WWFJ環境作文コンクールで最優秀賞を受賞し、全国で十名の受賞者とともに、スウェー
デンとスイスの環境保全の取り組みを視察研修して帰国した、喜友名さんにその貴重な体
験を報告してもらいました。
日本からデンマーク、そこからスウェーデンヘと乗り継ぎ、約十時間もの大移動で疲れて
いた私の目にとびこんで来たのは、森と湖が広がる美しい景色でした。感動で疲れもとん
でいってしまいます。
バスからの景色も美しい事に変わりありません。
イェテボリ市はまるで絵に描いたような景色を、昔ながらの建物と自然と、そしていたる
所にある銅像でつくりだしていました。私はよそ見をするのも寝てしまうのももったいな
く感じて、窓の外をひたすら眺め続けていました。
スウェーデンは環境にも人にも優しい国です。イェテボリ市のあちこちには、再利用でき
る資源を分別して集める場所があります。天然ガスを燃料とする車が走っているのにも驚
きです。天然ガスは普通のガソリンよりも環境に優しいそうです。どんどん環境を汚しつ
づけている車にたよらずには暮らせない現代、少しでも環境によいものを使うにこした事
はありません。まだまだ天然ガスを燃料とする車は少ないらしいですが。また、びんなど
を40回近くも利用するという「リユース」に力を入れているようでした。リユースにはな
かなかの重要性を感じます。
スウェーデンの道路は途中で曲がっていたり細くなっていたり、でこぼこだったりします
。それは車のスピードを落とし、騒音をなくす事につながっています。ただそれを日本で
行うことは難しいでしょう。近くで見る事はできなかったのですが、駅は車イスの方に使
いやすいようにつくられているそうです。
これらのようなスウェーデンの環境と人への対応は、税という形でも表れています。スウ
ェーデンはとても物価が高いのですが、それは25%の消費税が含まれているからで、それ
らは環境と福祉に使われているそうです。
スイス、スウェーデンで私は色々と知る事ができたのですが、同行した皆さんから得たこ
とも多かったです。夕食後、たびたびみんなで一部屋に集まり、環境について話し合った
りしましたが、そこでいかに私が「環境」について素人並の知識しかないかが思い知らさ
れました。有明海、諌早湾、あふれる事なくでてくる話は、聞いた事あるな、というぐら
いで悲しきかな全くもって彼らの話についていく事ができませんでした。
スイスの学生達が、私もスタッフでさえも分からない環境についての問題を説いたのには
驚かされたものです。まず知る事、そしてそれを発展して環境を良くするための方法を自
分なりに導く事は大事であると感じました。
スイス、スウェーデンでの十日間は、スタッフさんも学生もみんな楽しい人達ばかりで、
すっと旅を続けていたいという思いでいっぱいでした。視野の広がる貴重な旅をさせてい
ただきました。この旅行ですっかり私はスウェーデンの美のとりことなりました。必すま
たスウェーデンヘ行ってみたいです。
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大分類 | テキスト |
資料コード | 008454 |
内容コード | G000000763-0010 |
資料群 | 旧佐敷町(佐敷村)広報 |
資料グループ | 広報さしき 第287号(2001年6月) |
ページ | 9 |
年代区分 | 2000年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 佐敷 |
発行年月日 | 2001/06/10 |
公開日 | 2023/12/15 |