なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

おんがくっキング 鳥の声でちょっと一息

シュガーホール音楽企画スタッフ 明野佐知子

ホーホーホーホー
満開の桜で化粧された夕暮れの八重岳で、先日生まれて初めてコノハズクの声を聞きました。
1羽が鳴きだすと、反対側の山から仲間の返事が聞こえ、また1羽、また1羽・・・・・・心地よいホーホーの合唱が始まりました。
私が子どものころ、毎朝変な笛を吹く奴がいました。学校で習うたて笛の音なのですが、毎朝同じ旋律というか、音を何回も繰り返すのです。いつまで経ってもその旋律しか吹かない変な奴は「一体だれだ?」と思っていました。ある日家の前の電線に緑色の綺麗な鳩が止まっていました。「緑の鳩なんて見たことがないもしかして天然記念物大発見かもしれない!」そう思って見とれていると、その鳩が鳴き出しました。毎朝聞かされているたて笛の音で…!!鳥はいろいろな音やリズムで鳴きます。まさに“音楽”しています。
学校で習いませんでしたか?旋律・リズム・ハーモニー。これは「音楽の3要素」と言われるものです。なんだ、急に難しい話でもするつもりか…なんて言わないでください。鳥には種類も鳴き声もいろいろいますが、コノハズクにしても緑の鳩(この鳩が尺八鳩という名であることを最近知りました)にしても、よく聞いていると、この要素を持っていることがわかります。鳥の声に旋律やリズムがあるのは気づくけど、ハーモニーはないんじゃないの?というあなた。山鳩の鳴き声を聞いてみてください。ハモってますよ(1羽で2つの音なんて、まるでモンゴルのホーミーだ!)
初めてコノハズクの声を聞いて、「音楽の源だ」とか、昔の人が「笛という楽器を作った気持ちがわかる」などと、ちょっと大げさに感動した1日でした。

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大分類 テキスト
資料コード 008449
内容コード G000000691-0006
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第235号(1997年2月)
ページ 6
年代区分 1990年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1997/02/10
公開日 2023/12/13