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めざせ健康・さしきんちゅ 私の身体を考えるシリーズ第5弾 見えない油・脂の正体!!

かしこく脂質を摂ろう
「今年の夏はいつもより暑いね~」と巷で言われ、雨の降らない日が続くなか、もれ検診の結果がそろそろ手元に届く頃です。
人間ドックなどと同じく自分自身の体を見つめる良い機会になっていますか?今年も「異常なし」で来年にあけて新たな目標を立てた方もいるでしょう。
さて、今回も脂質の話です。

食品ピラミッドで見る五大栄養素
私たちが毎日食べている食物の中に含まれている栄養素が、体を作り、活動の源となっています。「食品ピラミッド」を聞いたことがありますか?最近は、小学校の教材でも見ることができます。一日に摂ってほしい食品や量が、ピラミッドを分けている容積の大小で表しているものです。(図)一番下が炭水化物です。主食として一日に最も多く食べるとよい食品で、私達の体を動かす熱や力のもとになります。二番目は、ビタミンで緑黄色野菜とその他の野菜・果物に分かれています。体の調子を整える、車のオイルと同じような働きをします。3番目は、身体の構成成分であるたんぱく質・無機質です。頂上は、脂質と砂糖・アルコールが入ります。
1番下と同じくエネルギー源になりまずが、摂りすぎに注意しなければなりません。少しの量でもたくさんのエネルギーに代わり、必要以上に摂ると全て体の中に脂肪として貯えることになります。

チャンプルー料理の油・脂
さて、このシリーズも「26ショック」から、脂質に焦点をあててきました。今回普段よく食べているチャンプルーを取り上げて見ましょう。住民検診後の相談では、「天ぷら食べないようにしているさ」「チャンプルーにも油は少し使って焦げそうになったら出し汁を入れて油控えているヨ」など、見える油を減らしているという声をよく耳にしました。では、見えない油はどうでしょう?旬のゴーヤーチャンプルーには、ゴーヤーの他に豆腐・卵・ポーク・油を多くの人が使っています。先程の食品ピラミッドに食材を当てはめてみると、ピラミッドの三番目、たんぱく質の部屋に、豆腐・卵・ポークの3品が入り、逆三角形になってしまいます。
ちなみに一人分のゴーヤーチャンプルーのエネルギーは313キロカロリー、たんぱく質14・8g、脂質24・7gです。四十~五十代の家事労働を主とする主婦の場合、一日の必要な栄養量は、エネルギー1500キロカロリー、脂質38gです。
先程のゴーヤーチャンプルーを昼食に摂ると、残りの脂質は13・3gになります。そうすると夕食にサバのみそ煮を摂ると脂のとりすぎになってしまいます。
フライパンにひいた油の量は小さじ1杯(4g)でしたが、豆腐・卵・ポーク缶に含まれる脂質が、実は見えない油の正体なのです。
大豆製品の豆腐にはイソフラボンという抗酸化物質が含まれていたり、卵・ポーク缶もそれぞれに大切な働きを持って私達の体のパワーになっています。
食べてはいけない食品は一つもありません。ただ、今回たんぱく質が3つ重なって脂質の量が増えてしまったのです。生活習慣は毎日の積み重ねです。チャンプルーに入れるポークやシーチキン・豆腐などのたんぱく質を一品減らすことや、使う量・回数を控えることでも変わっていきます。揚げ物を減らしたり、パンにぬるバターの量を減らしたりしていろんな方法で脂質を減らす工夫をしている方もいるでしょう。

今回の検診結果を見て「うちあたい」したあ・な・た。どんな小さなことでもかまいません。
料理する際に気にかけていくことで、改善の一歩につながります。そして生活習慣を改めたいと頑張っている方は、周りからの応援が、一番の「うまみ」になります。お互いが健康で楽しい毎日を送るために、今日の献立から見直してみることをオススメします。
  (嘱託栄養士 知念久美枝)

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大分類 テキスト
資料コード 008456
内容コード G000000797-0015
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第313号(2003年8月)
ページ 10
年代区分 2000年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 2003/08/10
公開日 2023/12/18