文化協会俳句教室10月例会より瀬底月城選
卒寿過ぐ母の活計の二期オクラ 崎間恒夫
(評)90歳を過ぎても達者で、畑仕事をなさる母親、若い頃から農耕や子育てに精出され、今でも達者で2期オクラ作りをなさる母への盛謝の秀句となる。活計=たつき
テレピアの群の泳げり秋の川 照喜名喜美枝
(評)沖縄戦後、様々な動植物が導入された。テレピアの導入も一部で反対があった。在来の魚が失われるからと。近年深い小川も、セメントU字溝に変わり、沖縄独特の川魚が消滅し、子供達の遊び相手が失われた。
堆嵩く積まれし廃車鷹渡る 与那嶺末子
(評)廃東が堆く積まれている。近年は使い捨て時代に馴れて、物を大事にすす思潮が薄れたようだ。南へ渡る鷹が「もったいない」と人間様をあざ笑う。
大赤木の腹に耳あて神の留守 安谷屋竹美
(評)首里金城町には沖縄戦の戦禍を逃れた大赤木がる。これらの大木の腹に耳をあてると、琉球王国から今までの事どもが聞こえて来る様だ。赤木の精(神)まで出雲に出張されまい、とも思われて。
檜扇の咲きて空海座像かな 山城百合子
(評)お大師様(引法大師・空海)の穏やかな御像が鎮座まします寺に、アヤメ科の檜扇(ヒオオギ)の濃色の斑点のある黄赤色の花が咲き、御像とのつり合い、えも言えぬ心の落ちつきを見出す。旅行吟であろう。
※選者吟
渡る鷹双眼鏡を孫に借る
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大分類 | テキスト |
資料コード | 008451 |
内容コード | G000000720-0012 |
資料群 | 旧佐敷町(佐敷村)広報 |
資料グループ | 広報さしき 第256号(1998年11月) |
ページ | 10 |
年代区分 | 1990年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 佐敷 |
発行年月日 | 1998/11/10 |
公開日 | 2023/12/13 |