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めざせ健康・さしきんちゅ 私の身体を考えるシリーズ 第7弾 子どもの頃から編~歯を大切にしてますか?~

「歯ぁ~もぉ~」
皆さんは自分の歯や子どもの歯に興味はありますか?「歯はたくさんあるから2~3本無くなっても大丈夫さ~。」とか「乳歯は次に永久歯が生えているからむし歯になっても大丈夫さ~。」と考えてはいませんか?
歯には二つの大きな働きがあります。①食べ物を噛みくだく、②正しい発音をするです。むし歯が進行して痛みを感じるようになると、楽しく食事がとれなかったり、歯を抜くことで顔の形や歯並びが悪くなる原因になります。そんな理由から、子どもの頃から歯を大切にしなければなりません。
そこで今回は乳幼児歯科検診から見えてくる佐敷町の実態と歯と身体の健康についてお話ししたいと思います。

「歯ッピーになるために!」
むし歯は子どもに多い病気です。子どもの歯(乳歯)は2歳になると上下8本ずつの計16本が生えそろいます。むし歯はその頃から増えてきます。そして3歳になる頃には上下10本ずつの計20本の歯が生え、約60%の子どもにむし歯が増え始めます。

「それじゃ…佐敷町ではどうなの?」
佐敷町では1歳6か月児と2歳児、3歳児に対して歯科検診を行っています。
図1では乳幼児歯科検診むし歯罹患率年次推移として平成10年から平成14年まで見ています。1歳6か月、2歳、3歳と大きくなるにつれてむし歯になる子が増えてきているのがわかります。
佐敷町の3歳児だけを見ると、平成11年(54.2%)以降、平成14年(62.7%)と年々むし歯罹患率が高くなっていることがわかります。同じように沖縄県3歳児を見てみると、平成11年(56.3%)以降、平成14年(50.2%)と年々減少しています。特に平成14年だけをみると、沖縄県全体3歳児よりも断然高く、むし歯を持っている子が増加している事がわかります。
また図2では1人あたりのむし歯の本数を乳幼児歯科検診ごとに示しています。どの年度においても1歳6か月児、2歳児の1人あたり本数は、1本にも満たないのに3歳になると約3本のむし歯が増殖してきます。たった1年でむし歯が2本増加していることがわかります。これは遺伝的なもの?お菓子(甘いもの)の食べすぎ?はみがきしてないの?
歯の良い悪いは、遺伝的なものよりも生まれて後からの生活習慣の方が大きな問題になると言われています。むし歯にならないためには、良い生活習慣を身につけることが大切になってきます。

「むし歯は治らない?」
むし歯は歯垢に住む病原菌、歯に付いた食べカス、歯質の弱い歯の3つの要素がそろって、歯磨きを怠けるなど放置していると発症します。
むし歯は一度かかると自然に治ることはありません。むし歯を防ぐためには少なくとも3つの要素のどれかをはずすようにすれば良いのです。これらのことを一つだけでなく、うまく組み合わせて実行すれば、むし歯の発生をある程度防ぐことができます。

「子どもをむし歯菌から守れるのは・・」
「我が家のアイドル」を守るための中心者はやっぱり身近にいる保護者です。実際には次のことに気を付けることが大切になってきます。①甘いお菓子を控える。②歯の表面カスがたまらないよう取り除き、病原菌がくっつかないように歯磨きにつとめる。③バランスのとれた食事とよく噛むことのできる食事をする。④フッ素塗布などを行う。そして定期的な歯科検診を行い、むし歯の早期発見、治療に結びつけたいものです。
10月24日(金)には2歳児歯科検診が行われます。対象児の保護者の皆様は振るって参加して下さいね。お待ちしております。
(保健師 田口芳子)

ダウンロード https://drive.google.com/file/d/1dlVPId6JCHczIC5hNEvTD2xFKRPrzG4W/view?usp=drive_link
大分類 テキスト
資料コード 008456
内容コード G000000799-0008
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第315号(2003年10月)
ページ 7
年代区分 2000年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 2003/10/10
公開日 2025/01/20