なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

学力向上対策シリーズ② 学力向上対策推進実践発表会報告

「学力向上について、学校教育部会、家庭、地域教育部会、PTA学対部会の実践事例の発表を通して、本町の地域ぐるみの実践的取り組みの一層の充実、強化を図り、幼児、児童生徒の健全育成と学力向上に資する」ことを主旨に、11月24日、町学力向上対策推進実践発表会が行なわれました。
公開授業は、馬天小学校と佐敷中学校の全学級で、全体会報告が町老人福祉センターで開かれ、それぞれ1年間実践したことが報告されました。

公開授業
馬天小学校では、国語と算数、佐敷中学校では、各教科の授業が公開されました。教室からは、児童生徒の元気な声があふれ、また、目を輝かせ、真剣に取り組んでいる様子もうかがえました。両校とも、花が咲きほこり、清掃もいきとどいた美しい環境で、校舎内の掲示物は、教育的配慮がなされており、参加者に感動を与えていました。

全体会報告
町老人福祉センターで行なわれた全体会には、200余人の参加者を得て、各部会や幼稚園、学校が取り組んできた事例と成果が発表されました。
発表者は、屋良勉さん(佐敷小PTA学対部)=家庭での朝読み夕読みの奨励、玉城美慧子さん(佐敷幼稚園教頭)=幼児が充実した生活を展開していくには環境をどのように構成していけばよいか、川平敏子さん(佐敷小学校教諭)=自ら学ぶ力を育てる学習指導の在り方〈国語科、算数科の課題解決学習を中心に〉、名城律子さん(馬天小学校教諭)=学習意欲を高め、基礎・基本の定着を図り分かる授業の工夫〈個に応じた指導の改善〉、金武幸一さん(佐敷中学校教諭)=基礎・基本を定着させるための指導の工夫、城間泰さん(家庭・地域教育部長)=家庭・地域の教育力の向上をめざしての6人。
玉城美慧子佐幼教頭は、遊びを通しての基本的な生活習慣の育成、教師の援助あり方、環境の整備に務めてきた事例を発表していました。その中で、園児が紙芝居を作ったことや人形劇を演じたこと、作詞、作曲したこと、体の不自由な人に対する思いやりと優しさ等無隈の力に感動させられたことを紹介、今、子ども達が何をしょうとしているのかという気持ちを大事にし、あせらずじっくりと見守っていくことの大事さ、教師の援助の重要さを強調していました。
なお、各部会、各学校の取り組み事例については、次号から連載する予定です。

成果
▽幼稚園や小中学校において「1人ひとりの個性」を大切にした『わかる授業』の研究会が実施され、効果が上がってきている。
▽学校においては、学力検査や達成度テスト等諸検査の結果を有効に活用されている。
▽基礎・基本を定着させるために、自作のテストを作成し、補習指導に使用したり、個人カ
ードを作ったりして個々の学力の向上が図られている。
 
▽共通テーマや学対推進を理解し合うための、学校訪問や地域懇談会を実施し、学力向上に
対する考えを話し合い共通理解を深めることができた。
▽幼・小・中連携授業研究会の参加者も増え、研究が深まってきた。
▽各単PTAにPTA学対部が組織化され、主題の設定をして学力向上を推進している。
▽各支部に放送設備が増えてきた。
▽支部で子どもを励ます「学事奨励会」を実施することができた。

課題
▽個を生かす『わかる授業』の尚一層の工夫をしていく。
▽幼・小・中の連携指導をより一層密にしていく。
▽家庭・地域の実践的事項を明確にすると同時に具体的計画と実践化を図っていく。
▽地域の諸機関・団体との連携を密にして、地域の教育力を高めていく。
▽家庭・地域教育部会の組織化・活動の体系化を見直すとともに連携を密にし、活動の強化を図っていく。

発表会に参加いただいた皆さん、どうもありがとうございました。今後も、町民ぐるみで子ども達の健全育成を図り学力の向上のために努めてまいります。全町民のご協力、ご支援、ご指導をよろしくお願い致します。

佐敷町学力向上対策委員会

ダウンロード
大分類 テキスト
資料コード 008446
内容コード G000000640-0020
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第197号(1993年12月)
ページ 10
年代区分 1990年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1993/12/10
公開日 2023/12/05