町代表に苗代築君
第14回佐敷町少年の主張大会(主催・町青少年育成町民会議)が7月27日午後、町文化センター・シュガーホールで開かれ、佐敷中学校の生徒23人が日ごろ考えていることや体験を通して得たことを訴えました。また今回は、佐敷小学校6年の西村隼利君と馬天小学校6年の玉城友里江さんも参加し熱弁をふるっていました。
環境問題やボランティア、福祉問題、人間としての生き方など発表者はそれぞれ自分たちの言葉で素直に表現。審査の結果、苗代築君(3年)が最優秀賞、赤田望さん(2年)金城麻美さん(1年)が優秀賞に輝きました。
「叱るという事」と題して語った苗代君は「自分の体力をけずってまで叱ってくれる親の心に感謝し、悪いところは治していくよう努力したい」と訴えました。
苗代君は9月6日に開かれる島尻地区少年の主張大会に町代表として派遣されます。
最優秀賞
叱るという事 佐中3年苗代築
「きずく!あんた何分お風呂入ってるの。水がもったいないでしょ。お金がいくらあっても足りないさあ。次は十分で入りなさい。」僕が大好きなお風呂を入り終えて、お風呂場のドアを開ける「ガラガラガラ」の音が合図だったかのように母さんの大きな声が聞こえてくる。たしかにお母さんの言っている事は当たっている。しかし、お風呂を生きがいに思っている僕にとって早く終わる事はきびしい。
このように、僕達子供は、親に怒られながら成長する。なぜ親は子供を怒っているのでしょうか。怒られることで、僕達は本当に良い方向へと成長できるのでしょうか。
僕は、学校にお菓子を持っていった事があります。その日家に帰ると、母が「きずく、あんた学校にお菓子持って行ったでしょ。お母さんは知っているんだよ。だー制服のポケットの中見せてごらん。」 母は洋服がけにかけてあった僕の制服を取ると、ポケットを探りました。出てきたお菓子のくずに予想通り大きなどなり声が僕をおそいました。しばらくどなった後母は、「お母さんは好きで怒ったんじゃないよ。本当は怒るのいやなんだよ。もう怒るのに疲れたさあ。」と言いました。そんな母の言葉に、納得できなかった僕は、「はあ?疲れるなら怒らなければいいさー。しょっちゅううるさい」と言い返しました。「親は良い子に育てるために怒っている。」とか「親の言う事はきちんとやれ」など、本やテレビなどでよく目にする言葉です。良い子になってほしい気持ちはなんとかわかりますが、僕達子供には、納得のできないこともたくさんあるのです。家でバーベキューをしていた時のことです。ビニールシートの汚れを指さして父が僕に言いました。「これはお前がやったのか」。覚えがなかった僕は「僕じゃない」と言いました。すると父は「お前は気がきかないな。普通は汚れていたらぞうきんで拭くけどなあ。見て見ぬふりするな。早くぞうきん持ってきて拭け。」と恐い顔で怒られました。僕は納得できませんでした。この場合、普通は最初に発見した父が拭くのではないでしょうか。なんぎだからといって他人に責任があるかのように人におしつけるのは良くないと思います。
このように、子供は、親が怒った事全てに納得している訳ではないのです。
しかし、今思い返してみると、変な理由で怒られた事はそんなにない事に気づきます。僕が悪い事をして怒られた事が多いのです。
この前テレビを見ていると、大学の教授がこんな事を言っていました。「親は怒ってはいません。叱っているのです。怒ると叱るとではぜんぜん違います。」この言葉を聞いて親に叱られている時の気分が変わってきました。
叱るという事は、体の中にあるエネルギーをとてもたくさん使うと思います。しかし、親は自分のエネルギーがなくなってもいいから、子供のために必死で頑張っているのです。前まで、「うるさい」と思っていたのに今では反省したくなってきます。母に「怒るのが疲れるなら怒らんければいいさー。」と言った自分がとても情けなくなってきます。
自分の体力をけずってまで、親は僕達を育て、叱るのです。時には僕達が納得できないこともあるでしょう。しかし、親の心をたえず考えていかなければならないのです。これからは、僕に叱ってくれる親に感謝し、自分の悪いところは治していこうと努力していきたいと思います。
ダウンロード | https://docs.google.com/uc?export=download&id=1zqeAsvn7P9eANl0X9CLGqLSIK0J1KHpa |
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大分類 | テキスト |
資料コード | 008455 |
内容コード | G000000781-0021 |
資料群 | 旧佐敷町(佐敷村)広報 |
資料グループ | 広報さしき 第301号(2002年8月) |
ページ | 11 |
年代区分 | 2000年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 佐敷 |
発行年月日 | 2002/08/10 |
公開日 | 2023/12/15 |