文化協会俳句教室十二月例会より 選者瀬底月城 山城青尚
唐破風の朝日を浴びて淑気満つ 幸喜正吉
久々の朝日差し込む冬厨　照喜名喜美江
万魂を鎮め摩文仁の花甘蔗　与那嶺末子
石蕗に花曾孫まで載す死亡欄　城間睦人
一姫の一誕生祝ふ師走入り　真栄城佐月

小夏晴れ逆さに見てるピカソの絵　垣花和
冬至寒父の齢は九十四　屋部英子
還暦や雪と戯る南国女　崎間恒夫
こばでいし拝所を紅く染めにけり　前城守人
甘藷の花群れて龕屋の朽ちにけり　山城百合子
陽を受けて松枯れ初む山原路　富永信
※選者吟※
ポケットの目薬探る年用意　瀬底月城
戦友逝くや五位鷺の声さむ寒と　山城青尚