なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

俳壇さしき

文化協会俳句教室8月例会より。山城 青尚選

ままごとの子の首飾り花ゆうな与那嶺末子
(評)美しく気品のある 「ゆうなの花」 を首飾りにして、子供達が炊事のまねごとをして遊ん
でいる。子供たちの夢を育んでくれた 「ままごと遊び」 が、最近になって見られないのは誠
に残念だ。

ゆうな葉にお握り一つ山登り前城守人
(評)大自然の景観にふれるため山登リをした。森林浴でおいしい空気を胸いっぱい吸ったあとの昼餉は、ゆうなの葉で包んだ握り飯だ。何とも言えない香ばしさだ。

名月や酔ふて肝胆相照らす渡真利春佳
(評)名月を愛でながらお酒を酌み交わしている。酔がまわるにつれて、互いに心の底まで打ち明けて親しく交わっている。

素晴らしい八月十五夜だ。

朝食はいつもの八分花ゆうな山城百合子
(評)健康保持のため、朝食はいつもの量の八分を摂った。黄色をつくしたゆうなの花が眼前
に広がって、気持ちの良い朝を迎えている。

片降りやにわか傘屋の売り尽くし新垣春子
(評)一部にだけ降った夏のにわか雨である。予想もしなかったので人々は食屋に殺到したが、おかげで傘は売り尽くされてしまった。片降りで、慌てふためいている人々の姿がよく描かれている。

※ 選 者 句
宝くじ当て損なひし夏の風邪

ダウンロード https://docs.google.com/uc?export=download&id=1qnpJYVeMC9YLRvI9O2HdmdyL7n83FUwX
大分類 テキスト
資料コード 008448
内容コード G000000670-0012
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第219号(1995年10月)
ページ 9
年代区分 1990年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1995/10/10
公開日 2023/12/11