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長い夏休みをどのように過ごさせるか

子どもたちが、待ちに待った夏休みが、やってまいりました。この長いお休みを、子どもたちはどのように過ごしているのでしょうか。いろいろ問題があるようです。
ある先生は、「九月になって子どもを指導してみると、とてもやりにくくて困る。一学期に一生懸命やった学校生活のしつけは、すっかりくずれてしまっている。勉強の方もおちついてやれない。学習態ぼもくずれてしまった。」となげいておられる。
親は親で不安である。生活がだらしなくなった。夜ふかしはする。朝寝はする。勉強はしない。早く学校が始まればよい。など、よく聞かれる話しである。
果たしてこんなお休みでよいでしょうか。
わたしたちは、もっとこのお休みにたいする考え方を正しくして、よりよい夏休みの過ごさせ方について配慮すべきだと思います。
※なぜこんな問題がおこるのでしょうか。
1長いお休みの意義が考えられていない。
2その意義を生かす生活計画が作られていないということだと思います。
冬休みや春休みには問題があまりない。
それは、冬休みには、年の暮れ、お正月という行事があり、春休みには、進級、進学という行事があり、たとえ休みの制度がなくともどうしても休みが必要であります。
学校があっては困るのです。夏休みには行事がない。そこで夏休みにおいても、この休みでなければ身につけることができない、子どもにとって必要な生活を考え、計画され、実践される行事が用意されなければならないと思われます。では、
※夏休みは、どんな意味があるでしょうか。
1 健康と安全に注意して身体を積極的に鍛練する機会を与える。
休みには子どもは思う存分のびのびと戸外での遊びをやり、身体の鍛練には、もっともよい時期である。しかしその反面、いろいろな危険もある。食あたり、寝冷え、怪我や水難事故など。そこでお休みは、このような危険から身を守るための生活様式や危険に対する予防技術を学習する機会であります。
2 自然に多く親しませる。
休みには、学校での生活では十分できなかった自然に接する機会を与え自然観察をさせる、子どもは喜んで海や山へ行きたがる。
そして今迄知らなかった多くのものを発見していき、休みでなければ得られない貴い経験をします。
3 生きた社会にふれさせる。
両親と、あるいはお友達と、社会見学をする。今まで知らなかった多くの人々の生活、その地域のようす、交通や、文化の発達、生活習慣のちがい、など一段とよくわかるようになり社会に対する物の見方、考え方が広くなっていきます              4 家庭の生活を理解しこれに親しませる。
ふだんは学校生活が中心であり、学校のともだちとの遊びが大部分である。休みともなれば、こうした生活から解放され、家族のものと接し、お手伝いをしたり、買いものをしたり、遊んだりして、家族との交わりを深くして家庭の生活を理解させていく。
5 やってみたいと思うことを思う存分やらせる。休みでなければ、できないような工作や図画、自分で工夫し、自分で考えて生みだした作品に対する満足感を育ててやる。学校にいると時間に縛られて出来なかった長期の観察や調査、なども思い思いにさせて、充実した休みを送らせたいと思います。
※夏休みの計画はどう立てたらよいか。
1 学校とはちがった生活計画にしょう。
時間的にも、内客的にも、学校での学習観念にとらわれず、のびのびとした計画で休みの意味を十分生かして立てる。
あまり、つまった学校的な生活計画は注意しましょう                                                2 きりつある生活計画を立てよう。
休みだからといって、でたらめにすごさせては困ります。少なくとも、つぎのことは実行させましょう。
A朝おきの時間をきめる。
Bねる時間をきめる。
C食事の時間をきめる。
Dお勉強や、お手伝いの時間をきめる。
E遊びに出るときは必ず家族に云ってからでる。
F遊びには必ず帽子をかぶる。
G水泳には自分より年上の大人と共にいく。
3 子どももいっしょになって話し合って計画する。
実行できるような計画は、実行する人自身の計画である。与えられた、おつけられたものにならないようにしたい。
4 子どもの発達に合ったようなものであること。お手伝いでも、無理のないようなもの、あまりやさしすぎでなく、発達相応なものをさせるようにしたい。
5 家庭行事を盛りこんだ計画にしたい。
ピクック、海水浴、親せき訪問、など家族いっしょに楽しめる行事をもってほしい。
その他たくさんあろうかと思いますが、まずは、これまで述べた事をよく、お考えになって楽しい夏休みになるように心を配っていただきたい。それに学校からの注意や、要望事項も、たくさんあろうかと思われますので、よく先生方とも相談なさって充実した生活が送られるよう配慮して頂くことをお願いします。

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大分類 テキスト
資料コード 008459
内容コード G000000847-0003
資料群 旧大里村広報
資料グループ 役所便り大里村第9号(1968年8月)
ページ 2
年代区分 1960年代
キーワード 役所・役場行政広報
場所 大里
発行年月日 1968/08/01
公開日 2026/03/27