なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

コラム指定席

シュガーホールに思う
僕は、シュガーホールが嫌いである。というよりも嫌いだったと言うほうが正しい。なぜ嫌いなの?あなたはシュガーホールを利用しているでしょう?なんて言葉が返ってきそうですが、僕はとにかくシュガーホールが嫌いであった。
その理由はいろいろある。まず、自主事業の企画のかたよりである。音楽ホールという名称がついているため仕方がないとわかっているのだがクラシックばかりというイメージは拭えない。クラシック音楽を否定しているのではない。かたよりすぎだといいたい。
ある方にシュガーホールに来る佐敷人はどれぐらいいるのかと聞くと、ほんのひとにぎりのパーセンテージの数字が返ってきた。その方のためにだけあるのかと思ってしまう。栄養と一緒だと考えれば分かりやすい。世の中には芝居好きもいれば舞踊が好きな方、ロックが好きな方と様々である。そういう方が気軽に利用できる様になって初めて真のシュガーホールになると思う。
僕は、芝居をめざしている人間の一人なのでシュガーホールで芝居をしたい。実際二度芝居をさせて頂いた。地元にあるホールを地元の人が使う。これが当たり前だと思う。しかし、はっきり言わせてもらえばシュガホールは芝居には不向きである。音楽ホールなので当たり前だが、あえて僕がこだわって佐敷で芝居をしたい。
音楽に片寄りすぎるホールヘの反抗の気持ちもあった。TVや新聞、ラジオ等シュガーホールは、確かに認知されるようになった。
佐敷町=シュガーホールの定義付けも成功したことだろうと思う。
しかし、佐敷人が使わないと、利用しないと意味がない。佐敷の人が外に出て「シュガーホールはどういうところですか?」との問いに「わかりません」「行ったことありません」ではあまリにも恥ずかしい。
シュガーホールも3年目。僕は今年地元に対するアプローチがなければシュガーホールに協力することをやめようと考えていた。そういったフラストレーションが溜まっていた先日、シュガーホールでたまたまゆんたく会があった。
文化人お母さん、若者、スタッフ等ホールに関心のある人間が集まっていた。僕は、その会に参加できて本当に良かったなあと思う。「シュガーホールもやってくれるじゃない。」という感じである。いろんな人が熱い意見をもっているのである。参加した方々は「佐敷の発展のために」という土台を元に話をしている。一気に今までの心の霧が晴れた。「3年目のシュガーホールは変わるぞ」と確信した夜であった。
「シュガーホール」を変えるのは、今この文章を目にしているあなたである。
これは、今年のシュガーホールに最も期待している中の一人である私の意見です。
若者 津波信一

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大分類 テキスト
資料コード 008448
内容コード G000000675-0010
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第224号(1996年3月)
ページ 6-7
年代区分 1990年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1996/03/10
公開日 2023/12/12