佐敷町では、昨年から大腸がん検診を行っています。各字で行われる住民健診時に容器を配り、その後、提出してもらい、検査を行います。昨年は637人が便を提出し、そのうち4人にがんが見つかっています。他に16人にポリープや他の病気がありました。
大腸がん発見の手がかりは血便です。検診では、便潜血検査をして目にみえない血液も化学反応で検出します。
大腸がんは欧米の人に多く、日本人には比較的少ないと考えられてきました。ところが食牛活の変化のせいでしょうか、日本でも最近急激にふえてきています。死亡率も現在トップの胃がんを、数年後には抜くだろうと予測されているようです。
脂肪のとりすぎと食物繊維の少ない食生活が、大腸がん増加の主な原因として考えられていますが、私たち沖縄ではどうでしょうか。
豚肉料理、油料理が比藪的多く、そのため脂肪の摂取が多くなっているようです。食物繊維を多く含む食物としては、野菜、油草、豆類、きのこ類などです。野菜はサラダで食べるより、煮たり、ゆでたり、いためたりした方が繊維分を多く摂取できるようです。
また、便秘をすると、腸内でできる発がん物質が長時間排泄されずにたまるので、大腸がんになりやすいのではないかと考えられています。便秘にならないよう、毎日1回、朝食後にトイレに行くことを習慣づけること、また、適度な運動をして腸内の動きを活発にすること、などを普段から心がけましょう。腹筋運動や腹式呼吸は、腸にとどこおっている便を体の外に押し出す力を強くします。
このように普段の食事や生活の工夫で予防につとめ、そして多くの方が大腸がん検診を受けるようにおすすめします。