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佐敷小で新たな試み地域の障害児との交流

新校舎建設に伴い、9月より、プレハブ校舎での学校生活が始まった、佐敷小学校の子供たち。
殺風景なプレハブ校舎を絵で飾り、健やかな学習環境づくりをしようと、10月30日、3年生PTA主催の学年集会が行われました。
大きなベニヤ板をキャンバスに、のびのびと描かれた子供たちの絵は合計10枚、全長にして約20メートルもあり、迫力満点の出来栄え、どれも力作ばかりです。
また、この学年集会では、「心のバリアフリー」を子供たちの心に育てたいという、もう1つの大きなねらいがあり、町内在住の養護学校に通う児童4名が招待され、交流が持たれました。
これまで、障害児(者)との交流は、学校同士や共同作業所など、対団体が主流となる中、地域に目を向けた佐敷小学校の新たな試みに対する関心は高く、島尻養護学校からも3人の先生が視察。その中で嘉数睦教諭は「このように、地域に住む障害児を対象に交流が持たれたのは初めて。これこそ障害児の保護者の皆さんが求めていた交流です。」と熱く語ってくれました。
招待を受けた字津波古の志村和己君(島尻養護学校3年生)の母、知佐子さんは、「島尻養護学校に進学した時点で、地域の子供たちとの交流が途絶えてしまい、とても淋しく思っていました。こうした地域を主体とした交流の場がもっと増えてくれたらと心から願っています。」と切実な思いを訴えています。
現在、町内で島尻養護学校に通う障害児は字兼久に1名、字津波古に3名。地域の活動から孤立しがちになる障害児に対し、字津波古の校区である馬天小学校での開催や、その他子供会での交流など、今後こうした活動を期待する声が多くあげられています。
沖縄サミットを期に、様々なバリアフリーが叫ばれる中、「心のバリアフリー」を地域や教育現場でどう展開するかを考える上で、佐敷小学校のこの試みは、大きな意味を持つといえるでしょう。

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大分類 テキスト
資料コード 008452
内容コード G000000737-0028
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第269号(1999年12月)
ページ 16
年代区分 1990年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1999/12/10
公開日 2023/12/14