老化などで、膝・腰痛などの痛みがある、肥満のため陸上での運動では膝に負担がかかり
難しい、また、予防改善効果がなかなか得られない方々に、体に無理がなく効果的な運動
として、6月に水中運動教室を開催しました。
今年1月に引き続き、南風原町の寿スイミングスクールにおいて行われた教室は、今回、
二期生として25名が受講しました。
〈水中パワーってすごい!〉
水の中をゆらゆらと漂うくらげって、気持ち良さそうですよね。では、一体水の中に入る
と、人間の体はどういう状態になるのでしょう。キーワードは、水圧、水温、浮力、抵抗
の四つです。
1,水圧
水の中に入ると、水圧で体が圧迫されます。呼吸の状態は、胸を使う胸式呼吸よりも楽で
自然に呼吸のできる横隔膜呼吸に変わります。それによって呼吸筋が鍛えられ、息切れし
ない体になります。
また、心臓や血液の循環は、うっ血しやすい下半身の血管や全身の隅々の末梢血管が圧迫
されることで、静脈から心臓に返る血液の流れがよくなります。
2,水温
屋内プールの水温は三十度程度。
人間の体温より低いので、皮膚から余分な熱を逃がすまいと血管が収縮します。これを寒
冷刺激といいます。そのまま水の中でじっとしていると寒いので体を動かすと、今度は逆
に血管が拡張します。この血管の収縮拡張が体温を調節する機能を高めます。それによっ
て環境の温度変化に血管が鍛えられ風邪をひきにくくします。また、体温調節機能を司っ
ている自律神経も強くなるので、自律神経失調症にも効果大です。
3,浮力
プールから上がった時に、どっと体が重くなるのを感じませんか?これは、水の浮力によ
るもの。50kgの体重の人は、水の中では5kgの重さになり、足腰や関節にかかる負担は陸
上の10分の1で済みます。また、水の中で体を動かしたときに消費するカロリーは陸上の2
倍。体への負担は少なく、かつ効果的に運動ができます。更に浮力により体のバランスを
とる筋肉が使われるので、平衡感覚の衰えを防ぎ、転倒予防にも効果大。
4,抵抗
水の中では、全身の筋肉に抵抗がかかり、筋カアップにつながります。また、体に運動の
負荷が常に掛かっているので、持久力を高めるのにもちょうど良く、水中ウォーキングは
、筋カトレーニングを兼ねた有酸素運動となり、ダイエットにも効果大。
水中運動の効果は、その他にも水の中に浮くことで力が抜け、リラックスしたり、痛みを
軽くし、手足の硬直を防ぐなどもあります。
初めは、恐る恐るプールに入る人、なかなか皆の動きについていけない人、「疲れた」を
連発する人、女性パワーに圧倒されている男性…様々な模様が見られました。
最終日、心持ち動きも軽やかで、表情もすっきり。膝の痛みや肩こりが良くなったという
声が良く聞かれました。
短い期間なので、気になる体重、体脂肪が減少した方はごくわすかでした(増えた人もいま
した!)。
水中運動で思い切り動いた分、元(?)を取り戻したのか。それとも動きが少なかったのか
…。どちらにせよ体験教室が終わって、日頃の健康管理はこれからが本番です。
ダウンロード | https://docs.google.com/uc?export=download&id=1jqFq5JXaSnS9yLTPgZzgse9iDGE0yxxc |
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大分類 | テキスト |
資料コード | 008454 |
内容コード | G000000765-0011 |
資料群 | 旧佐敷町(佐敷村)広報 |
資料グループ | 広報さしき 第289号(2001年8月) |
ページ | 8 |
年代区分 | 2000年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 佐敷 |
発行年月日 | 2001/08/10 |
公開日 | 2023/12/15 |