なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

私の身体を考えるシリーズ 第8弾 大切なあなたの眠り~質の良い睡眠をとろう~健康の町推進目標その6

よい睡眠は「時間」より「タイミング」
「眠れないさ~」「寝つくまで時間かかるさ~」…。毎日の眠りでお困りの方はいませんか?
心身の疲れ、日中の悩みまで癒してくれる睡眠。“健康的な睡眠時間は平均6~8時間”とよく耳にしますが、実は、快適な睡眠と時間の長さはあまり関係がありません。
眠りは、2つのリズムで成り立っています。身体を休ませるレム睡眠(浅い眠り)、脳を休ませるノンレム睡眠(深い眠り)が約90分周期で繰り返されます。
朝起きたとき、“目覚めすっきり”か“頭が重い”かの違いは、目覚める時間のタイミングにあります。睡眠時間の長さと眠りの充足感、休息感は必ずしも一致しないことがあり、自分の快適な睡眠時間をつかむことが大事です。(図1)

睡眠障害(不眠症の4つのタイプ)
日本人の5人に1人は不眠の悩みを抱えているといわれています。不眠症とは、寝つけない、眠りが浅いなどにより4つのタイプに分けられます。
①入眠障害(寝つきに時間がかかる)
②中途覚醒(睡眠途中に何度も目が覚める)
③熟眠障害(熟睡できない)
④早朝障害(朝早く目覚める)
ただ眠れないだけでなく、身体の状態に悪い影響を及ぼしたり、昼間の眠気から仕事への支障や、事故を引き起こすなど日常生活への支障が出るような場合は深刻な問題です。
不眠の中には睡眠時無呼吸障害などのように病気が隠れている場合もあります。また、さまざまな病気から不眠を引き起こしたり、不眠が他の病気を悪化させることもあります。
そのような場合はきちんときちんと治療することが大切です。

健康21における休養・睡眠
「みんなが健康で明るく、元気に生活できる社会」の実現の為、国では、国民健康づくり運動「健康日本21」を推進しています。その中の健康目標の一つに「休養・こころの健康づくり」として、「睡眠不足をなくそう」を掲げています。
これを受けて佐敷町においても、健康の町宣言(平成12年度)において、8つの推進目標の一つに「質の良い睡眠をとろう」を掲げています。

快眠誘う、福寿体操
高齢者の睡眠健康について、東京と沖縄を比較した調査があります。調査結果では、以下のことがわかりました。沖縄の高齢者は東京の高齢者に比べ、
・睡眠が良好である
・短い昼寝の習慣をもつ人が多い
・適度な運動や散歩習慣を持つ人が多い
・夕方以降の居眠りが少ない
これらの結果を受け、平成12年度佐敷町で行った睡眠健康調査では、
・30分程度の短い昼寝(脳の疲労回復に有効→痴呆予防)
・夕方の軽い運動や散歩(体温リズムが高い時間帯で筋肉への負担が少ない時間)
などの生活習慣で高齢者の睡眠が改善し、健康も高まることがわかりました。
軽い運動の方法として考案されたのが、福寿体操です。体操は腹式呼吸を用いた柔軟体操であり、健康づくりの一つとして誰にでも簡単にできます。
(資料の詳細は健康課まで)
(図2)

よく眠れない…そんなとき
どうしても“よく眠れない”ことが気になる方は、次の事をチェックしてみましょう。“自分は不眠症だ”と取り越し苦労をしていることがあるかもしれません。睡眠環境を整えたり、生活習慣を改めることはより良い睡眠のために大切なことです。(図3)(図4)
それでも不眠が改善しない場合は、専門医へ相談しましょう。
保健師 金城 尚子

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大分類 テキスト
資料コード 008456
内容コード G000000800-0008
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第316号(2003年11月)
ページ 5
年代区分 2000年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 2003/11/10
公開日 2025/01/20