『健康』と言えば、皆さんはどういった状態を思い浮かべますか?
「大きな病気をしていない」「よく眠れる」「心配事がない」「元気に遊べる」等々。また、「一病
息災」「聴こえは悪くなったが、おいしいものが食べれて、ちゃーがんじゅうです」というお
年寄りもいます。
一口で『健康』といっても、考え方、年代、健康レベルによっても、そのイメージにはかなり
差があるようです。
では、『健康法は』と言えば、どういうことをあげますか?
「毎日歩け歩けをしている」「腹八分」「定期検診を受ける」と、意識的に健康づくりを心がけ
ている人。「よく寝て、食べて、動いて、普通に生活している」「人とゆんたくするのが好きだ
から、自然と呆けないんじゃないかな」と、何気ないことが健康になっているという人。「ま
ぁー健康だから、特に考えたことがない」と自負できる人。『健康づくり』も人さまざまで
す。
〈健康イコール病気がない?〉
生活水準の向上、高度医療の発達等により、日本人の平均寿命は、今や世界一です。
無病息災が健康と言われていた時代から、一病息災へと、健康の概念にも少しずつ変化が出
てきました。「長命でも寝たきりや痴呆にはなりたくない」「一病もって初めて健康に注意す
る」等。また、体は何ら異常が無くても、気分がいつも憂うつだと思えば、健康とは言えませ
ん。
〈生活習慣病の誕生〉
病気の形態も、結核や伝染病で死亡することが多かった時代に比べ、今日では、「がん」「脳卒
中」「心臓病」といった三大死因での死亡率が大きくなっています。このような病気を発症
に導く、肥満、糖尿病、高血圧といった、いわゆる生活習慣病が注目されるようになりました
。
遺伝や環境要因の他、飽食、機器の発達による運動不足、競争社会によるストレスといった
生活習慣や行動様式の変化が大きな要因であることは否めません。
〈生活習慣病は個人の問題?〉
例えば、肥満というと、「食べ過ぎ・飲み過ぎ」「運動不足」「意志が弱い」などのイメージを持
つ方が多いと思われます。
成人病という名称が生活習慣病へと変わった頃にも、個人の問題が強調されたようで、肩身
の狭い思いをした方もいるのかもしれません。確かに、生活習慣病は、「本人の生活習慣によ
ってかかる病気」というイメージがありますが、逆に、生活習慣のあり方によって防げる病
気も→良い生活習慣によって、病気とうまく付き合えるようになったともいえるのです。
〈健康づくりは、人づくり・地域づくり〉
肥満者が肥満でいられる状況はどんなことが考えられるしょうか。「飲み過ぎ」なら飲んで
しまうきっかけは?「運動不足」なら運動できない状況は?その生活背景が、健康を支えるカ
ギになっていることがあります。
知人・友人が多く、模合の多いKさんは、付き合いも良く、うまく断れない性格です。また、夜
も遅くまで働くので、外灯のない道をジョギングするのは、怖くてできません。
健康づくりは、本人の努力だけではどうしても解決できないこともあります。うまく酒宴を
断る方法を身につけ、また、それを受け止めてあげる仲間がいて、外灯がつくと、ちょっとや
ってみようか、という気持ちになるかもしれません。
このように、健康づくりは、個人はもちろん、それを支える仲間や環境、地域づくりといった
ことが要求される時代にきています。
〈自分の健康状態を知ろう〉
体調、気分、血圧、体重、便の状態、肌の活気…。毎朝簡単にできる健康チェックは、いろいろ
あります。また、定期的に健診を受けることで、血液や臓器といった体の中をみたり、体力測
定で運動能力をみるなど、自分の健康状態を知る機会をもちたいものですね。
きっと、自分の体が愛おしく思えてくることでしょう。
ダウンロード | https://docs.google.com/uc?export=download&id=1-q0FkndXLpFpLBspqcd3I12JvNgsq1y8 |
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大分類 | テキスト |
資料コード | 008453 |
内容コード | G000000756-0009 |
資料群 | 旧佐敷町(佐敷村)広報 |
資料グループ | 広報さしき 第284号(2001年3月) |
ページ | 7 |
年代区分 | 2000年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 佐敷 |
発行年月日 | 2001/03/10 |
公開日 | 2023/12/15 |