2000年11月上演予定
公募していた、2000年ミュージカルのイメージストーリー入選者の表彰式が、6月11日、文化センターで行われました。
入選作は、南風原町在住の会社員新垣篤さんの「スターシップ未来子どもたちは、
みんな未来のパイロット」に決まりました。
内容は、400年前の大航海時代にサバニ(スターシップ未来号)で世界中をまわった琉球人や、100年前に船(地球船未来号)で外国へ移住していったウチナーンチュのように、未来のパイロットである子どもたちに、勇気と冒険、夢と友情と新しい仲良しの力タチを探しに行こうよ、と語りかけているもの。ミュージカルでは、約100年前に新里からハワイに行き、手作りの飛行機で空を飛んだ、勢理客繁さんの実話も盛り込まれます。
(イメージストーリー入選作から一部抜粋)
1905年、1人の若者が空を飛ぶ夢をかなえるために、ハワイに渡ったんだ。
佐敷村新里の勢理客繁っていう人だよ。ハワイに行けば、飛行機の本が読める。飛行機の勉強をすることができる。そう思ったんだって。
繁さんはまず学校に通ったんだ。英語の勉強をするためにね。だって、飛行機の本はみんな英語で書かれていたんだ。
昼間は畑の仕事をして夜は学校に。クタクタに疲れてたって平気。大好きな飛行機のためだもん。
繁さんは、一生けんめいがんばった。寝るひまも惜しんで、ほんとに頑張ったんだ。1913年の春のこと。佐敷村新里出身の勢理客繁さんがハワイで初めて空を飛んだ。
真珠湾の西、ワイバフというところで120メートルほど飛んだんだ。
1903年にライト兄弟が動力飛行を成功させてから、繁さんが沖縄を出発してから、ちょうど10年後のこと。
佐敷を出たときは16歳だった。長い航海、はじめての外国。ぜんぜんわからない英語の勉強、一生けんめい働いて、寝ることさえも忘れて、大好きな飛行機のことだけを考えて、ついに飛んだ。つらかったことも、くるしかったことも、
もう思い出せない。うれしくて、うれしくて、ずっと飛んでいたかったにちがいない。
大好きなことは、きっとうまくなる。やりたいことは、必ずできる。
繁さんはいまも、大空を自由に飛びながら100年後の僕たちをきっと見ているんだね。
「ぼくといっしょに、空を飛ぼうよ」って言いながら。
作:新垣篤
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大分類 | テキスト |
資料コード | 008452 |
内容コード | G000000732-0006 |
資料群 | 旧佐敷町(佐敷村)広報 |
資料グループ | 広報さしき 第264号(1999年7月) |
ページ | 6 |
年代区分 | 1990年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 佐敷 |
発行年月日 | 1999/07/10 |
公開日 | 2023/12/14 |