なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

生徒たちを危険から守る!!

「太陽の家』町内30カ所で設置-もしもの時の駆け込み場所-

登下校時の子ども達を犯罪から守る「太陽の家」の設置が、町内30カ所で実現。引き受けた方々への委嘱状交付式が行われました。犯罪防止に対する地域ぐるみの協力体制に、各方面から強い期待が寄せられています。

「太陽の家(子ども110番)」は、児童や青少年を犯罪から守るための避難場所。犯罪に遭う危険を感じた子ども達が駆け込み、救助を求めるための場所です。
そのため、通学路を中心に商店や鮮魚店、民家など目立ちやすい場所に設置されました。
怪しい人物から声などをかけられ、身の危険を感じた子ども達がすばやく駆け込むと、一時的に保護し、警察や学校、保護者に連絡をするしくみとなっています。
今回「太陽の家」として委嘱を受けたのは30世帯。各字にそれぞれ数箇所ずつ配置されました。
(玄関先の目立つ所に、長さ30㎝・幅10㎝の表示板「太陽の家」が貼られている)

父母の皆さんへ
児童・生徒をお持ちの父母の皆さんは、「太陽の家」の場所をよく確認し、子ども達に、
・痴漢、変質者に遭った、見た。
・知らない人に声をかけられた。つれていかれそうになった。
などの危険を少しでも感じたら、素早く気軽に「太陽の家」に駆け込むよう指導してほしいものです。

大人には義務がある
10月7日に佐敷中学校体育館で行われた設置委嘱状交付式では、中学生らも参加。制度の説明などに耳を傾けていました。
交付式であいさつに立った与那原警察署の奥間利男署長は、「大人が安全な環境を作る義務がある。子ども達が安心して通学できるよう地域全体で協力し合いましょう」と協力を呼びかけていました。
委嘱を受けた世帯を代表して仲村幸信さんは「みんなで心をひとつにして子ども達の安全を守りたい。生徒の皆さんも事故に遭わないよう身近な大人に相談するなど、自分で工夫する能力を身につけてほしい」と決意を表していました。
佐敷中学校近くで商店を営む前川佳代子さん(前川商店)は、今回の委嘱を快く引き受けたひとり。
店に買い物に来る中学生たちとも親しく、多くの生徒のちょっとした相談相手にもなっています。
「暗くなったら農道などは避けて大通りを歩きなさい。部活などで遅くなった女生徒はできるだけ男生徒と一緒に帰りなさい」などと声をかけているとのこと。

身近にも危険がいっぱい
神戸の連続殺人事件や、沖縄では名護市の中学生誘拐殺人事件など、児童・生徒に関わる環境は、悪化が心配されています。
佐敷町でも、今年4月以降だけでもすでに4件もの事件が発生。(資料1参照)
身近にもたくさんの危険がひそんでいることを感じさせられます。
その危険に立ち向かい安全な環境をつくるためには、警察署・行政・学校・PTA・地域の手を取り合った協力が何よりも大切。
「太陽の家」だけに限らず、地域みんなの理解と協力が、今、強く望まれています。

資料1
町内の児童・生徒をめぐる事件(今年4月以降)
・馬天小学校付近に下半身をはだけた男が出没し、馬天小学校校長から父母へ注意を呼びかける文書が送られた。(5月ごろ)
・女子中学生が買い物帰りに、知らない男から「車に乗らないか」と声をかけられた。手で引っ張られそうなのを振り切って逃げた。(夏)
・女子高校生が帰宅途中、知らない男にいたずらされそうになった。近くの知り合いの家に駆け込みあやうく難を逃れた。(夏)
・女子小学生2人が道を訪ねられ、公園まで案内していくと、いたずらされそうになったので逃げた。
与那原警察署より

ダウンロード https://docs.google.com/uc?export=download&id=1umZEhX4XM0A1qyfJEDF5HVEIZb8C9xuE
大分類 テキスト
資料コード 008450
内容コード G000000704-0002
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第244号(1997年11月)
ページ 2-3
年代区分 1990年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1997/11/10
公開日 2023/12/13