「一年の計は健診にあり!?」
平成15年度の住民健診も終わり、結果が待ちどおしい今日この頃でしょうか?「今年はま
だ受けていないさ~」という方は、7月6日に「もれ者健診」を実施しますので是非受けて
下さいね。
先月号では栄養(特に脂質)の視点からお伝えしてみました。
成人の脂質摂取率が昭和47年からすでに理想摂取率(上限25%)を超えていることや、子
ども達の脂質摂取率も理想脂質摂取率(上限30%)を超えていることです。そこで今回は
、肥満(特に内臓脂肪)を蓄積することによって起こる身体の変化について述べてみたい
と思います。
「悪玉ホルモンビーム!」
今回、健診を受診した方に「体脂肪・内臓脂肪率」を測定してもらい、数値が増えていた
方、減っていた方様々な反応がありました。図1でその説明と内臓脂肪の蓄積が身体に起
こす影響についてお話をしてみました。
最近の研究によってお腹の中にたまった脂肪(図2)は皮下脂肪(図3)と違い、身体にと
って悪さをするホルモンを分泌することが分かってきました。
食事から摂ったエネルギーのうち、余ったエネルギーは脂肪というかたちで体の中に蓄積
されます。
膨らんでいないお腹の中での脂肪細胞は身体に良いホルモン(アディポネクチン)を分泌
します。血液をサラサラにし、インスリン(血糖を下げる大切なホルモン)の効きを良く
する働きがあります。でも、膨らみすぎた脂肪細胞は、血液をドロドロにしたり、インス
リンの働きを邪魔したり、血管を細くしたり、血圧を上げたりするホルモンが分泌され姿
が一変します。
高脂血症や高血圧、糖尿病といった生活習慣病の原因となる悪玉ホルモンが同時に分泌さ
れてしまうのです。 (図1の説明)
内臓のまわりに脂肪細胞をたくさんため込んでいる人は、血液中に出されたこの悪玉ホル
モンが体中を駆けめぐっている可能性があります。
その結果、動脈硬化を起こし心筋梗塞や脳卒中を引き起こすことになります。
「女性より男性が高い 内臓脂肪率」
さて、今回の健診で女性は体脂肪が高くても、内臓脂肪率は低い値を示している方がほと
んどでした。逆に、男性は体脂肪率にはほとんど問題ないのに、内臓脂肪率は高い値を示
している方が多くいました。以前に比べてベルトがきつくなってきたことはありませんか
?ウエストの位置は・・・?「どこ?」
悪玉ホルモンは膨らんだ脂肪細胞から分泌されるわけなので、脂肪細胞を膨らまさなけれ
ば良いのです。余分な食事(特に油)を控え、脂としてたまっているエネルギーを散歩な
どの運動で消費していきたいものですね。
「そんなこと言ったって、測ったことないさ~」
内臓脂肪の目安はベルトの位置やへそ周りの高さです。どうですみなさん、意識してみま
せんか?「内臓脂肪なんて測ったことない」という方もいるかと思います。
内臓脂肪の測定は7月に行われる「もれ者健診」でもできます。
今すぐにでも測定してみたいという方は役場健康課での健康相談(毎週水曜日)を御利用
下さい。お待ちしています。
(保健師 田口芳子)
ダウンロード | https://docs.google.com/uc?export=download&id=1yyqJ8PZETbCRcCzqvmPz1uh0-Ag4Wx17 |
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大分類 | テキスト |
資料コード | 008456 |
内容コード | G000000794-0007 |
資料群 | 旧佐敷町(佐敷村)広報 |
資料グループ | 広報さしき 第310号(2003年5月) |
ページ | 4 |
年代区分 | 2000年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 佐敷 |
発行年月日 | 2003/05/10 |
公開日 | 2023/12/18 |