宮崎県西臼杵郡日之影町は、大東亜戦争(太平洋戦争)末期の昭和19年9月上旬から戦後の昭和21年10月初めの2か年余、佐敷国民学校の学童疎開者190余人がお世話になった町である。
その日之影町は、毎年10月に「九州村おこしカーニバル」が盛大に開催されている。去年は10月27、28、29日の3日間開催され、戦後50年の節目ということもあって中日28日は佐敷町へのご招待があり、町では与那嶺助役と山内参事共々当時の学童疎開者40数名が親睦交流のため日之影町を訪問した。
カーニバルの展示場となった町民センターには、事前に届けておいた佐敷小・中学生の図画や習字も展示され、交流の一役を担ってくれた。また、隣接する町民グラウンドの特設ステージでは、佐敷町の皆さんが登壇し紹介され、大勢の町民から拍手で大歓迎を受け、疎開者や佐敷町への思いが感じられ胸を打たれた。両町代表のごあいさつの後、郷土芸能の舞台発表もなされたが、佐敷町の当時の学童疎開者による琉球舞踊は、好評を博し拍手喝采であった。
その後、歌舞伎の館に会場を移し、歓迎親睦会が開催されたが、日之影町当局関係者や疎開当時の同級生が多数参加して会場は超満員であった。両町代表のごあいさつに引き続き、双方の出し物で雰囲気が盛り上がって楽しく賑やかな親睦会になり、和やかに会話も交わされ旧交を温めた。
宴たけなわの中に、佐敷音頭も披露し、最後は両町会員共々にカチャーシーを踊り、ステージは大勢によるカチャーシーの競演となった。その余韻と雰囲気に感激と感謝しながら交流の永続と再会を誓い合って閉会となった。
学童疎開者の中には50年ぶりの疎開地訪問の人もいたが、お互いに同級生の顔も忘れ、記憶をたどっての話でようやく思い出して再会と無事を喜び合い、長年の空白を埋め、思い出のページを増やした日之影町訪問になった。
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大分類 | テキスト |
資料コード | 008448 |
内容コード | G000000675-0004 |
資料群 | 旧佐敷町(佐敷村)広報 |
資料グループ | 広報さしき 第224号(1996年3月) |
ページ | 3 |
年代区分 | 1990年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 佐敷 |
発行年月日 | 1996/03/10 |
公開日 | 2023/12/12 |