児童委員ってな~に
児童・生徒の健全育成のため互いに力を合わせよう―。5月中旬、町内の小中学校教職員と児童委員との交流会がもたれました。
今回の交流会は、地域の先生方と児童委員が、互いに連絡を取り合うことで児童・生徒を非行や問題行動から守ろうという目的でもたれたものです。
これまでも顔合わせ程度の紹介はあったものの、意見の交換は今回が初めての試み。
佐敷中、馬天小、佐敷小それぞれの会場ではお互いの紹介の後、児童委員の役割の説明や懇談などがなされ、互いの理解が深められました。
地域の児童福祉に活躍する児童委員
児童委員は児童福祉法によって各市町村におかれる民間奉仕者。
通常、民生委員が同時に兼務しており、関係機関と連絡をとりあいながら地域の児童福祉を高める活動を進めています。
佐敷町では現在23人の委員が活躍。ボランティアで地域に根ざした活動を展開しています。
これまで、佐敷町ではどちらかといえば民生委員としての活動ばかりが注目されていましたが、今 回の交流会は児童委員としての活動をPRする絶好の機会になりました。
主任児童委員の玉城紀久子さんによると、これまで民生委員の活動は老人福祉に偏りがちだったとのこと。
いじめや校内暴力など児童・生徒を取りまく環境の悪化が指摘される中、「教育は学校だけでなく地域ぐるみで取り組まなければ」 と児童委員活動の必要性を強く感じてきたそうです。
メンバーは地域の 「人」 や実状に精通している方がほとんど。
また人生経験も豊富なことから、学校の先生方に 「家庭訪問だけでは知り得ない」 情報の提供や相談など、力になれるのではと話していました。
学校現場では
佐敷中の吉田照政校長は今回の交流会で 「地域の子ども達を健全に育てたいという気持ちに共通点を見つけた」 といい、児童委員の活動に期待を寄せています。
デリケートで複雑なケースが多いのが生徒指導。学校現場だけでは行きづまるケースもあることから 「信頼し合って子ども達のために情報交換をしたい」 と児童委員の活動を歓迎しています。
非行や不登校など問題行動をしている生徒の家庭をみると、両親がそろっていない世帯や仕事の都合で充分にかまってあげられない世帯が大半。
佐敷中では 「愛情不足」 が主因として 「押さえつけるのではなく、生徒の中に入って共に行動し、長所をみつけ出そう」 との方針をたて、生徒指導に取り組んでいます。
「生徒とのふれあい」 を大切にするこの方針が功を奏し、校内がとても明るくなったといいます。
児童委員の活躍でこんなケースも
また、制服がなくて困っていた転校生のことを相談に持ちかけたところ、児童委員が地域の父母と連絡。
たくさんのお下がりが集まり 「とても助かった、頼もしく感じた」 と吉田校長はうれしそうに話してくれました。
テレビや新聞などでは、たびたび教育現場の 「心が冷え冷えするような 」状況も報じられる咋今。
地域のみんなの力で子ども達の健やかな成長を助けたいものです。
ダウンロード | https://docs.google.com/uc?export=download&id=1Erm7xPnVS9CJLung3XlbAAkaU3C4PUgH |
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大分類 | テキスト |
資料コード | 008449 |
内容コード | G000000682-0002 |
資料群 | 旧佐敷町(佐敷村)広報 |
資料グループ | 広報さしき 第227号(1996年6月) |
ページ | 2 |
年代区分 | 1990年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 佐敷 |
発行年月日 | 1996/06/10 |
公開日 | 2023/12/12 |