夢にむかって 喜友名綾子
「夢を実現すること」それが、少しずつ実感として生活の中で大きくなりつつあります。私は今、夢の実現ために高校受験へむけて頑張っています。2年生の時から絶対この高校に行きたい、早く高校生になりたい、と高校への思いは募るばかりでした。
しかし、いざ3年生になると受験生という自覚を持ったのか、受験を身近に感じたのか、受験が怖い、落ちるかも知れない、高校生なんかになりたくない、と不安になり、弱気になり、自信もやる気も無くなってしまいました。そして、気持ちをうまく言葉で表現できず、目標を見いだせないでいました。
そんな時、友達と何げなくやりとりしている手紙にこう書きました。「もう1度、何のためにその高校に行きたいのか考えてみては。」それは高校のことで悩んでいた友達へ励ましの言葉としてあてたものでした。その言葉を聞いたとき、私は、はっとしました。まるで今の自分にあてた言葉のようでした。
私も高校に入学したいのは、夢を実現したいからでした。しかし、今の私は、高校入試のことで頭がいっぱいで、何のために高校に行くかなんて全く忘れていたことに気がつきました。入試を怖がっていた私は、目標と真正面から向き合うことに不安を感じていたのです。それに加えて、受験がすべてじゃない、勉強だけが人間のすべてじゃない、となんとか自分の考えを正当化しようとしていたのです。
最後まで全力をつくすこと。今、本当の自分を見すえて、逃げ出さす、投げ出さず、15歳の試練に正面から向き合うこと。気付けば、いつも「嫌だ、嫌だ。」と繰り返すばかりで、努力しようともしないで、自分を甘やかして、そんなどうしようもない自分が嫌になっていました。怖いことや嫌なことから逃げてばかりで、私は幸せになれるだろうか。そう思ったとき、負けたくない、闘おう。一番大切なのは自分と闘うこと、夢を見失わないこと、好きな自分になれるように努力すること。私はやりたいことをする。私は私。怖くない。夢を追いかけることは怖くない。そうひとつの考えに行き着いたとき、私は、高校に落ちてしまってもかまわないと、少し心が落ち着きました。
色々なことに失敗したって夢は消えないのです。少しずつ自分の心と体を強くしていくのです。時には夢から少し遠のいていくこともあるけれど、胸の中に描く夢は実現できると信じています。仮に1つの道が閉ざされても、また新たな道を探せばいい。時間や月日が夢を壊してしまうことはないと思います。どんなに周り道しても、目標を見つけ、夢を追いかけているかぎり変わりはないと思っています。だから私は、みんなに自分の人生をただ1回の受験でいいとか悪いとか決めつけないでほしいのです。夢はずっとむこう、未来にあります。時間だってチャンスだって、幼い私たちにはいくらだってあると思うのです。
高校に落ちてしまったらとても悔しいかもしれない。でもそのことで恥ずかしいと思いたくありません。だって私は今から夢のために受験に立ち向かうのですから。
夢にむかって生きていくこと。
それは素晴らしい人生を切り開くことだと思います。私はこれからの自分の人生を胸をはって、夢にむかって歩んでいきたいです。
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大分類 | テキスト |
資料コード | 008451 |
内容コード | G000000720-0006 |
資料群 | 旧佐敷町(佐敷村)広報 |
資料グループ | 広報さしき 第256号(1998年11月) |
ページ | 6 |
年代区分 | 1990年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 佐敷 |
発行年月日 | 1998/11/10 |
公開日 | 2023/12/13 |