なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

視覚障書者理解講演会から

講演を聞いて   1年 玉代勢敦
僕は、目の前で始めておもいっきり目の不自由な人の話を聞きました。大嶺先生と男の生徒と2人で僕たちのために話しをしてくださいました。大嶺先生は、関西で先生をしている時に視力がおかしくなりだしたので沖縄に戻って、沖縄盲学校で数学の先生をしているそうです。それで先生の話を聞くと点字を覚ぼえるのがきつかったとおっしゃっていました。僕らは、目が見えるので教科書も160ページくらいだが、盲学校のは僕たちの何倍もの厚さでした。それが全部点字であるので、その点字を指先で読むということも大変なのです。でも、盲学校の生徒はそれをやりこなすというのですごいと思いました。
最初は、先生たちに注意されて聞かされているようでしたか、ちょっと聞いていると不思議にだんだん真剣に聞く気になっていました。それからは、聞く気のない自分がこんなに聞く気になれるのか不思議に思えるくらい僕は真剣に聞いていました。
目の不自由な人たちや、耳の聞こえない人、手や足の不自由な人、ハンディーをもっている人たちに失礼なことがないようにしなければと思いました。大事なことは、これらの障害を持った人たちは自分で好きでそうなったのではないということを頭の中に入れておかなければならないこと。ハンディーのある人たちは、マラソンや勉強などでいろいろな苦労があり、すごい努力をしているのだと思うと「えらい!」と思いました。
ハンディーのない自分たちが何もしないでいることは、とても恥かしいものであるので、その人たちに負けないように何倍もがんばって悪い考えはしないで一生懸命に生きていきたいと思いました。

仲間   2年 渡名喜和美
障害児のみなさん!
自分かみんなと違う身体と知ったとき、どのくらい悩みましたか どのくらい苦しみましたか どのくらいいやな思いをしましたか どのくらい健康な人をうらやましがりましたか
これが玉城先生の講話を聞いた後に生まれた疑問です。私は今まで、障害児の人たちを見ても何もやってあげられませんでした。はっきり言って「かかわらない方がよい」と、心で差別していました。
しかし、玉城先生の講話を聞いて「障害児の人たちは、身体に不自由があるので1人では大変つらい時が多い、私達が手をさしのべてあげなければならないのだ」、「いっしょにがんばっていこう」と、励まさなくてはならない!と、今までとは全く違う考えが私の頭の中にうみ出されました。
障害児のみなさん!私達は仲間です。もう今日かぎり差別なんてしません!もう口先だけの思いやりだけではありません。どうか今までの私達を許してやってください。どうかこれからは、おそれず、警戒せずに積極的に話しかけてください。もちろん、私はそうするつもりです。私達は、そんな日の来ることを待っています。障害児のみなさんとすばらしい仲間としてこれからの生活を楽しんでいきましょう。私達と障害児のみなさんたちの長い仲間というかけ橋ですばらしい21世紀へ出発しましょう。

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大分類 テキスト
資料コード 008446
内容コード G000000642-0015
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第199号(1994年2月)
ページ 11
年代区分 1990年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1994/02/10
公開日 2023/12/05