「コンニチハ、永六輔です。シュガーホールってとってもいいですね。ビックリしました」。例の口調で、つめかけた町民はじめ多くの聴衆をひきつけ、トークコンサートは盛況でした。
佐敷町文化センター・シュガーホールのプレオープン事業のひとつ「出会い、さ・し・き 六輔七転八倒」が、5月22日(土)午後3時から同ホールで行なわれました。今回の催しは、佐敷町文化センター自主事業実行委員会(会長 津波元徳町長)と「むらおこし尚巴志塾(潮平隆塾長)」の共催で行なわれたもので、今後のまちづくりに新しい空気、新たな刺激を得る目的が含まれています。
開催20分も前からステージに立った永氏は、観客の入り具合をはかる方法や目安をジョークをまじえながら語り、まさに「つかみはOK」の雰囲気をつくり出していました。また、場内に語りかけるような独得のロ調で、音響や照明、舞台のシステムなどを解説しながら、シユガーホールの地域に果たす役割や音楽専用ホールとしてのすばらしさなどを語っていました。
本番では、今回の催しの実現にひと役買っていただいた平田亮一泉崎病院長と、カンボジア難民救援活動を精力的に続けるペン・セタリン女史をまじえてのトークなどで場内を埋めつくした聴衆を魅了していました。トークコンサートと銘打つだけに内容もバラエティに富み、楽屋話や著名人のエピソードがおもしろおかしく披露されました。
トークの中では、画一的な「お役所仕事」をユーモアたっぷりに批判するなどし、いいものはとにかく大切にしていこうという永六輔氏の社会に対する基本的な姿勢も表明していました。それに続けて、六月の正式な開館前にもかかわらず、今回のような催しを実施している町の文化センター運営のあり方を高く評価していました。
トークコンサートの締めは、シュガーホールの特性を生かし、マイクなしの地声で永六輔風「相撲甚句」が披露され、聴衆のヤンヤの喝采をよんでいました。相撲部屋の近所のお寺で生まれ育ったとあって江戸前の雰囲気をホールいっぱいにする永氏の相撲甚句となっていました。
永六輔氏は、今回のシュガーホールにおけるトークコンサートを大いに気に入り、聴衆に再会を訴えるとともに、佐敷町文化センターの発展を祈っていました。
シュガーホールの存在が一段と光るひとときとなっていました。