みんなの歌コンサートは、町文化センター自主事業実行委員会の主催で、沖縄タイムス社の共催を得て実施。事前に募集した町民リクエストとボランティアによって組み立てられた手づくりコンサートとなりました。
第1部では、楽器のいろいろな音色を楽しもうと、ピアノ、ハープ、フルートなど七種類の楽器を使ってのソロ演奏で、オーソドックスな世界の名曲がまず奏でられ、それぞれの楽器の音色や特徴が、シュガーホール芸術監督中村透琉大教授によってわかりやすく紹介されました。
続いてアンサンブル(合奏)では、瑞慶覧尚子氏の編曲で日本の歌、世界の歌のメドレーとして「荒城の月」「さくら」「おおスザンナ」「グリーン・スリープス」「てぃんさぐの花」「えんどうの花」「谷茶前」などが演奏され、場内をうめた聴衆のなつかしさを誘いました。
第二部では、破名城律子氏のソプラノ独唱で「なんた浜」「なりやまアヤグ」「トバラーマ」と沖縄の歌。翁長剛氏のバリトン独唱で「サンタ・ルチア」「帰れソレントヘ」「忘れな草」「オーソレミオ」などイタリアの歌が熱唱されました。
最後に、町内女声コーラス・ウイングスを加えて「小さな木の実」「芭蕉布」「だんじゅ嘉例吉」が演じられると場内はクライマックスに達しました。
それぞれの曲に、それぞれの思い出を胸に込めてシュガーホールを訪れた聴衆は、甘さ、切なさをいっそうつのらせて、さとうきび畑の中の音楽堂を後にしていました。