なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

平成16年は申年

日本に生息しているのは「ニホンザル」。顔とおしりの赤い、おなじみのサルです。人間と同じ霊長類に属し、北は青森県下北半島から、南は鹿児島県屋久島まで生息しています。群れをつくり、木の上を得意とし、主に、果実や種子、花、葉などの植物や昆虫を好んで食べるようです。
ところで近年、野生のニホンザルを見る機会が多くなりました。観光用に餌づけされたサルが人前に現れたり、里に出て、人間にえさをねだったり、農作物を荒らしたり・・・。
人間をこわがらず、時には、人に襲いかかったりすることもあるようです。被害に遭っている地域では、いわゆる猿害対策が大きな課題になっています。日本人にとってなじみの深いサルですが、お互いが敵対し合うのは残念なことです。猿害の防止を図りつつ、サルが将来にわたって自然の状態で生息していくことができるよう、共生の道を探っていきたいものです。

サルは様々な昔話にも登場しますし、サルにまつわることわざや慣用句もたくさんあります。『さるかに合戦』ではサルは悪役でしたが、『桃太郎』や『西遊記』では、主人を支える名脇役として活躍しました。
ことわざで、だれもが知っているのは「猿も木から落ちる」。これは、その道に優れている人でも、時には失敗をすることがあるということのたとえ。
「木から落ちた猿」は、頼みにするものを失ってどうしようもない状態のことをいいます。木の上を得意とするサルならではのことわざです。
同じくサルの特徴をよくとらえたことわざといえば、「猿の尻笑い」。自分の尻の赤いことに気づかないで、ほかの猿の尻が赤いことを笑う意味で、自分の欠点に気がつかず、他人の欠点を笑うことのたとえです。そのほか、「サルまね」「サル知恵」「サル芝居」などの言葉がありますが、どれもあまりいい意味では使われていません。
そもそも「サル」=「去る」というイメージがよくないのでしょうか。「去る」は「去る」でも、悪運だけは去っていってほしいものです。

ダウンロード https://drive.google.com/file/d/1uy27V94zaJlBKTUgoNrO8f-RJUhjV_3R/view?usp=drive_link
大分類 テキスト
資料コード 008456
内容コード G000000802-0007
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第318号(2004年1月)
ページ 4
年代区分 2000年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 2004/01/10
公開日 2025/01/20