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女・男一緒がおもしろい!!

大盛況!男女共同参画芝居&講話
男女共同参画社会について理解と関心を高め、町全体で男女共同参画社会づくりの機運を盛り上げようと、「男女共同参画芝居&講話」が7月12日(金)午後7時30分からシュガーホールで開催され、町内外から500人余の人で賑わいました。はじめに那覇市歴史資料室の宮城晴美さんによる講話「トートーメーにたたりはない」が歴史背景や、事例等を交えながらおこなわれました。講話の後は、人気タレントのゆうりきやー・泉&やよいによる「女・男一緒がおもしろい!」が開演されました。仕事・家事・子育て介護という身近な問題についてユーモアを交えながらの芝居に、会場を訪れた人々は笑いが絶えませんでした。

芝居のあらすじ
妻が専業主婦で、家事育児と追われる山田家と、共働きでお互いに協力しあう城間家の対照的な二組の家庭から物語は始まります。少々亭主関白の「力也」は、料理洗濯なんでもこなし妻に協力的な夫である友人の「祐司」の行動がどうも理解できない。山田家の「泉」は協力的な夫のいる「やよい」がうらやましくてしょうがなく、いつも愚痴ばかり。城間家の「やよい」はというと、共働きとはいうものの何でもこなす夫に少し甘えすぎなのでは…。

笑いの裏には…

泉すみませんでした。家のことをやるのは私の仕事なのに。

オバー私もずーっと家のことするのは主婦の仕事と思ってたさ。時代も古いからね、
姑にもさんざん言われてね。夫が仕事で留守の間、妻は家を守りなさいって。
でも、昔は昔、今は今だからね。そんな昔の考え方では通らんはずよ。
だーそうは言っても力也には小さい時分から何もさせてなかったからね。
あれも、家のことは妻がやると思っているはず。

泉太郎のことはよく見てくれるし、それはすごく助かっているんです。

オバーでも、何でもお互い夫婦で協力していかないと、長い人生、長いつきあい
なんだからね。
どっちかが無理してたらもたないよ。だー私からも強く言っておくさ。

泉ありがとうございます。

町民の声
芝居を見て
仕事を分担するというよりは、「出来る人が、出来るときに、出来ることをやる」というのがとてもよいと感じた。(20代女性)
男だから女だからと性別で家の役割を分けるのはおかしいと思う。昔と今は時代が違うし、仲良くお互いが協力してやっていくべきである。(30代女性)

講話を聞いて
今まで信じていたことが歴史によってゆがめられたということでなんとなく肩の力がとれて少し安心した。(40代女性)
人のせいにしないで正しい考えで物事を解決したら住みよい世の中になると思います。(60代女性)
沖縄の文化を感じた(40代男性)

男女共同参画講話「トートーメーにたたりはない」
宮城晴美さん
・那覇市歴史資料室勤務
・座間味村出身
・トートーメーの継承問題に詳しい女性史研究家で、各地の生涯学習の講座などで講師として活躍
・佐敷町男女共同参画社会を作る懇話会の委員

トートーメーは十五世紀ごろ、沖縄に入ってきたと言われる。トートーメーは仏壇の位牌のこと。
トートーメーの継承には四つのタブーがある。その一つは、チャッチウシクミと呼ばれるもので、長男がいるのに次男、三男がトートーメーを継いではいけない。タチイマジクイとは他の系列の血筋が混ざってはいけない。イナググァンスは女性はグァンス(元祖)になってはいけない。他に、チャッチウシクミと似た、兄のものを弟が持ってはいけないというチョーデーカサバイがある。
これらの四つにたたりがあると言われた理由は、財産問題が絡んできている。昭和23年に新民法が適用されて、女も財産を継げることになった。しかし、沖縄はまだ、アメリカの占領下にあり、新民法の適用は、昭和32年1月1日からとなった。そこで、イナググァンスのたたりが言われ出した。
財産を継ぐとか、トートーメーを持つというのは本来は家族の問題である。財産がないところはあまり、トートーメー問題がない。きちんと、法律にのっとり考えていこう。たたりを人のせいにせず、家族の幸せを願って、どうにか改善していく方向に持っていこう。

ダウンロード https://docs.google.com/uc?export=download&id=1zqeAsvn7P9eANl0X9CLGqLSIK0J1KHpa
大分類 テキスト
資料コード 008455
内容コード G000000781-0014
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第301号(2002年8月)
ページ 8-9
年代区分 2000年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 2002/08/10
公開日 2023/12/15