佐敷町平和祈念像の除幕式が、3月29日、冨祖崎公園内で行われました。
この祈念像は、終戦50周年事業の一環として、平成8年から計画が進められ、町民をは
じめ内外の事業所や有志の方々の寄付によって建立されたものです。
式典では、津波元徳町長ら6名で除幕を行った後、制作者の西村貞雄琉球大学教授と、
多額の寄付をされた有限会社洋邦の玉寄兼次さんに対し感謝状が贈られました。
続いて同地内において、佐敷町非核平和宣言の碑の除幕も行われ、一帯は、町民の平和
を祈念する心が発信される場所となりました。
佐敷町平和祈念像
この像は、終戦50周年事業の中で、世界の恒久平和を希求する全町民統合の象徴として
、町民はじめ内外の事業所、有志等多くの善意を結集して建立されたものである。
平和を希求する立場から、思いや広がりなどを考え、佐敷町の地形や未来に向けての平
和の発信地という位置づけを元に発想を展開させた。
佐敷町の地形は、中城湾に面した馬蹄形を成している。海に広がりを持つ空間は、地か
ら天への広がりがあり、球体の宇宙観をつくる。その空間から平和へのイメージを造形化
した。
円や球体は、「和」を象徴すると共に、造形的にも基本形をなすことから、平和の祈念
像に球体を取り入れた。この像は、佐敷町の地形を単純化すると共に、中城湾(海)への
広がりを表すように半球状の形を基にし、球体の断面を傾斜させ凹状の柱の上に置いた。
半球状を支える二つの柱は、両手で包み込む「和」を強調すると共に中心に向かって祈
念する求心性を現し、また、半球の中心佐敷町の町花・テンニンカ(方言名・モーバンシ
ルー)の輪郭を象った小さな孔を開けて、より求心性を高めた。
半球状の外側は青緑色に、内側は金色の空間とし、テンニンカの小さい輪郭が天空への
繋がりをもたらすことによって、内と外との関係をつくる。東の空から西の空へと移動し
輝く太陽と月は、パノラマとしての宇宙観をつくっていく。その空の変化が黄金色の半球
状に微妙輝きをもたらすと共に、その響きが波紋上状の底面部に伝わり、地平への広がり
を作って永遠の祈りと発展するように造形化した。
制作 / 西村 貞雄
建立 / 佐敷町平和祈念像建立期成会
ダウンロード | https://docs.google.com/uc?export=download&id=1BcCuf-ehH-qxdT4O_L6q-a9VlAL1rdW8 |
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大分類 | テキスト |
資料コード | 008454 |
内容コード | G000000762-0003 |
資料群 | 旧佐敷町(佐敷村)広報 |
資料グループ | 広報さしき 第286号(2001年5月) |
ページ | 2 |
年代区分 | 2000年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 佐敷 |
発行年月日 | 2001/05/10 |
公開日 | 2023/12/15 |