文化協会佐敷句会六月例会より　選者　山城青尚

明眸の少女の皓歯茘枝むく　崎間恒夫
葛餅のぷるんとゆれてティータイム　与那嶺末子
火の神の盛り塩崩る芒種南風　小松澄子
発掘の魚雷錆吐く沖縄忌　安谷屋竹美
豆うちやかつては使ふ車棒　前城守人
菜の花や常に右へとマニ車　山城百合子
ひでり梅雨鍬打つ畑の土ぼこり　垣花和
蛍火や隠れし洞穴の闇深し　幸喜正吉
母の日の花はいまだに崩れざる　真栄城佐月

≪選者吟≫山城青尚
日の丸は戦の形見唐土草