?usp=drive_link
大分類 テキスト
資料コード 008459
内容コード G000000861-0005
資料群 旧大里村広報
資料グループ 広報おおざと 第29号
ページ 4-6
年代区分 1970年代
キーワード 役所・役場行政広報
場所 大里
発行年月日 1977/01/25
公開日