新春佐敷町まちづくり講演会・交流会が1月8日午後3時から、沖縄厚生年金休暇センターで開かれました。講師は、沖縄総合事務局長の牧隆壽氏。会場には、町内外から200余人が参加、牧氏の「地域振興の戦略」と題しての講演に聞き入っていました。
牧氏は、講演の中で「町づくりには理念が必要。その地域の人々が世界に羽ばたけるようなべースキャンプづくりが大切である」と強調していました。また、「多くの人々の意見を聞く」 「町民に利益を与えるコンセンサスづくり」 「反対の発想での町づくり」などの事例をあげ、長い目で見ると、「町づくりは、閉鎖的であってはいけない。地域づくりで大事なことは人材育成である」と述べていました。
牧氏は沖縄振興開発に触れ「一次、二次の振興開発計画では格差是正と自立を掲げてきた。三次振計ではそれに加えて、わが国の経済社会の発展に寄与する特色ある地域づくりを目ざしている。本士との格差も自立もまだまだだが、沖縄は戦前、戦後ともに人口が増え続けている。人口の増加が消費支出の増大、購買力をもたらす」と今後の沖縄の経済発展に期待を寄せていました。また、「その町に住む人々が何を求めているか」
を常に考え、その地域にあった特色ある町づくりをしてはしいとも話していました。
自治省から三重県津市の助役として出向し、実際に地方自治体で町づくりに努めた経験から、牧氏は「市町村役所(場)の仕事は単に道路や建物を造るだけじゃない。
世界で活躍できる人材を育てるための活動の場をつくることだ」「沖縄は14世紀から16世紀にかけて国際交流の拠点、貿易国家として栄えていた。三次振計では、それらを再現しよう」と、市町村単位でも世界に視点を向けた町づくりを目指すことを強調していました。
講演会終了後は、交流会に移り、多くの方々が新年のあいさつを交わすなど和やかな雰囲気が漂っていました。牧氏も、各テーブルをまわり、婦人会や青年会の皆さんにも気軽に声をかけ、現状を聞くとともに、自身の体験談やアドバイス等をおくっていました。